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サーモグラフィでスマホの発熱をチェック、YouTube動画投稿の試行錯誤

 ここ最近、YouTubeに動画を上げている。

 普段、筆者の記事を見ているユーザー層と視聴者層が異なるようで「こんなやつに発売前の新製品を渡すなんておかしい。HIKAKINさんにレビューさせろ!」というお叱りのメッセージを度々、受けたりする。

 また、Pixel 6 Proに関する動画を上げたときは「発熱が気になる。発熱をちゃんと調べろ!」というコメントが殺到した。実際に使っていても、さほど発熱は気にならなかったので、特に言及しなかったが、YouTubeを見ている人からすると、スマートフォンの発熱は相当、気になるようだ。

 これまで、実にさまざまな各メーカーのスマートフォンの開発担当者に話を聞いてきたが、どのメーカーも発熱に関しては相当、神経をとがらせている印象だ。

 そもそもの話、「発熱するスマホは悪い」というわけではない。チップセットが処理を続けることで、熱を持つ中、外に逃がしてあげることで、チップセットが安定して動作し続けるという状況になる。つまり、「ほどよく熱くなる」というのはそれだけスマートフォンが安定して動作している証拠でもある。また、チップセットを安定的に動作させるため、わざと熱を逃がしているのに他ならない。

 もちろん、あまりに熱くなりすぎて、低温やけどしてしまうのはさすがにマズい。そうならないように、本当に熱くなりすぎてしまったら、動作を止めるということをしているのだ。

 Xperiaも熱くなりがちという評判だが、今度、発売になるXperia Pro-Iに関しては、シューティンググリップに装着しているときは「本体を手で持っていない」ということで、多少、熱を持っても、そのまま撮影を持続できるモードが備わっている。チップセットとユーザーのことを考えて、スマートフォンは熱を発しているのだ。

 そうはいっても、YouTubeを見ている人に、毎回、そんな話を繰り返し説明するのも面倒だ。そこで、購入したのが「FLIR ONE」という赤外線カメラだ。

 iPhoneのLightning端子に接続すると、赤外線カメラでまわりの温度を測定できるというものだ。撮影時の画像はiPhoneの写真フォルダに動画として保存される。低い温度のところは青く、温かいところは赤や白く表示される、いわゆる「サーモグラフィ」ってやつだ。

 これでスマートフォンを撮影し、別のYouTube動画に挿入したところ、説得力が出たのか、発熱に関するコメントは出なくなった。実際に撮影してみると、チップセットあたりが白く表示されて興味深い映像が撮影できる。確かに、最初は30度程度の場所が、4K動画を撮り続けると46度ぐらいになり、ほんのり温かくなっていた。

 いまのところスマートフォンの温度を測るぐらいしか使い道がないのだが、今後も何か温度を測る機会があったら、積極的にこの赤外線カメラを使ってみたい。