スタパ齋藤のコレに凝りました「コレ凝り!」

好みのバッグを自転車へワンタッチ脱着♪

バッグのリクセンカウル化だーゼ〜!

 自転車に装着できるバッグはいろいろありますが、わりと定番なのが「リクセンカウル(RIXEN & KAUL)」ブランド(公式ページ)の製品です。バッグからカゴからペット用キャリアまでいろいろありますが、その中で特に秀逸なのが「KLICKfix(クリックフィックス)」というマウントシステムに対応した製品。自転車側にKLICKfix用アタッチメントを取り付ければ、KLICKfix対応バッグをワンタッチで脱着できるというものです。

リクセンカウル・ブランドの各種自転車用バッグ。フロントバッグやカゴ類、独自のラックなどもあります。上の画像のものは全てKLICKfixと呼ばれるマウントシステムに対応しており、自転車に対してワンタッチで脱着が可能。他にも多数のKLICKfix対応製品があります。
左がKLICKfix用アタッチメント。中央のように、自転車のハンドル前方に取り付けます(実際はワイヤーで強固に固定されます)。右はアタッチメントにKLICKfix対応フロントバッグを装着した様子。アタッチメントにバッグをカチャッと嵌め込むだけで、しっかりと固定されます。また、赤いボタンを押し下げてバッグを持ち上げれば、即座に外せます。ちなみにこのアタッチメントは「ハンドルバーアダプターE(KF864)」という製品で、ハンドル中央にサイクルコンピューターなどが装着されているe-bikeでも使える新製品です。
KLICKfix用アタッチメントのバリエーションも豊富なので、ハンドル以外の箇所にバッグやカゴを取り付け可能です。豊富なアタッチメントにより、ほとんどの自転車でKLICKfixマウントシステムを利用することができるでしょう。

 このKLICKfixマウントシステム、ホント便利です。一般的な自転車用バッグだと、装着するのが一手間で、もちろん外すのも一手間。手間がかかるわりには、そーんなには強くは固定できなかったりもして。一方、KLICKfix対応バッグなら一瞬で脱着可能。しかも、かなりしっかり固定されます。

 また、走っている途中で寄り道するようなときも、KLICKfix対応バッグは便利です。盗難防止のためのバッグを外して持ち歩くわけですが、一瞬で脱着できるのがやはり便利。「バッグ外すの面倒だから……」と寄り道を諦める憂いはありません。

 といった感じでヒッジョーに実用的なKLICKfixマウントシステム。そして、じつは「KLICKfix非対応の普通のバッグを、KLICKfix対応に改造することも可能」です。しかも「わりと簡単に」です。

 これ、自転車趣味人界隈ではもうずいぶん以前から行われていることで、俗に「リクセンカウル化」「リクセンカウル改造」などと言われています。好みのバッグをKLICKfix対応に改造し、自分だけのワンタッチ脱着バッグを作ってしまうというわけです。

筆者のロードバイク。ハンドル部にはKLICKfixのアタッチメントを装着しています。
こちらは筆者愛用の自転車用フロントバッグ。モンベル「フロントバッグ」(公式ページ)の旧モデルですが、背面にKLICKfixアタッチメントに嵌合するアダプタープレートを取り付け、KLICKfix対応のフロントバッグへと改造しました。かれこれ10年くらい前に改造したものです。
結果、ワンタッチ脱着の便利なフロントバッグとして使えるように♪ 好みのバッグをKLICKfix対応にできるというわけです。

 とても便利&愉快な愛用バッグのリクセン化。しかもけっこう簡単にできるリクセン改造。というわけで、以降その手順をご紹介したいと思います。

サクッとリクセン改造♪

 リクセンカウル化、つまり普通のバッグをKLICKfix対応にするのに必要なのは、リクセンカウル純正のパーツ「アダプタープレート(KM811)」です。このパーツを普通のバッグに取り付ければ、そのバッグがKLICKfix対応になります。

 しかし、5〜6年前くらい前からでしょうか、このパーツが市場から姿を消し始め、現在では入手不能になっています。そうなって脚光を浴びているのが、バジル(BASIL)の「クリックフィックス アダプタープレート」(公式ページ)です。バジル製の自転車用カゴやバッグをKLICKfixアタッチメントに装着できるようにするアダプターです。

