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ウワサどおりにピッカピカ!! 「ThinkPad i Series s30」
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スタパ齋藤 1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。 |
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すすす、すごい!! この質感!!
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IBM ThinkPad i Series s30 ShopIBM価格:22万8000円(無線LANモデル)。ぴかぴかしたミラージュ・ブラック採用は一般向けのi Seriesモデルのみ。CPUはモバイルPentium III 600MHz、HDD 20GB、メモリ標準128MB/最大256MBとスペックは十分
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俺の場合、季節の変わり目となると、何かこう、グッとクる新マシンが欲しくなる。冬から春へ、春から夏へ、夏から秋へ、秋から冬への、年に4回欲しくなる。また、世間がソワソワし始めるような、例えば年度替わりの時期にも欲しくなる。4月1日とかですな。
あとは、月末にも欲しくなる。なんかこう忙しい最中になると欲しくなるわけですな新マシンが。その時まであった紆余曲折や面倒事や愉快事がリセットされる週末あたりにも欲しくなるし、ああそう言えば早起きした朝や夜更かしした深夜にも欲しくなるし食後にも欲しくなるし仕事中にふと欲しくなるし、要するに常時欲しいのであって最初から「いつも欲しい」って書けよ>俺といった風情を醸し出し中だと言える。
そんな俺が最近欲しいのう~と思っているモノと言えば……いやコレを列挙するとこの記事が単なる物欲リスト(約1024行)になると思われるのでよしといて、コンピュータに絞って考えると、特に欲しいのはやはりモバイルマシン。一時期はなーんかおもしろみが弱まったモバイルマシン市場だったが、ここ数ヶ月、ちょっと気になるマシンがポコポコ出てきている。
で、俺が注目しているモバイルマシン、複数あるのだが、最も気になるのが、IBMのThink Pad i Series s30。例のピアノ塗装(ミラージュブラック)のアレ。発表後から「触りてぇ~」と思っていたのだが、忙しいのとタイミングが悪いのと猛暑や空腹や夜型などなどいろんな事情で、まだ触ることができていないのであった。カッフン。
それにしてもs30が気になるなぁ~内容的に良さそうだから思い切って買っ……いや待てよ触ったことあるマシンで内容的に良かった東芝Libretto L1ってのもあるのダ。触ってないs30をパッと買うんなら触ったことあるL1を買……ええっ!! そうなんですか工藤さん!! マジですか!! はいはいはい!! よろしくお願いしますのでぜひよろしくお願いされるようよろしくお願いします!!
本記事担当編集者の工藤お姉さまったら、あ、この方も比較的にパソコン買いまくりなのだが、このたび、Think Pad i Series s30をお買い上げッ!! そしてあろうことか!! その新品で外見も内容もピカピカのs30を「試しにお使いください」とイキナリ貸してくれるというのだからこれは持ち逃げす……いやお借りして試させていただくしかッ!! というわけで今回はs30。
ウワサどおりにピッカピカ!!
s30の第一印象は、なるほどホントにピカピカの黒塗りだなァってこと。ピアノの塗装のような黒い光沢を持つミラージュブラック仕上げは、s30の液晶面裏側のみに施されている。これまでIBMのノートと言えばツヤ消しブラックだったが、s30はそのツヤ消しの対局のツヤ出しまくり塗装。なのだが、Think Padの一連のイメージを損なっておらず、んー、何と言えばいいのか、ガキっぽさオモチャっぽさバカっぽさとは縁のない、ある種ストイックな哲学さえ感じさせる、落ち着いた大人っぽさを醸し出している。
カッコイイっていうのもあるが、それよりもむしろ美しくセクシーであり、あるいは端正で礼儀正しく、もしくは目立つことのない誇り高さがあるデザインだ。s30の電源を入れる前に、とりあえずこの落ち着いてはいるものの物欲をすげー刺激するデザインを持つs30の実売価格を調べてしまった俺であった。
あと、イイのは、B5サイズである点。持ち歩くにイイしノートとして愛着が湧く小ささってのもイイのだが、この塗装がこれ以上大きな、あるいは、小さなマシンに施されていたら、もしかしたら単なるピカピカブラックマシンというフツーの印象になるのかもしれない。なんつーか、サイズは違うけど、たとえばシルバーとかゴールととかそういうツヤ系モノって、美しいが、そのツヤの面積がヘタにデカいと成金趣味的なイメージになるし、逆に妙に小さいとセコさを感じがち。そういう意味で、このサイズにこの塗装というのは非常にバランスがよく、最大限にミラージュブラックの良さを引き出していると感じた。
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ミラージュ・ブラックのボディ表面は鏡面仕上げの光沢のある黒。ピアノのようなつるっとした感触で、触ると指紋がバッチリつく
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ミラージュ・ブラックで揃えたいユーザーのために、ミラージュ・ブラックのCD-ROMドライブとFDドライブがオプションで用意されている
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外見よりも中身
s30はすげぇイカシた外見だヨてなことを書いておきながらこう言うのもナンだが、外見なんつーモンはですねぇ、結局飽きるモンなんですよええホントに。人は外見で判断しちゃいけませんとか言いつつまずは外見から人の好印象・悪印象が強く決まると同様、パソコンもその外見から最初のイメージが強く決まる。なので外見が好印象であれば、購入の際の後押しになるし、内容を知ってから後の迷いを打破する決め手にもなる。外見は大切な要素ではある。
当然のことだがパソコンは置物でもアクセサリでもなくて道具なので、外見の要素は大切だとしても、中身がビシッとしてないと困っちゃう。外見がイカシてるマシンを入手し、使ってみたら中身が「……」で、外見だけが最後の砦ってなるのはいかにも壮絶なもの悲しさだ。そのようなマシンを買ってしまったユーザーは、少なからず嫉み妬み僻みを伴った信者化傾向が見られたりして、精神的に荒れ果てていったりするのだが、まあそういう話は別の機会ってことでさておき、s30の中身はどーなのか!?
