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ソニーとクリエイターが語る「Xperia PRO-I」の魅力とは

 ソニーは26日、最新スマートフォン「Xperia PRO-I」を発表した。像面位相差AF対応の1インチセンサーを備え、写真や動画にこだわるユーザーに向けたモデルだ。

 同日12時に公開された発表映像に登壇したソニー常務の岸田光哉氏は、ここ数年の「Xperia」シリーズを振り返りつつ、ソニーが目指す姿を語る。

岸田氏

岸田氏
「2019年2月にXperia 1を発表した際、『好きを極めたい人々に想像を超えたエクスペリエンスを』というXperiaの未来へのビジョンを伝えた。ソニーは、クリエイティビティとテクノロジーのちからで、世界を感動で満たしたい」

ソニーのデジカメ開発者が「Xperia PRO-I」を紹介

 続いて登壇したソニーのモバイルコミュニケーションズビジネスグループのシニアジェネラル・マネージャーである濱口努氏は、ソニーのデジタルカメラ(デジタルイメージング)を担ってきたキーパーソンのひとり。

濱口氏

 過去には、ソニーのプレミアムコンパクトカメラ「RX」シリーズの開発をリードしたこともある。レンズ交換式の「α」シリーズにも携わった。

 ソニーのデジタルイメージングの哲学がαシリーズを多くのクリエイターから支持されることにつながった、と語る濱口氏は、同じ哲学を「Xperia」にも取り入れたと説明する。

 プロが求めるクオリティを備えるXperiaを想像してほしい、として「Xperia PRO-I」を紹介する。

 その詳細は、本誌別記事でもご紹介しているが、濱口氏は“イメージング”の「I」を冠する「Xperia PRO-I」では、像面位相差オートフォーカス対応の1インチセンサーを搭載すること、「ZEISS Tessar T*」レンズを備えることなどを紹介。「創造プロセスの足かせとなる時間や場所の制約からクリエイターを解放する。Xperia PRO-Iは、どこへ行くにも片時も手離せない存在になる。インスピレーションはいつひらめくか、わからない」と述べ、携帯電話ならではの要素が、クリエイターにとって、新たな可能性をもたらすとする。

新機能の「Videography Pro」

 濱口氏は、さらに動画機能「Videography Pro」の紹介に移る。

 「クリエイターの熱い想いを伝えるストーリーテリングをさらに支援する」(濱口氏)という「Videography Pro」は、世界中のプロがニュースやドキュメンタリーの制作で活用するカメラ「XDCAM」のノウハウが詰め込まれている。

 ビデオジャーナリスト、あるいはブイロガー(Vlogger)にとって、いつ発生するかわからない出来事に素早く対応できるよう、設定の調整も「Videography Pro」では簡単に操作できるとアピール。

 Xperiaとして初めて、ビデオ撮影での瞳オートフォーカスや、オブジェクトトラッキングをサポートする「Xperia PRO-I」では、被写体をよりドラマティックに表現すると濱口氏。

 たとえば自撮りのような場面でも、インカメラではなく背面の1インチセンサーカメラを利用できるよう、「Vlogモニター」を提供する。リアカメラで撮影しながらモニターでどう写っているか確認でき、より良い映像と使い勝手を両立させる。

 濱口氏は、「この独自の組み合わせがクリエイターの創造力とストーリーテリングを促進する」として、より良いクオリティですぐ撮影して、すぐシェアすることができる。

 その魅力はクリエイターにとってどのようなものか。映画監督のフィリップ・ブルーム氏とコンテンツクリエイターのサラ・ディーチー氏が映像に登場。

 30年以上ソニーのカメラを愛用しているというブルーム氏は、Xperia PRO-Iについて、「非常に素晴らしいカメラ。機能性に優れ、画像も素晴らしい。Xperia PRO-Iはもう完全にカメラ。まさにソニーのカメラです」とコメント。1インチセンサーは、浅い被写界深度で撮影でき、大きな画素で暗い場面での撮影に強いことや、ノイズを抑えられると解説する。

 さらにVideography Proアプリで、シャッター速度やISO感度、ホワイトバランスなどマニュアル設定ができることは、プロにとって重要な要素とも語った一方で、簡単にきれいな写真を撮れる「フルオートモード」を使えばフレーミングと録画ボタンを押すことだけに専念できる、と機能によって別のメリットもあると説明する。

 また人や動物の瞳を捉える瞳オートフォーカスは、ドキュメンタリー映像を撮る上で役立つ機能であること、10bit、HDR、4K、120pといったスペックも「今まで使った中で最高のスマートフォンカメラ」と褒め称えた。

 ディーチー氏は、オーディオ面の特徴として「Xperia PRO-I」に、単一指向性マイクが3つ目のマイクとして搭載され、映像を観る人にととってその場にいるかの効果をもたらすと指摘。インテリジェントウィンドフィルターでの音源分離機能は、屋外で風のノイズを抑えることに役立つとした。