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最近の俺に最もマッチする小型軽量マシン
富士通「LOOX U」秋冬モデル
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。


富士通のLOOX U 秋冬モデル

 富士通のコンバーチブル型・タブレットPCことFMV-BIBLO LOOX U/B50Nを借りてみた。もしかしたら最近の俺に最もマッチする小さなコンピュータなんじゃないだろーかコレは!! と思って。


富士通のFMV-BIBLO LOOX U/B50N。インテルAtomプロセッサー(Z530/1.60GHz)を搭載したコンバーチブル型UMPCで、OSにはWindows Vista Home Premium SP1を採用している。富士通直販WEB MARTで12万3800円からのカスタムメイド注文が可能。tokidokiオリジナルデザインモデルもある

 夏以降、どーもなんかモバイルする機会が増えている俺。主に打合せ~会議~趣味用途であるが、iPhone 3Gを使い始めたら“出先でネットを使う利便”をよりいっそう痛感してしまい、サブノートPCなんかの出番も増えているという感じだ。

 そんなこんなで、最近は携帯性に優れたコンピュータに注目し、考え、ときにはイジって、また考えて、てな繰り返しをしている。また同時に、Microsoft OneNote 2007を使い始めたので、とりわけタブレットPCに惹かれている。

 で、FMV-BIBLO LOOX U/B50N(以下、LOOX U)だが、超小型・軽量であり、手に持って使うための機能・機構に優れており、タブレットPCでもある。……常時携帯、外でネット利用、OneNote 2007活用、全部イケるんちゃいますのん>LOOX U !! と思ったわけだ。

 ところで、実は2007年6月発表の旧LOOX Uも購入していた拙者。コレはコレでなかなか楽しい&便利なUMPCなんだが、新型LOOX Uにはコレを上回る魅力があったりする。ので、以降、旧LOOX Uと少々比べたりしつつ、新型LOOX Uの使用感などについてレポートしてみたい。

 なお、新型LOOX Uの詳細については富士通の製品紹介ページをご覧いただきたい。また、機構や機能に関してはPC WatchのHotHot REVIEW!にも詳しく書かれているのでご一読あれ。


新型と旧型、どっちが好き!?>俺

 LOOX Uを借りて使って一週間程度経った現在。旧型LOOX Uユーザーとして、新型LOOX Uをイジって「どーなのよ?」という件にオモムロに答えるとすれば、採用OS以外では新型LOOX Uのほーが好きって感じですな。


左が旧LOOX U、右が新LOOX U。CPUまわり、OS、ディスプレイ、キーボードが異なるが、サイズやインターフェイスはだいたい同じ。最強に強まった携帯性も同じですな 右が新型LOOX Uのノースシルバー。このほか新型は、オーシャンブラック、ピンクベージュ、フューシャピンクのカラーがあってファッショナブルだったりする 本体にあるインターフェイス類もほぼ同じ。端子位置は若干異なるが、外部ディスプレイ端子(アナログRGBミニD-SUB 15ピン)、マイク・ラインイン兼用端子(ステレオ・ミニ)、ヘッドホン端子(ステレオ・ミニ)、USB2.0×1、LAN(RJ-45)を装備する

 新型と旧型の目立った違いは、採用OSとディスプレイとキーボードと外観/質感あたり。ディスプレイは高解像度になり、キーボードは打ちやすくなり、外見的にもクールさを増したという感じで好印象だ。

 が、OSとしてWindows Vistaを採用しつつ、チップセットの制限で搭載メモリが1GBまでという点はプチ残念。使い方や使うアプリにもよるが、Vistaで1GBメモリだとHDDスワップが多発するケースが少なくなく、「なーんなモタつくなぁ」と思っちゃったりする。

 特に使用開始後間もなくは、ソフトウェアアップデートやら細々した設定やらがある。速いマシンでもOS使用開始当初は「めんどくせ~な~」的な時期を過ごすが、このLOOX Uの場合はメモリが潤沢ではなく、Vistaさんがアプリの起動頻度学習しきってなかったりもするので、「めんどくせ~な~、しかも、おせ~な~」的な印象になったりする。

 残念ついでに言えば、新型LOOX UではWindows XPへのダウングレード用のリカバリディスクが出ていなかったりする。「新型LOOX UでWindows XPを使えればサクサク動くハズ!!」と、新型LOOX UにWindows XPをインストールしちゃうユーザーがいらしたりもして。拙者も使用開始当初は「んも~、XP採用してほしかったニャ~ン!!」と思った。