s30のスペックについてはIBMのs30を含むニュースリリースやThink Padらんどを見ていただくとして、結論から言って、s30の中身は、その外見にも増して非常に魅力的なのであった。
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1.45kgと軽量ながら、バッテリー連続駆動は標準で6.5時間。コンパクトなボディからキーピッチ18.25mmのキーボードが少々せり出していて、せりだし部が液晶脇の無線LANアンテナ内蔵部とぴったり合うというワケだ
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使ってみて「うっ!!」とツボを突かれてしまったのは、やはり、ほぼフルサイズのキーボード。キーピッチが18.25mmもあるので、デスクトップマシンのキーボードを使った直後に触れても、さほど違和感なくスラスラと入力できる。ストロークやクリック感も十分あって、キー押下の騒音もない。快適快適。いい加減な実測値ではあるが、使用開始後約2分くらいでタッチタイピングができるようになった。
s30のキーボードを見たときは、左右の余裕があるのはいいけれど手前のパームレスト部分が狭すぎない? と思った。が、触ってみたら実際は狭く感じない。必要最小限のパームレスト+αの広さがあって快適。
ああ、そういえば、s30はキーボードを広くとってあるぶん、液晶パネルを閉じると、ビシッと方形にはならない。左右にキーボード部分が1センチくらいずつ出っ張る。のだが、大して違和感がない。この出っ張りがなければさらにスッキリした外見になるとは思うが、でもスッキリさせるためにキーボードが狭くなることを考えたら、この出っ張りが少し好きになれたりした。
液晶ディスプレイも上々。正直言って、一昔前までのIBMのノートって、液晶がなーんか暗いっていうか生彩に欠けるっていうかコントラストが低いっていうか、そんな「眠い液晶」という印象がちょいとあった。が、最近のThink Padはみんなそうなのか、s30の液晶はビシッと明るく高精細。このサイズ、10.4型でXGAというのも実用的な広さと画素数だ。でも、まあ、ディスプレイ自体については、まあ、今時のフツーさがあるといったところ。
おもしろいのは、s30(モデル2639-4WJ)は内蔵ワイヤレスLANアダプタ(IEEE 802.11b)を内蔵していてディスプレイの裏側にそのアンテナが隠されていること!! と言いたいが、俺はワイヤレスLANは外付けでいーやと思ってる奴なので、むしろディスプレイ上部に付けられた白色LEDの小型ランプがすげー好きっ!! このランプはFn+PgUpで点灯させられるランプで、キーボードを照らすために付いている。このちっこいギミックがミョーに気に入ってしまった。
でもこのランプの効果はいまひとつ。暗闇で確かにキーを照らすものの、それ以上に液晶の明るさがLEDに勝りがち。ギミックは愉快だが、実用的かどうかは「?」。
バッテリーの持ちもかなりイイようで。机上でいろいろ試していても、なかなかバッテリーが減らない感じ。満充電してから2時間以上起動しっぱなしだが、まだ余裕のバッテリー容量。公称値では6.5時間の使用が可能らしい。別売の大容量バッテリーだと約10時間の使用が可能らしい。
超低電圧版モバイルPentium III 600MHzだから持ちがいいのかな? と思ったが、なんかs30のバッテリー、普通のサブノートのバッテリーよりデカいような。試しに手持ちのLOOXのものと比べてみたら、LOOXが10.8Vで1800mAh、s30が11.1Vで4Ah(4000mAh)だった。ふぅぅぅん、最初から容量がけっこーあるバッテリー積んでんですね。
ああ、あと、バッテリー部にはマシン全体を斜めに少し起こすスタンド(足)がついていて、これを立てるとキーボードの向きが指に対してちょうどよくなり、キー入力効率が増す感じ。かなり使えるギミックだと感じた。
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PCカードスロット(TYPE I/II)1基と、CF TYPE IIスロット1基を装備。CF TYPE IIスロットがあると、CFサイズのPHS通信カードや、マイクロドライブ・CFメモリなどがスコッと入って快適!
