みんなのケータイ

ワンセグが搭載されないスマホ、災害時の情報入手手段を考える
【Google Pixel 3】
2019年11月27日 06:00
先日の台風15号、台風19号は、各地に大きな被害をもたらしました。被災された皆様にはお見舞い申し上げます。
筆者は、台風により、停電や携帯電話がつながりにくいといった影響を受けました。その時に改めて考えたのが、災害時における情報入手手段です。筆者が最後に経験した大きな災害は、2011年の東日本大震災。その頃は周りのほとんどがフィーチャーフォンを使っていて、携帯電話がつながりにくい状況の中、搭載されていたワンセグ機能で、情報を収集していました。
現在では、スマートフォンが普及したおかげか、防災情報はTwitterだけでなく、防災アプリなどで入手可能です。しかし、今回の台風のように、停電などにより基地局の復旧が遅れ、携帯電話がつながらない期間が長引くと、モバイル通信を利用した情報入手は難しくなります。
こうした場合に便利なのは、モバイル通信を利用せず、“放送波”を利用するワンセグやラジオ機能。「Google Pixel 3」と「iPhone 8」ユーザーの筆者は、どちらもチューナーを内蔵していない機種なので、なんらかの対策が必要でした。機種変更も考えましたが、手っ取り早い方法として、職業柄持ち歩くことが多い「ボイスレコーダー」をFMラジオ対応のモデルに買い替えることにしました。
ボイスレコーダー以外にも、ミュージックプレイヤーなど、FMチューナーを搭載している機器はさまざまです。現在では、それら機器の機能は、スマートフォンで代用されることが多いかもしれませんが、災害時にはチューナー搭載機器のほうが有利です。お使いの機器がある場合は、災害対策用に準備しておくといいかもしれません。
スマートフォンのチューナーに関連して、2019年秋冬モデルのワンセグ対応状況を見てみると、ミドルレンジモデルは、コスト面の影響か、ワンセグは搭載されていません。ハイエンドモデルでは、これまでワンセグがサポートされていた「Galaxy Note」シリーズの最新モデル、Note10+は非搭載になっています。
一方で、災害対策の新たな動きとして「ラジスマ」が広がってきています。インターネットラジオとFM放送を1つのアプリで聴取できるもので、普段はどこでも聴けるインターネットラジオ、災害時などで通信が安定しないときはFM放送を受信します。発表当初は「らくらくスマートフォンme F-01L」、「URBANO V04」といった機種からスタートしましたが、冬春モデルの「Galaxy A20」などにも搭載されています。
各キャリアで、2万円台で販売されているようなGalaxy A20にも、FMチューナーが搭載されていることから、ミドルレンジモデルでもワンセグチューナーよりは搭載しやすいのでしょう。使う人の層が多いとされるミドルレンジモデルだからこそ、こうした災害対策の機能は広がっていってほしいと思います。
今後の機種変更の際は、災害対策として、こうしたチューナーを搭載しているかどうかを、機種を選ぶ上での1つのポイントとしてもいいかもしれません。また、チューナーが搭載されない機種の場合は、ラジオなど、携帯電話だけに頼らない情報収集の手段を用意すると、万が一の時に安心です。
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