よっしゃパーツを購……入!?
今回は前回の続き。
俺の理想のマシンを自作するゼってことで、欲望の赴くままに使いたいパーツを選び、自作マシンの設計図を作った。てなわけで、とりあえず、選んだパーツを以下に示しておきたい。
■マザーボード:Intel D845BGL
■メモリ:512MB DDR-SDRAM PC2100
■RAIDカード:Adaptec ATA RAID 2400A
■HDD:BarracudaATA4 ST360021A×5台
■ビデオカード:G550/DUAL DVI/32MB AGP
■ディスプレイ:EIZO FlexScan L465
■サウンドカード:SoundBlasterAudigy Platinum
■光学ドライブ:リコー MP5120A
■PCカードスロット:REX-PCICA1 PC CARD adapter
■ケース:アルミPC ケース OWLPC-60GTR
■電源:Seasonic SS-400FS 400W
■FDD:MITSUMI D353 (シルバー)
このような感じ。ちなみに、HDDを5台としているのは、4台をIDE RAID(5)のディスクアレイとし、1台はデータ類のバックアップ兼ねるテスト用ドライブとした。……「とした」ってアータ、ていうか俺!! これいったいイクラになりますぅ!?
パーツを選ぶ段で何となく高~いマシンになりそーな予感がしていたのだが、大雑把に費用を計算してみたら何と50万円オーバーのパソコンなのダ!! キャーっスゴそう!! って喜んでる場合ではない。だいたい自作マシンに50万円とかかけて良いモンだろうか?
パソコンの自作は、リスクがある。ってのは、自分でパーツを買い集めて組み立てるわけだから、パーツごとのメーカーおよびショップ保証があっても、出来上がるコンピュータ自体の保証はどこにもナイのである。最近では相性問題が起きたときの保証(というか返品対応)をしてくれるパーツショップもあるが、基本的には自己責任の行為なのだ、自作は。BTOマシンとか買って「動かないからどーにかしてください」と言える立場ではない。動かなければ自分の責任であり、それ以前に組み立てに失敗してパーツ壊したりしても自分の責任なのだ。
これを心得た上で50万円出すってのは、まあ恐らくたぶんどーにかなるとは思われる??パーツ全部がオシャカになるワケじゃないので痛手としての金額はもっと低くなるのだが、場合によってはギャッメモリとCPUとマザーボードを静電破壊しちゃったよーん(泣)てなことも考えられる。んむむーなんか危険っぽいかも。
部屋に居ながらにして出費
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あっと気づいたらすべてのパーツを注文し終えていた拙者
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ところが真夜中というのは恐ろしいもので、その暗さ静かさ邪魔のなさは思考を過度に加速してくれる。オマケに真夜中ってのはネット上のサーバがとても軽く、どのページもサクサクッと表示される。すなわち!! こんなマシン組み立てていーのかなぁというドキドキ感とともに夜中に考え込んでいたら、いつの間にか[購入]ボタンや[注文]ボタンや[かごに入れる]ボタンをポチポチポチポチ押しまくっており、ああっと気づいたら全部のパーツを注文し終えているのであった!! あった!! アタタタタタ俺は既に死んでいる!! あべし!! てなわけで結局前述のパーツを全部ネット通販で買った俺であった。
ところで、今回俺が、インターネット通販でパーツを買うにあたってヒジョーに役立ったのが、BestGateという製品情報(製品価格ですな)検索サイトだ。パソコン関連製品を安く買おうと思ったらkakaku.comにアクセス!! てのはネット野郎の常識だが、どーもkakaku.comは俺の肌に合わない。なーんか見にくく、最安値パーツを見つけても売り切れ御免なショップが多いような印象。
一方、BestGateは検索もしやすく表示も見やすい。ロボット型検索エンジンで価格調査をしているとのことで、わりと最新かつホットな価格情報が手に入る。うわっ激安!! と思ってサイトにアクセスしたら既に売り切れだった、みたいな状況はあって、まあこの点はkakaku.comとさほど差がないようなイメージだが、俺にとって使いやすいページなのでBestGateばかり使って激安店を見つけていった。