 のだが、しばらく使っていたら「ま、コレでいいか」と思えるように。使い方がだいたい決まってくると、そーんなに遅いって印象でもなくなった。表示を始めとするOSの設定を多少変えたりすれば、モタつき感もかなり軽減できる。今回は借り物なのでやらなかったが、不要な常駐ソフトウェアをビシバシ外せばさらに軽快になると思う。

 ま、ソコソコの動作速度があるので「これでイイじゃん」と思えたわけだ。それ以上に携帯性やキーボードの使用感、表示性能に魅力を感じるようになった。

 あとですね、新旧のLOOX Uを比べると、明らかに新型のほーが発熱が少ないようで。旧型LOOX Uはけっこー発熱があり、それゆえ頻繁に冷却ファンが回っていた。が、新型は時々溜息をつく程度にしか冷却ファンが回らない様子。そのあたりも嬉しい性能UPですな。

 てなわけで、やっぱ新型LOOX Uに魅力を感じ中の拙者。現在、新型LOOX Uをポチるかどうかマジ考え中……装備のわりには買いやすい値段なんだよな~、キャンペーン中(2008年11月12日まで)だとクーポン割引あるんだよな~、あとなんか旧型のバッテリーがそのまま新型に使えるっぽいし(けどメーカー保証は“?”)、と後押し要素が多々あったりして。


使いやすくなったキーボード

 新旧のLOOX Uを使い比べてみて、いちばん良かったのはキーボードの変更。旧型は5段・56キーだったが、新型は6段・68キーに増えた。


旧LOOX Uのキーボードは5段・56キー。TabキーやDeleteキー、ファンクションキーはFnキーと同時押しで入力するスタイルだった 新LOOX Uのキーボードは6段・68キー。TabキーやDeleteキーは独立して存在し、F1~F6も追加された(F7~F12はFnキーと同時押しで入力する) 新旧のキーボードを並べてみたところ。旧型のキーボード幅は約155mmで、新型は約163mmとなり、キーピッチは広くなった。縦のピッチは新型の方が若干狭くなっている

 旧LOOX Uでは、拙者が多用するキーがFnキーと同時押しじゃないと機能しなかったのだが、新型では新たに独立したキーが増えて便利に。例えば、TabとかDeleteとか矢印キーとか。逆に、アットマークはFnキーと同時押しでの入力になったりもしている。

 キー配列などは人それぞれに好みがあると思うが、LOOX Uの場合は新旧ともレターキーは標準的なものであった。また、本体サイズのわりには広め・大きめと言えるキーボードなので、タッチタイプしちゃうユーザーも存在する。わりと打ちやすいキーボードですな。……拙者の場合は左右人差し指打法ですけど。

 ともあれ、新旧を比べると、キー数、キー配列、キーピッチともに使いやすさUPといった印象である。打鍵感はあんまり変わってナイように思うが、キートップの形状が微妙に変わったことにより、打ちやすくなったとも思う。拙者の場合はタイプミスが減った感じ。


 個人的には「これにUS配列キーボードモデルがあれば今すぐポチるゼ!!」って気分だが、実際はそうそう入力しまくる端末ではないと思うので、十分使えるキーボードと言えそうだ。

 ほか、入力デバイスに関しては、本体ヒンジ部両側付近にある左右クリックボタンやファンクションキー、ポインティングデバイスのスティックポイントなど、新旧だいたい一緒。個人的使用感を言えば、スティックポイントは、IBMのトラックポイント2より使いやすい気がして好きだったりする。

 Bluetoothアダプタが標準搭載されているので、小型のBluetoothマウスと組み合わせて使ったりしても便利だ。両手でLOOX Uを持って使う場合、上記のスティックポイント+左右クリックボタンが快適だが、机上にLOOX Uを置いて使う場合はこれらのボタンに触れにくくなるので。


高精細になったディスプレイ

 ディスプレイも新しくなった。新旧とも、そのディスプレイはLEDバックライト付タッチパネル式TFTカラーLCD(スーパーファイン液晶)で、サイズは5.6型ワイド。だが、画素数が異なり、旧型が1024×600ドットで、新型が1280×800ドットと高精細化した。

 ぶっちゃけた話、視力バリバリでオッケーな人でない限り、新旧ともディスプレイ上の文字の可読性は高くない。その画面サイズと画素数から、グラフィックはキレイなんだが、例えばウェブページを標準的な文字サイズで表示すると「字が小さくて読めねぇ~」な状態になりがち。