バジルの「クリックフィックス アダプタープレート」。写真は2枚のパーツを組み合わせた状態で、中央がバッグ外側、右がバッグ内側にくる面です。Amazonにて1080円で買いました。
分離した状態。これら部品でバッグの背面などを挟むようにして使います。専用ボルト付き。

 現在、リクセン改造を行えるのは、バジルのこのパーツのおかげ。他にはリクセン化を実現できるパーツはないように思われます。

 ちなみに、純正品とバジル製のパーツの違いですが、大きさなどに少し違いがあるものの、基本的な使い勝手は同じです。また、バジル製のほうが小ぶりで、ボルトの端が突き出ない構造にもなっていて、価格も安価。筆者はバジル製のほうが優れたアダプタープレートだと感じています。

 ともあれ、このアダプタープレートを使い、さっそくバッグをリクセン化してみたいと思います。改造するのは自転車用のフロントバッグ。以下、その手順を写真と説明文で見ていきましょう。

リクセン改造を施すバッグ。Amazonで購入したRhinowalkブランドの自転車トップチューブバッグです。便利なんですが、自転車への脱着は面ファスナーバンドを使う方式。ちょっと脱着が面倒です。そこでリクセン化!
まず、前出のバジル製アダプタープレートを取り付ける位置を吟味。位置が決まったら、バッグ内側にくるアダプターの穴を使い、バッグに穴開け位置の目印を付けます。
穴を開ける方法は「尖った金属製の道具を熱して突き刺す」というもの。ナイロン製などのバッグだと、この方法で手軽にキレイな穴が開き、ホツレなども出ません。写真の道具は「目打ち」とか「クジリ」とよばれるものです。これをバーナーやライターの炎で加熱し、バッグの印の部分にプスリと。
穴はバジル製アダプタープレート付属のボルトがちょうど通るくらいのサイズで開けましょう。
穴を開けたら、付属ボルトを使って2枚のプレートを固定すれば完成です。内側・外側からプレートでバッグを挟む感じですね。

 こんな感じで、「バッグに穴を開け」て「アダプタープレートをボルト止めする」だけです。バッグの剛性がない場合、アダプタープレートの間に補強板のようなものを入れるといいでしょう。オススメはベルポーレン。カバンの底板などに使われる素材で、クラフト用素材として入手性も良好です。

 なお、上の写真の「付属ボルト」ですが、太さがM5で長さが10mmの六角穴付きボルトです。改造するバッグの厚みや追加する補強素材によっては、適切な長さのM5ボルトを別途購入する必要があるかもしれません。

リクセン化すると、ほら、こーんなに便利に♪

 リクセンカウル改造を施したバッグは、KLICKfixアタッチメントが装着されたどの自転車にでも装着可能。ワンタッチです。KLICKfix対応のひとつのバッグを、超手軽に各自転車でシェアできて便利。先ほどリクセン化したバッグを各自転車に装着した様子を写真で見てみましょう。

こちらは前出のロードバイク。リクセン化したフロントバッグがちょうどよく着きました。
これはミニベロタイプのe-bike。装着しているアタッチメントは「キャディー(KR851)」という製品で、小径車のハンドルポストやシートポストへの取り付けに向きます。バッグがこちら向きになるように装着したら、モノの出し入れがラクで便利♪
このミニベロタイプのe-bikeには、車体前方にもKLICKfixアタッチメントがあります。リクセン化したフロントバッグも、もちろん装着可能です。
また別の自転車。MTBタイプのe-bikeですが、フロントバッグを装着。必要に応じて手軽に付け替えられるのは、やはり便利です。
ちなみにこのアタッチメントは「ハンドルバーアダプターE(KF864)」で、e-bikeのサイクルコンピューターをまたぐようにして装着できます。

 てな感じで、とても便利なリクセンカウルKLICKfixマウントシステム。BASIL製のアダプタープレートを使えば、好みのバッグをKLICKfix対応にすることもわりと容易ですので、興味がある方はぜひKLICKfixしてみてください!

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。