以下に買ったパーツの価格や購入店をまとめておいた。
| 製品名 | 最安値 | 購入価格 | 個数 | 小計 | 購入店 |
CPU | Intel Pentium 4 2.2GHz | 69,800 | 71,800 | 1 | 71,800 | LUPO ONLINE STORE |
マザーボード | Intel D845BGL | 17,480 | 17,800 | 1 | 17,800 | 電脳部品工房パーツ堂 |
メモリ | 512MB DDR-SDRAM PC2100 | -- | 18,900 | 2 | 37,800 | サイコム |
RAIDカード | Adaptec ATA RAID 2400A | 41,380 | 41,380 | 1 | 41,380 | 特価COM |
HDD | Barracuda ATA4 ST360021A | 14,300 | 14,300 | 5 | 71,500 | PCワンズ |
ビデオカード | G550 DUAL DVI/32MB AGP | 21,800 | 27,800 | 1 | 27,800 | USER’S SIDE |
ディスプレイ | IZO FlexScan L465 | 61,400 | 61,400 | 1 | 61,400 | 特価COM |
サウンドカード | SoundBlaster Audigy Platinum | 21,280 | 22,980 | 1 | 22,980 | 電脳部品工房パーツ堂 |
光学ドライブ | リコー MP5120A | 38,800 | 42,800 | 1 | 42,800 | 電脳部品工房パーツ堂 |
PCカードスロット | REX-PCICA1 PC CARD adapter | 13,350 | 13,970 | 1 | 13,970 | フェイス インターネットショップ |
ケース | アルミPC ケース OWLPC-60GTR | 25,799 | 24,800 | 1 | 24,800 | パソコンCity |
電源 | Seasonic SS-400FS 400W | -- | 10,980 | 1 | 10,980 | LUPO ONLINE STORE |
FDD | MITSUMI D353 | -- | 1,980 | 1 | 1,980 | 幕の内アキバ街 |
合計(単位:円) | 446,990 | |
ほぼ全部のパーツを2月末に注文している。なので最安値も購入価格もその頃の価格となっている。真夜中のネット通販でありがちな、どーしても速攻で欲しい病が出てしまい、微妙に高値のパーツも買っているあたりはご愛敬。
パーツ購入にかかったお金は、合計で44万6990円(税別)となっているが、この他細かなケーブルなんかもあったりして、さらに後からどーしても欲しくなったカード類もあったりして……まあそれはいいとして、やはりネット通販ではBestGateなりkakaku.comなりで価格調査をするのが大吉だ。
HDDやメモリは比較的に価格がこなれているので、まあどのショップで買ってもそーんなに大きな金額差にはならない。が、パーツによっては1万円~2万円くらいの価格差があったりする。例えば「あーココってメモリもHDDも安いじゃん」などと思ってそのショップで他のパーツまでまとめ買いをしたりすると、意外なほどアレでナニな出費になったりする。配送料金やメンバー割引やポイントバックなんかも考え合わせた上で、なるべく安い店で選びましょうネと。また、ネットならそれをたやすく行える(調べられる)ってなわけですな。
それから、ちょいと驚いたのが、品物が届くスピードだ。ほとんどのショップでは、中1日くらいで品物が配達されてしまった。しかも俺が注文したのは土曜の未明だったりして、つまり土曜日の早朝に入った注文が、その日か翌日に処理されて、速攻で宅配便等が出されて、月曜日あたりにこちらに来ちゃった、と。速っ!! まあ、中には土日休業のショップがあったり、パーツが取り寄せになるケースがあったりして、結局全部のパーツが届いたのは注文から5日後だったりしたが、それでも「遅いなー」という感覚ではなかった。
ともかく、改めてネット通販ってのはやっぱり便利で効率的だなぁと感じつつ、一晩で消えていった50万円弱のことは極力思い返さないでいる拙者であった。
さぁ組み立てだ!!
