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Z Fold3 5Gのアプリをパソコンで使う、「Windowsにリンク」を愛用中

【Galaxy Z Fold3 5G】

 2月に本コーナーで取り上げた「Windowsにリンク」という機能だが、マイクロソフトは3月31日(現地時間)にこの機能をアップデート。元々、Windows側は「スマホ同期」と呼ばれており、Galaxy Z Fold3 5G側では「Windowsにリンク」という名称だったが、アップデートでこれが統一された格好だ。単に名前が変わっただけでなく、さまざまな新機能も増えている。

 ユーザーインターフェイスの刷新が目玉のアップデートだったが、筆者がうれしかったのは、Galaxy側のアプリをWindowsで表示する機能が、モバイルデータ通信経由で可能になったことだ。

 これまでは、同一のネットワークに接続しているときのみ利用できた。きちんとWi-Fiに接続すれば済む話ではあるが、2月に書いたように、筆者は「5Gギガホ プレミア」に加入してからは、スマホのWi-Fiはほぼほぼオフにしている。結果として、この機能の恩恵にあずかれなかった。

細かくて見えないかもしれないが、Galaxyはモバイルネットワークで通信している。以前はWi-Fi接続時にしか、この機能は利用できなかった

 モバイルネットワークに対応したおかげで、わざわざWi-Fiに接続する必要なく、Windows側にAndroidのアプリを表示できるようになった。パソコンで原稿を書きながら、そのままLINEや+メッセージを確認して返信でき、非常に便利。

 EC系のアプリでお得な情報が通知されたときも、わざわざパソコンのブラウザを開かず、そのままスマホのアプリをWindowsから開いている。地味ながら役に立っているのが、クレジットカードアプリ。利用額をサッと確認でき、ブラウザからアクセスする頻度が減った。

+メッセージのように、パソコン版がないアプリをそのまま操作できるのは便利だ

 ただ、モバイルネットワーク経由でミラーリングしていることもあり、動作の遅延はそこそこ大きい。電子書籍アプリや動画を見たり、ゲームをプレイしたりするのはかなり厳しいと言えるだろう。

 あえてで使う必要はないかもしれないが、向き不向きがあることは覚えておいたほうがいい。筆者の場合、5Gギガホ プレミアに加入しているため、低容量、中容量プランの場合は、データ使用量にも注意したい。

dマガジンなどのアプリも開けるが、ページをめくる際の動きがカクカクになり、お世辞にも滑らかとは言えない

 また、アプリによってはミラーリングが制限されていることもある。こうしたアプリを開くと、画面が真っ暗になってしまう。

 簡単に試した限りでは、「d払い」「dポイント」「au PAY」「PayPay」「楽天ペイ」「Pontaポイント」といった決済やポイントに関連したアプリは軒並み非対応だった。クレジットカードは対応が分かれるようで、インストールしているアプリでは、三井住友カードの「Vpass」アプリはNG、「ビューカードアプリ」はOKだった。

決済系のアプリはセキュリティを担保するためか、軒並みWindows側に表示できなかった。パソコンでサクッとチャージしてからランチに出られると便利なのだが……

 銀行系は「auじぶん銀行」と「三菱UFJ銀行」「ソニー銀行」のいずれもWindowsで開くことが可能。パソコン側から振り込みをしようとすると、スマホ認証やワンタイムパスワードの入力で結局スマホアプリを開くことになるが、スマホアプリをパソコンに表示してしまえば操作がパソコンで完結する。

 難点は、パソコンからアクセスすると、ログインに生体認証が使えない(手を伸ばせば使えるが)ところだが、パソコンとスマホを行ったり来たりするよりはスムーズかもしれない。

逆に銀行系のアプリは、開けるものが多い。振り込みなどの操作がパソコンだけで完結するので、パソコンサイトよりスムーズに操作できる

 ここまではWindows側のアプリの新機能の話だが、Galaxy側でも、いつの間にか「Bixby Routines」で「Windowsにリンク」を設定できるようになっていた。Bixby Routinesとは、あらかじめ設定した時間や場所などをトリガーにして、特定のアプリを呼び出したり、設定を変更したりするためのアシスタント機能。

 当初は「Windowsにリンク」を設定できなかったが、気づいたら項目に加わっていた。Android 12へのアップデートに合わせて、Bixby Routinesも更新された可能性がある。

バッテリー消費やセキュリティの観点で、事務所にいないときは「Windowsにリンク」をオフにしていた。Bixby Routinesに対応したことで、この操作を自動化できた

 「Windowsにリンク」は、常時オンにしている必要はない。通知を同期するということは何らかの通信が発生するため、バッテリーの消費にもつながる。筆者は事務所に設置したパソコンとリンクさせていることもあり、目の前にいないときにはオフにしておいたほうが安心だ。

 そこで、Bixby Routinesを使い、事務所周辺にいるときだけ、「Windowsにリンク」をオンにするようにした。家に帰ったり、取材に出かけたりする際には、自動でオフになるので手間がかからない。Bixby Routinesも工夫しがいがある機能なだけに、今後はもう少し使ってみようと考えている。