みんなのケータイ

読書にのぞき見ブロックと高速ディスプレイを活用する

【AQUOS R3 SH-04L】

 筆者はよく「Amazon Kindle」で読書します。普通の本を読むことを想像してほしいんですが、ページを読み終わりそうなときってページをめくりながら読む人って結構多いのではないでしょうか。

ディスプレイの高速さは写真で伝えるのは無理がありました

 筆者の場合、電子書籍でもそのようにしてせっかちにページをバリバリめくって読んでるんですが、電子書籍だと端末によっては、表示がブレて最後の2~3行くらいが読めないなくて結局、前のページにバックするということがよくあります。

 「ゆっくり読めよ」という指摘はもっともなんですが、長年の癖というのはなかなか抜けません。そこでAQUOS R3は、120Hzディスプレイのおかげか、筆者のような操作をしながらでも、他機種に比べてブレが少なく読みやすいです。

 表示を横方向に動かしても、文字の一つひとつがはっきりと表示されていますので、他機種のように内容が判然としないということは激減しました。ちなみに、本以外でもWebページのスクロールでも同様にきれいな表示を保っているので、ネットニュースなんかを流し読みするような使い方でも同じく快適な使い心地を得られます。

 そして電車の中なんかは特にそうですが、なんとなく「隣の人に覗き見られているかも?」と思うとちょっと気になってきます。

 そういうときに「のぞき見ブロック」機能が有効です。R3から搭載されたわけではなくAQUOSシリーズのユーザーにはおなじみの機能でしょうが、AQUOSシリーズに初めて触れた筆者にとっては実によろしい機能だと感じられました。

左=そのまま。右=のぞき見ブロックした状態。この距離で見てもなんなのかはまったく分かりません

 使用方法は、設定を開き、ディスプレイの詳細設定からオンにするだけ。通知領域のクイック設定パネルからもオン/オフが可能です。

 パターン表示も従来どおり4つ用意されており、筆者が試してもっとも効果的だと感じたのは、パターン1。縦横のどこからみてもまんべんなく隠されている感じ。電車で座っていても、立っていても覗き見られて内容を判別されることはそうないのではないでしょうか。もっとも、どれも一様に効果はあるので、これは好みで選んでもいいかもしれません。

 そこまで内容を隠したがるとは、何を読んでいるのかと思われるかもしれませんが、筆者のようなどことなく寂しい雰囲気の漂う男が

 「『好きだったよ。』他の乗客に聞こえないくらいの小さな声で、秋元が言った。」(「檸檬のころ」豊島ミホ 幻冬舎 2005年)

 のような一文を読んでいることを隣に座ってらっしゃる方に気取られますと、なんとも面映い心持ちになるものです。なお、同書は青春小説の名作と思います。

 人に見せたくない写真や図版がある本であっても、バサッと高速スクロールしてしまえば、高速ディスプレイと相まって他人にはきっと分からないに相違ありません。

 他人に内容を見られにくくなるという安心感はとても大きいのではないでしょうか。ディスプレイの性能とソフトウェアの相乗効果で、読書に非常によろしい端末であると言えるでしょう。