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俺的理想を追求したマシンの組み上げ完成図
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パソコンの自作、とか書くとなーんかハイテクでマニアなイメージだが、最近はソチラ関連の情報がネットや書籍でビシバシ出回っていることもあり、さらにはパーツも簡単に手にはいるようになり、加えて既に自作を経験した人が増えた=経験者によるナマの情報が豊富なので、結論から言ってしまえば非常に簡単と言える。
具体的には、ケース開けてマザーボード取り付けてCPUとビデオカード他各種カードを填め込んでケーブルを接続してOSインストールすりゃ終了なのだ。自作というよりもむしろ組み立て……ってほどでもなく、やるコトはネジ締め&接続作業なのである。パーツと場所と時間とドライバーくらいがあれば、まあ誰でもできちゃうコトと言え……いや、ちょっと言えない気がした。
というのは、パーツと場所と時間とドライバー以外に、PC組み立てにおいてはネットにアクセスできる環境と、アクセスして調べる気合が必要なのだ。場合によってはネットにアクセスできなくても根性がなくても、一発でPC組み立てを終えられることもあるだろう。だが、たぶん、それは非常に運が良いか、あるいはPCの多少の挙動不審には目をつむれるという寛大なユーザーの場合だ。
普通は、恐らく、きっと、PC組み立て時、多かれ少なかれの問題にぶつかることだろう。ビデオカード挿したけどなーんか表示が遅いとか、マザーボード上のピン位置がわかんないとか、特定のカードを挿したらBIOS表示&リセット動作の無限ループに陥ったとか、メモリが全然認識されないとか、そういったなーんかよくわからない問題。
パーツにもよるが、問題が出た時の対処方法がマニュアルに書かれている場合もある。またメーカーにもよるが、そういう問題をサポート係に相談可能な場合もある。そしてユーザーにもよるが、あーこのパーツ調子悪ぃ~捨てちゃえベキッとか破壊して評判の良いパーツを買い直したりする場合もある。
しかし、手っ取り早く、かつ、多くの問題を解決する糸口はネット上にあったりする。むむぅなんかこのパーツがおかしいなぁ、と思ったらそのパーツメーカーのウェブサイトにアクセス。ファームウェアのアップデートや、あるいは最新版のドライバを使うことで問題が解決したりする。また、似たよーな症状が出てる人がいないんだろーかボクだけなんだろーかこの状況は……と思ってネットを検索すれば、きっと同じような不幸を抱えた人が見つかり、さらにはその不幸はどうすれば幸福に転じるのかというアドバイスないし答えが書かれていたりもする。
まあ、1台目のPCからいきなり自作するって人は少ないと思われるが、PC自作時には、ネットから情報やデータやファイルを調達するためのPCおよび通信環境が必要になる。また、CD-ROMからドライバを読み出してどうにかする時など、まだCD-ROMドライブさえ動いていない作成中の自作PCの代わりに作業するためのマシンとして、しっかり動くPCが1台必要だと言えよう。
ちなみに、俺の場合、Intelのマザーボードで少々ハマった。自作野郎にはあんまりマザーボード売りたくないかも~と思っているに違ぇねェっぽいIntelは、そのマザーボードに付属するマニュアルも非常に簡素なものだった。売る気満々のマザーボードメーカーの製品に付いている、非常にしっかりした日本語マニュアルなんかとは大違いで、ド根性があるド素人程度でもおおむねゲンナリしちゃう情報不足の英語マニュアル(薄っ)しか付属していない。
なので、例えばマザーボード(Intel D845BGL)のUSBピンの信号位置が全然わからなくて内部接続USBケーブルをつなげるのに苦しんだりした。また、このマザーボードにPentium4を挿すと(ちょっと話題の)マザーボード反り状態になって、これがヒジョーに不安。しかしこーゆーコトはマザーボード付属のQuickReferenceにゃ全然書いてないのであった。
結局、もっと詳細がわからないとダメじゃんってことでネットを探し回り、PDFとして比較的に詳細なマニュアル(英語)が見つかったからどうにかなった。また、Intelのサイトでは(このマザーボードに関する)各種マニュアルや情報が徐々に日本語化されてもいるので、まあ、マザーボード付属のマニュアルが貧相でも大きな問題とはならない……ネット接続・ウェブページ閲覧可能な環境があればだが。
アルミケース万歳!!
