DATAで見るケータイ業界
キャリアのネットワーク運用・保守における課題
セルラーキャリアのネットワーク運用・保守、その現状を探る(3)
2019年4月12日 06:00
株式会社MCAは、セルラーキャリアにおけるネットワーク運用・保守の動向を調査を実施し、その結果を「セルラーキャリアにおけるネットワーク運用・保守の現状と今後の展望」として取りまとめた。最終回となる今回は、ネットワークの運用・保守関連市場の課題をまとめてみたい。
レポートでは、ネットワークの運用・保守関連市場の課題として、(1)コスト削減対象になりがちな保守関連費用、(2)高水準で推移する施設保全費と通信設備使用料、(3)ネットワーク運用の自動化がもたらす人員削減などをあげた。
コスト削減対象になりがちな保守関連費用
もともとネットワークオペレーションセンター(NOC)などのネットワーク運用・保守は会社に利益をもたらさない部門であり、キャリア各社はNOCにかける経費と安全対策とのせめぎ合いに苦慮している。
高水準で推移する施設保全費と通信設備使用料
現在、キャリア各社における施設保全費と通信設備使用料はそれぞれ8000億円規模、7000億円規模である。これらはキャリア各社がネットワークを運用・保守する上で、必要となる費用であるが、高騰は避けたいところである。そのため、キャリア各社はネットワーク運用の自動化トライアル、通信設備使用料の抑制を図っている。