 特に新型LOOX Uでは、画面サイズが同じなのに高精細化したっつーコトで、よりいっそう文字が読みにくくなった。んだが、それはデフォルトの設定で使ったときの話。表示フォントのDPI値設定を多少イジれば読みやすい文字サイズに追い込んで行けると思う。


デフォルトのDPI値だと文字が非常に小さくて読みにくい 表示フォントのDPI値を大きく設定してみる。9ポイントのフォントが144dpi表示ってのはどうでしょう? 適用した結果、このように十分可読性の高いフォントサイズになった

 また、用途によっては表示フォントのDPI値を変更しなくてもいいかもしんない。というのは、LOOX Uの液晶ヒンジ部にあるボタンのうち、左端のボタンを押すと瞬時に表示解像度を変更することができるのだ(「らくらくズームLite」の使用)。これにより、表示解像度を一時的に変更し、文字をデカくして読みやすくする、ということができる。


LOOX Uのヒンジ部にあるボタン。多くの機能を持つが、基本的には、左から表示ズームボタン、辞書ボタン、ローテーションボタンとなる 中央の辞書ボタンを押すと、プレインストールの電子辞書各種を即座に使えるようになる。語句検索は、キーボードからでもペンからでもOK 右のローテーションボタンを押すと、表示の向きを縦横/上下自由に変えられる

左のズームボタンを押すと、表示の解像度を一時的に変更できる。この状態はズームを行っていない表示だ ズームボタンを一度押した状態。文字が大きくなった。が、一度に表示できる情報量は減った さらにもう一度押した状態。小さくて読みにくかった文字もコレなら読めますな。これが最大のズーム倍率

 OSでのフォントDPI設定やズームボタンを使えば、5.6型/1280×800ドットという極端なバランスのディスプレイでも、けっこー使えちゃうってわけだ。

 ただ、個人的に疑問なのは、ディスプレイ部の上下左右のベゼル幅を考えると、もう一回り大きな液晶を実装できたんではないかニャ、みたいな。そうしてくれるとユーザー的には有り難い。……ま、口で言うのはカンタンだけど、実際は内蔵カメラや指紋センサーやボタン類の位置とか、ディスプレイ部の強度とか、もちろんコストのことなんかもあって難しいんでしょうけれども。


LOOX UでOneNote 2007

 冒頭、Microsoft OneNote 2007のコトを書いたが、もちろん新型LOOX UでOneNote 2007のトライアル版を試してみた。ら、コレがなかなかイイのであった。

 OneNote 2007を手持ちのタブレットPCで使ってみたが、なるほど、キーボードからでもペンからでも文字を書けて、絵も描けて、というソフトにおけるタブレットPCは最強に便利であった。

 が、実際は書く姿勢が限られたりしがち。てのは、メモ帳やノートのように、タブレットPCを手に持って書くってのはあまり現実的ではないからだ。A4くらいのサイズがあるタブレットPCだと、持ってるコト自体がキツかったりして。その重さ&疲れを感じると「ムキになってタブレットPCにペンで書いて紙の代替えにしなくても」などと日和ってしまう。

 この問題、もしやLOOX Uで解消できるかも!? と思い、試してみたら、急激に新型LOOX Uが欲しくなった!! 的なスムーズさを味わった。


文字、絵、写真、音声、URLなどなど、様々なデータを混在させてメモれるのがOneNote 2007なのだ メモとメモを矢印で結んだりするものラクラク。テキストだけでは表現しきれないメモ書きに最適かも もちろん絵も描ける。タブレットPCならポンチ絵描きも容易だ

タブレットPCだと、手書き文字入力も現実的。Tablet PC入力パネルに文字を書いていくと…… こんな感じで手書き文字がテキストに変換される 変換されたテキストは、そのままOneNote上に入力される

 もちろん、OneNote 2007やTablet PC入力パネルおよびLOOX Uの限界っつーのもある。LOOX Uのパネルが物理的に狭いため、ペンを大きく動かしてのダイナミックな描画や入力には向かないし、Tablet PC入力パネルがテキスト変換する速度からして速記には向かない。けど、思い立ったら即書いたり描いたりできるデバイスとして、LOOX UとOneNote 2007の組み合わせは非常に魅力的だと感じた。

 てなわけで、マジで新型LOOX Uが欲しくなっている拙者。ん~。んむむ~。んぬぬぬ~。悩み中っス。



URL
  「FMV-BIBLO LOOX U/B50N」製品情報(富士通)
  http://www.fmworld.net/fmv/pcpm0808/biblo_loox/lu/
  直販サイト「富士通WEB MART」
  http://www.fujitsu-webmart.com/

2008/11/10 11:08

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