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オウルテックのアルミPCケース「OWLPC-60GTR」は、フロントパネルに豊富なコネクタが用意されているのも魅力
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ところで、俺が選んだケースはオウルテックのアルミPCケース、OWLPC-60GTRだ。コレを選んだ理由は、まずアルミケースであること。軽いから自作中・自作後のメンテナンスもラクになるだろうなァと思ったのだ。また、最近のパーツ類は熱くなりまくりなので、多少なりとも放熱効果があるかも、とも思った。
それと、フロントパネルに非常に豊富なコネクタが用意されているのも魅力だ。USBポートが4つ、IEEE1394ポートが2つ、音声のLINE INとLINE OUTとMICコネクタがあり、さらにPS/2のキーボードおよびマウスのコネクタもある。他に5インチベイが4つと3.5インチベイがふたつ、内部には5台の3.5インチHDDを内蔵できるようになっているものの、でも、そーんなにはデカくないってのもイイ。
このケースについて、組み立て時に「あぁアルミケースで良かった!!」と思ったことがひとつある。それは非常に加工(改造)しやすいということ。って、なんで加工する必要があったのかと言うと、ハードウェアRAIDカードのAdaptec ATA RAID 2400Aがこのケースに収まらなかったのだ。
2400Aは長さが12インチあるフルサイズのPCIカードで、これをケースに収めようとすると、ケース内部のHDDマウントが邪魔になる。HDDマウントをめでたく2400Aが収まってヤッホー!! と思った約32ms後にはHDDなしでどうやってRAIDを実現するかという難題に苛まれるっていうかこちらが立てばあちらが立たずな状態。この問題をクリアするために、PCケースの一部を切断することになったのだが、この時にアルミケースの新しい良さを知った。非常に切断しやすいのであった。
OWLPC-60GTRには前述の“豊富なフロントパネルコネクタ”を使うために、ケース内にやや太めのケースを這わせる必要がある。またこのケーブルは、PCIカード用ブラケットを経由してケース背面に出さなくてはいけない。だがしかし!! 俺の気合と根性と勇気の自作マシンには、もう空きPCIスロットなんざぁなくてブラケット部分も全部埋まっている!! だからフロントパネルコネクタ用ケーブルが外に出せません。フロントパネルコネクタは単なる穴です飾りです。
でもOWLPC-60GTRがアルミケースだったので、この問題もクリアできた。何のことはなく、ケース背面にケーブル通しの穴を開けただけだ。しかしこの作業も非常に簡単にできた。デカめのニッパーで通風口の穴をベチベチ切り取り、バリばデカめのカッターでザクザク削ってハイ終了。あーアルミケースで良かったァ!!
マジな話、上のふたつの問題は、スチール製ケースじゃどーにもならないであろう大問題だ。電動ドリルやリーマなど、特殊な工具があれば解決できるが、しかし鉄を加工するのはやはり大変だ。その点、柔らかいアルミは非常に手軽っていうか簡単っていうか呑気に加工できてナイス!! まぁ加工しなくて良いように最初からケースやパーツのコトをじっくり考えとけ>俺!! とも言えるが、カスタマイズ派や改造派には、軽くて放熱効率が良いって以外のメリットもあるアルミケースなのであった。
さて、組み立て完了&ケース加工で問題ナシのマシンが出来上がった……と思ったら、大問題発生!! どうにもこうにも無視できない大問題が!! いや~ん!! 50万円の自作機台無し!! てなわけで、俺をガックリさせた問題については次回で。
・ 販売店舗検索サイト「BestGate」
http://www.bestgate.net/index.html
2002/04/30 19:57
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