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そのほか、カードスロットがTypeII/I×1(CardBus対応)のPCカードスロットとTypeII×1のCFスロットがあって、P-in comp@ctやCard H" petitなどをスコッとさせたりしてイイ感じ。USBポートが2つあるが、ひとつは右手前(マウス用と思われる)、ひとつは左奥(他各種周辺機器用と思われる)と、細かい点でも実用性が高い。
ザッと触った感じではあるが、内容的には今時のモバイルスタイルにマッチした構成であり、また、バッテリー持続時間がデフォルトで長くて安心で、そして結局やっぱりこのキーボードの使いやすさが大きい。s30のキーボードの気持ちよさと実用性は、B5サイズでXGA液晶を備えたサブノートにはちょっと見られない魅力だと言えよう。
ん~、でもOSが……キー配列が……
工藤お姉さんからs30をお借りして、一通り使ってみたら、これは非常に最強に欲しくなってしまい、さっそくその場で「IBMショッピングで買うしか!!」とウェブ通販モードに!! ……なったものの、通販サイトのs30のコーナーを見て、ちょっと日和見状態に陥った。
そうか、WindowsMeモデルなのか、これは。通販サイトのOSの部分にはMeの文字ばかり並ぶ。いやMeでもイイのだが、俺はWindows2000にしていきたいのだできれば!! と思った瞬間「買うしか!!」という勢いが「買おうかなぁ!?」とかいうあたりまで消沈。さらに、s30をよーく見ると、ああそうだそうなんだよコレは日本語キーボードだったんだよそー言えば、と。いや日本語キーボードでもイイのだが、できれば英語キーボードで気持ちよくs30したいじゃないか俺としては!! などと考えていたら「s30はパス!!」という直前の心情になった。
なんか世の中的にはWindows2000は比較的に後回しって感じが強いのかなぁ……それ以上に英語キーボードって需要少ないのかな……。つまんないなあ。残念……ええっそうなんですか工藤さん!! なになに、換装がフムフム、そんで2000モデルが、フムフムそうだったんですか工藤さん!! なんで教え……えっ? PC Watchとかで既に情報流れて……ああそうですかすみませんチェック不足でした悔い改めていきたいと思います。
てなわけで、s30は正々堂々、IBMのPC DOCKで英語キーボード換装サービスを受けられるのであった。また、Windows2000がインストールされたビジネスモデルも発売されいて、これは液晶パネル裏面がミラージュブラック(ピカピカの黒)ではなく、従来のThink Padと同様のフラットブラック(ツヤ消しの黒)となる。OSと塗装以外の仕様の違いはない。
そっかー。それじゃあ話が早いじゃん!! ちなみに例のあのショップでは……ああそうですかこんな価格ですかなるほどねぇ~。ちなみにIBMショッピングでは……ふぅぅんこーゆー価格なんですかぁ。んで、キーボード換装して1万9800円でしょ~それからメモリ増設してぇ……などと、深刻にWindows2000搭載s30を買ってキーボード換装したいと考えつつ、今回の原稿記述のためのキーボード押下作業を終了する拙者なのでござった。
・ ThinkPad s30ニュースリリース
http://www-6.ibm.com/jp/NewsDB.nsf/2001/05231
・ Think Padらんど
http://www-6.ibm.com/jp/pc/thinkpad/
・ ShopIBM
http://www-6.ibm.com/jp/shop/
・ ThinkPad英語キーボード換装サービス
http://www-6.ibm.com/jp/jpccinfo/pcdock/tpkbd/tpkbd_a.html
・ ThinkPad s30企業向けモデル(Windows 2000搭載)
http://commerce-26.www.ibm.com/cgi-bin/ncommerce/CategoryDisplay?cntrfnbr=1&cgmenbr=1&cntry=392&lang=Ja_JP&cgrfnbr=2132550
・ スタパ齋藤常時出演中!!「スタパトロニクスTV」(impress TV)
2001/07/16 00:00
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