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秋のiOS 16 / iPadOS 16でウチのiPhone / iPadは影響を受けるのか

 先日開催されたアップルの開発者会議WWDCでは秋登場の新OSや新しいMacBook Air / Proが発表された。次期OSの新機能も興味があるところだが、ちょっと古めのiPhone / iPadを使っている人にとっては、「まだ新OSを使えるのか?」が気になるところでもある。

サポート打ち切りとなるiPhone 6sシリーズ。最後のメカニカルなホームボタン搭載機(7以降は感圧式)

 実はiOS 13からiOS 15まで、サポート対象の下限モデルがiPhone 6s以降と変わっていなかったのだが、iOS 16 / iPadOS 16では久しぶりに幾つかのモデルがサポート外となった。

 まずiOS 16ではiPhone 6sシリーズとiPhone SE(第1世代)、iPhone 7シリーズが足切りとなる。A9搭載モデルとA10搭載モデルの2世代が一気にサポート対象外になるわけだ。

サポート対象外にはならなかったiPad mini(第5世代)。第4世代と見た目はほぼ同じ

 iPadOS 16の方はというと、iPad Air 2やiPad mini 4など、A8搭載モデルが足切りされているが、iPad(第5世代)などA9搭載モデルはサポートが継続する。

 さて、筆者にはどのような影響があるだろうか。

 筆者は仕事柄、iPhoneもiPadも大量に保有している。しかしiPhoneは主に最新世代を使っているので、古いiPhoneがサポート外になる影響はない。

これでも片付いている状態の筆者の仕事デスク。パソコンディスプレイの下に2台の12.9インチiPad Proを固定し、動画とかニュースとか株価を表示させている

 一方のiPadはというと、筆者は仕事もあっていろいろ買っているが、こちらは古いiPadも部屋の各所に配置し、通電状態で使い続けている。仕事デスクとかゲームPC環境とか寝床とかに固定しておくと便利だからだ。現在、以下の7枚のiPadが稼働している。

12.9インチiPad Pro(初代、2015年11月発売、A9X搭載)
9.7インチiPad Pro(2016年発売3月、A9X搭載)
10.5インチiPad Pro(2017年発売6月、A10X搭載)
12.9インチiPad Pro(第3世代、2018年発売11月、A12X搭載)
iPad(第7世代、2019年発売9月、A10搭載)
11インチiPad Pro(第2世代、2020年発売3月、A12Z搭載)
iPad mini(第6世代、2021年発売9月、A15搭載)

 1年に1〜2枚くらいのペースでiPadを購入し、古いものは売ったり死蔵したりしつつも、検証などのために画面サイズが被らないようなモデルを稼働状態で保っている。

 今秋のiPadOSアップデートではA8搭載のiPadがサポート外となるが、筆者宅で稼働しているiPadはA9以降なので、幸いにもサポート外にはならない。だから影響はない……とは思うが、足切りモデルが出たということは、OS自体の負荷が重くなる、ということでもあり、そうなると下限近くのモデルは使いにくくなることが予想される。

iPhone 7シリーズ。初の防水・FeliCa対応などの名機。Plusモデルだけ3GBメモリ搭載だ

 例えば2019年のiPadOS 13でA7搭載モデル以前のiPadのサポートが打ち切られたが、A8搭載のiPad Air 2やiPad mini 4は、iPadOS 13〜15まで、比較的長い期間、サポートされている。しかしこの2モデル、iPadOS 14あたりから、「ちょっと動作が重たいなー」と感じることが増えていた。アプリの切り替えとか、キーボードの表示とかに、一瞬の間が入る、そんなイメージだ。

 サポート下限のモデルは、「そろそろキツくなる」ということを覚悟しなくてはいけない。

 筆者宅のA9搭載iPadは、いずれもほぼ動画閲覧専用なので、動作が多少重たくなっても困ることはないが、サポート打ち切りも近そうだし、操作も重たくなりそうなので、そろそろ入れ替えも検討していく時期だろう。

筆者宅の12.9インチiPad Pro(初代)の利用状況。平均8時間利用とか使いすぎやろと自分でも思うけど、ほぼほぼYouTubeでBGMを流すのに使ってる

 しかしA9搭載のiPad Proがたとえ来年秋でサポートを打ち切られるとしても、8年も使えることになる。とくに12.9インチの方は、仕事中のBGM再生とかにも使っているから、外出がなければ1日8時間くらい点灯している。8年で約2万時間、1時間当たり5円くらいだろうか。むしろバックライトなどが壊れないのがすごいというレベルでもある。

 今秋のiOS 16では、A11搭載のiPhone 8シリーズとiPhone Xがサポート下限となる。この辺りのモデルも動作が重たくなって使いにくくなることが予想されるが、最も注意が必要なのは、サポート機種中、唯一のシステムメモリ2GB搭載機となるiPhone 8だ。ちなみにiPhone 8 PlusとiPhone Xはシステムメモリが3GBなので、まだ少し余裕がある、と言えるかもしれない。しかしこの辺りのモデルもそろそろ買い替えのタイミングだろう。

初代iPhone SE。いま触るとオーパーツじみたコンパクトさ。サポート外になるので、今後は4インチを想定しないアプリが増えそう

 今秋サポートが打ち切られるiPhone 6sシリーズは2015年発売だ。iPhone 7シリーズも2016年発売、6年目である。最新OSでないとセキュリティなどに問題があるし、最新の機能やサービスを使えないのは、スマートデバイスを所有するメリットをかなり減らしてしまう。円安でiPhoneの価格も上がりそうな気配を見せているが、OSサポートが終わった端末は寿命だと思って、新しいモデルへの買い替えを準備しよう。