みんなのケータイ

実家にいる母親の困りごとを、スマホの遠隔操作で解決しました

【AQUOS sense5G】

 いきなりプライベートな話で恐縮なのですが、実家の両親からスマートフォン関連の相談を受けることがよくあります(内訳は母親がだいたい8割、父親が2割)。内容は実にさまざまで、「月々のデータ使用量を調べる方法を知りたい」「便利な歩数計アプリはないか」などなど……。

 今回母親から受けた相談は、「LINEの通知音が鳴らなくなった」というものでした。ちょうどお盆の時期ですし、少し前だったら「帰省したついでに見てみるよ」と言っていたと思います。とはいえ世界が大きく変わってしまった今では、実家に帰ることはちょっと考えられない状態。

 「ビデオ通話(Zoom)で、口頭でいろいろ聞きながら原因を探っていくのもまどろっこしいかな」と思ったので、「TeamViewer」という遠隔操作アプリを活用して解決した、というお話をします。

 そもそもなぜ「遠隔操作」という発想に行き着いたかというと、筆者はかつて、実家のパソコンの問題を「Chrome リモート デスクトップ」というツールで解決したことがあったから。離れた場所にあるパソコンを筆者の自宅から操作できて、まるで魔法のようだと驚いたものでした。

 今回はそのスマートフォン版がないかな……と思って探してみたところ、どうやら前述のTeamViewerが良さそうだと感じ、Zoomのビデオ通話とあわせて使ってみることにしたのです。

Zoomでビデオ通話をしながら問題の解決を図りました

 手順としては、まずお互いのスマートフォンにアプリをインストールします(筆者はAQUOS sense5Gを使い、母親のGalaxy A7を操作しました)。

 操作する側の筆者のスマートフォンには、「TeamViewerでリモートコントロール」、操作される側の母親のスマートフォンには「TeamViewer QuickSupport」という形で、それぞれ微妙に名称が異なるアプリをインストールしました。

「TeamViewerでリモートコントロール」
「TeamViewer QuickSupport」

 その後、操作される側のTeamViewer QuickSupportでは、利用規約を読んで同意した後、「特別なアプリのアクセスが必要です」という案内に従って、端末の設定を変える必要があります。

使う前の手順の一部(利用規約への同意など)

 最初の設定が終わると、操作される側の端末に「使用中のID」として9ケタの数字が出てくるので、それを操作する側に教えてあげればOK。

 ということで、母親から教えてもらったIDを画面に打ち込んで遠隔操作の依頼を出し、それを許可するように伝えます。

操作される側にIDが表示される
操作する側でIDを打ち込む
操作される側は、「リモートサポート」を許可する

 すると、筆者のAQUOS sense5Gのディスプレイに、母親のGalaxy A7のホーム画面が現れました。

余談ですが、母親のホーム画面はお得な情報を入手するためのアプリであふれています

 遠隔「操作」なので、筆者がディスプレイをスワイプすると、母親のほうの画面表示も当然動きますよね。

 でも、この時点で実家は上を下への大騒ぎ。母親は悲鳴を上げながら「怖い」と連呼するし、偶然隣にいた父親は、どこで仕入れたのか「PayPayの残高が盗まれるかもしれない」とつぶやいてニヤリと笑っています。

 半分パニックになっている母親に「落ち着いて」と声をかけながら、筆者自身も「これはすごい技術だ」と思っていたのですが、今回の本題はLINEの問題を解決すること。そこで、遠隔操作で順番に設定を見ていきます。

怪しそうな設定を見ていきます
アプリのアップデートも一応チェックしてみる

 LINEアプリ自体の設定には特におかしなところはないし、アプリのバージョンも最新の状態です。Galaxy A7本体もマナーモードではなく、ちゃんと音が鳴る「サウンドモード」になっていました。

本体の設定にも問題はなさそう

 はて、これはどうしたものかな……と思いましたが、灯台下暗しとはよく言ったもので、本体設定の「音量」のところで「通知」の音量がゼロになっていたのです。おそらく、YouTubeの動画などを観ているときに音量を調節しようとして、通知音を調節してしまったものだと推測しました。

問題は意外なところに。本体設定で、「通知」の音量がゼロになっていました

 というわけで、問題はあっという間に解決。「遠隔操作ってまともに動くのかな」という考えも杞憂に終わり、サクサク操作することができました。

 こうした遠隔操作ツールを使わずZoomだけで問題を解決しようとしたら、口頭で「『設定』をタップして」などと指示して、そのたびに画面を見せてもらって……という手順になるので、もっと多くの時間がかかっていたはず。

 まるで近くにいるような形でスマートフォンを遠隔操作できることを実際に体験し、「離れた場所に住んでいてもまったく問題ないな」と感じました。でも本音を言えば、早くこの事態が収まり、気がねなく帰省できるようになってほしいと思います。