みんなのケータイ
米国で使用禁止になりそうな「WeChat」、日本で今も使えるのか!?
2020年10月6日 06:00
中国でチャットやおサイフ、そしてミニアプリのプラットフォームにも使われている、スーパーアプリ「WeChat(微信)」。中国外でも華僑社会では、連絡などによく使われているようですが、このアプリが、「クリーンネットワーク」政策により米国内で配布禁止、使用制限がかかるといわれています。
9月22日現在の状況は、米商務省が、20日から米国内のサーバーやコンテンツ配信網において、WeChatの配信を止める「配信禁止令」を出しました。しかし、米カリフォルニア州北部地区の連邦地裁が、執行を一時的に差し止める命令を下したことにより、まだ利用可能な状態です。
この政策は、日本のWeChat利用にも、影響を及ぼすのでしょうか? というか、もう及ぼしているのでしょうか?
このコロナ禍の状況で、当然、中国旅行なぞ行けるわけもなく、筆者がWeChatを持っていても、今は使いようがありません。
しかし、また中国に行けるようになったときに、WeChatアプリ、特におさいふ機能のWeChat Payや交通系の機能が使えなくなっていたら大ダメージです。
そもそも筆者は、昨年来WeChatをマトモに使っていません。なので、現状「WeChat Pay」が正常に動いているのかもわからず、心配になってきました。
そこで、とりあえず、チャージができるかどうかだけでも試してみようと、東京駅に設置されている「Pocket Change」に向かいました。
「みんなのケータイ」のコーナーにも度々登場する「Pocket Change」は、「(外貨なども含めて)コインや紙幣を入れると、希望の電子マネーや、各種ギフトコード、クーポンなどに交換できる」という便利な機械です。当然、日本円からWeChatPayも交換できます。
2019年7月以降、WeChat Payに関しては、中国の居民身分証や中国国内の銀行口座の登録による実名認証を行ったユーザーしか、交換できなくなりました。筆者のWeChatは、中国の銀行カードをひも付けているので、そこはノープロブレムのはず。機械にジャラジャラと小銭を入れると、WeChat Pay交換用のスリップが出てきました。
あとはこのスリップをお金を入れたいWeChatが入っているスマートフォンで読ませて、WeChat Payに入金できれば、WeChat Payが機能していることが確認できます。
読み込ませてみると……あれ? これまでは聞かれなかった「パスポート番号」や「氏名」「メールアドレス」を聞かれました。さらに、入力したメールアドレスに届く「暗証番号」も入力しなければなりません。なんだかセキュリティがずいぶん厳しくなりましたね。
今回、パスポートは持参していなかったのですが、パスポート番号は憶えていたので入力。すると、問題なく両替した金額自体は無事にWeChat Payに入金できました。
つまり、私のWeChat Payはちゃんと機能していたことが確認できました。
また、パスポート番号の入力など、セキュリティ面でのチェックは増えていますが、今のところ、WeChat Pay自体も日本国内で問題なく動いているということのようでした。
めでたしめでたし。
ただ、この先どうなるかはわかりません。
考えられるのは、日本のiPhoneや普通のAndroidスマートフォンもアプリのインストール元は、米国と同じApp StoreやGoogle Playですから、WeChatを新しくインストールできなくなる日がくるかもしれません。
とはいえ、日本人がWeChat Payを使うには「中国の銀行口座」などで本人確認が必要なので、あまり日本人には影響なさそうです。
それにWeChatに関する通信だけを止める……ということは、技術的には可能でしょうが、日本ではそれが逆に「通信の秘密」の侵害になるような気がしますが、どうなんでしょう? 難しい気がするのですが。
個人的には影響がないことを祈りたいです。
ああ、早くまた自由に中国旅行できるようにならないかなー。
深圳に行って、スマホアクセ問屋でWeChat Payを使って、無駄遣いしたいー!!!