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広~い2画面液晶が超快適!! 「Panacom LC W」
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。


最近、とても、快適なんです

15.7型SXGA(1280×1024ドット)表示液晶ディスプレイを2枚搭載したPanacom LC W(ダブルディスプレイタイプ)。現在ではPentium III 850MHzモデルも発売された。シングルディスプレイタイプもある

 今回は、拙者が毎日何時間も何時間も使ってるメインマシンのご紹介。ていうかですね!! このマシンったら、買ったその日からすっげぇイイ感じで絶好調で快適!! コレにして良かったァ~という気持ちを大紹介していくわけなんですよ読んでくださいよお願いしますよふたつで十分ですよわかってくださいよ!!

 さて、そのマシンとは、ダブルディスプレイ型の液晶デスクトップマシンのPanacom LC W。本連載2月6日掲載分で、LC Wのテスト機を試用・レポートしているので、まずは『週刊スタパトロニクスMobile/広くて気持ち良過ぎのダブルディスプレイ パナソニック CF-81』をご覧いただきたい。

 メーカーさんからこのマシンをお借りした俺は、比較的にありがちなビョーキこと“借りて使ってみたらすげー欲しくなっちゃった病”にかかり、マシン返却と同時に予約注文してしまったのであった。そして2月15日にPanacom LC W(CF-81/Windows2000/ダブルディスプレイモデル)を税抜き価格37万9800円で買ってから現在まで、このマシンで実にかなり凄く気持ちよくハラショーでブラボーでジョリーグッドで快適なコンピューティングライフを送っているのだ。

 使ってみてわかった少々の違和感・不都合は後述するとして、全体的な印象としては、LC Wは非常に快適で実用的なマシンだということ。約40万円のパソコンであり、今時のパソコン市場を鳥瞰したりすると、けっこーっていうかかなり高いマシンだ。が、その分の利便はちゃんと感じられて、納得の上に構築された満足感が得られている。次回買う時もきっとLC Wにするゼなんて思っている。すげーイイんですよマジで、という感じだ。


広~い2画面液晶が超快適!!

原稿を書くときはいつもこんな表示にしている。左画面で書き、右画面に資料を置く感じ。昼間の非常に明るい状態で撮影したので、表示がやや暗く見えるが、実物はクッキリと鮮明な表示がなされる

 LC Wの何がイイかって、それは一も二も三もなく、さらに四の五の言わずにこの液晶を見れ~ってことなのだ。15.7型でSXGA(1280×1024ドット)表示の液晶画面が2枚使える。広大なデスクトップ。もちろんTrueColor表示。何をするにも狭いってことがほとんどない快適さは超~気持ちイイのである。コンピュータディスプレイ上に大いなる開放感を感じている俺だ。

 パナソニックのLC Wのページでは、「ダブル画面で生産性が27%向上しますよお客さん」てな売り文句が書いてある。ホントかよ~みたいな印象があったが、これもあながちウソではないっていうか、いや、むしろ、俺においては27%を遙かに超える生産性の向上が見られる。

 俺の場合、LC Wを主に原稿書きとフォトレタッチに使っている。その他いろいろな用途に常用してもいるわけだが、いつもヤルことは原稿書きと画像処理。で、この両方の作業がヒッジョウに快適になった。もちろんこのダブルディスプレイによってだ。

 例えば原稿書きモードにおける快適さ。俺の場合、原稿を書くときはだいたい、テキストエディタとウェブブラウザと画像ブラウザのお世話になる。テキストエディタ(秀丸だヨ!!)のウィンドウを2~3枚開き、ハードウェアスペックを調べたり辞書代わりに使うためにウェブブラウザ(IEなんです)のウィンドウをやはり2~3枚開く。ハードウェア写真のキャプション(短い説明文ですな)を書くために画像ブラウザ(ACDSeeだゾ!!)も開く。

 ディスプレイがひとつのマシンだと、かなり画素数が多くても、結局複数のウィンドウを切り替えながら見ることになりやがる。タスクバーをクリックしまくり。原稿記述作業なんだかウィンドウ切り替え作業なんだかわかんなくなるくらい、ウィンドウ切り替えまくりなのだ。

 でも、LC Wだと、左の画面にテキストエディタ、右の画面にウェブブラウザと画像ブラウザ、みたいな感じで非常にスムーズに作業ができる。ウィンドウ切り替え操作という些細だけどけっこー面倒だしキーボードから手が離れがちな操作がなくなるので、原稿を書くことに思いっきり集中できるのだ。また、ディスプレイ自体が15.7型と十分大きいので、フォントを小さめに設定しても見づらいことがない。テキストエディタで40行程度表示させつつ原稿を書けるので、前後の文章の閲覧性が高くて快適。高画素でありかつ大画面であることのメリットを生かせている。なので、マジな話、原稿書きの効率が上がっている。


フォトレタッチをするときはこんな表示にしている。左画面にフォトショップ、右画面にACDSee(画像ブラウザ)を配置。左画面から右画面に画像をドラッグ&ドロップしてビシバシ開いて処理するスピード感はマルチディスプレイならでは

 それから、フォトレタッチモードにおける利便。実は俺、最近、けっこーな量のフォトレタッチをしている。例えば本連載に掲載されている写真で最近のものは、拙者が自分で撮って入稿するケースが多かったりする。が、LC Wにより、このレタッチ作業が非常に快適になった。

 フォトレタッチに使うソフトは、フォトショップとACDSee。デジカメで撮った写真をACDSeeで一覧し、使えそうな写真を選び、ACDSeeからフォトショップへドラッグ&ドロップして開く。で、これまでは、開きたい画像をACDSeeのウィンドウからドラッグし、フォトショップのショートカットアイコンにドロップしていた。なので、ACDSeeのブラウズ画面は、フォトショップ使用時にはバックグラウンドに隠れて見えない状態。

 これが、LC Wにしたら、両方のウィンドウを見つつフォトレタッチを行えるようになった。当たり前かつ単純な話だが、これにより非常に速くレタッチ作業を進められるようになった。んーやっぱりマルチディスプレイ環境はいいなァ、と。しかもビデオカード上の信号をビシッと個々のドットとして表示するデジタル接続なので、利便に加えて気持ちよさもマキシマムなのである。


画面を自由に動かせる点も実用的

こんなふうに、ディスプレイを自由な方向に向けられる。テーブルを囲み、ディスプレイを見つつ打ち合わせをするような時には思いの外便利なのだ

 LC Wは、対面販売業務での使用もニラんでか、マシンを挟んでこちらとあちらというふうに画面の向きを変えられる。具体的な動きは、パナソニックのサイトのディスプレイ可動を説明したページを見ていただければ一目瞭然。LC Wに取り付けられたアームにより、2枚のディスプレイは水平方向に非常に高い自由度を持って向きを変えられるのだ。

 でも、俺の場合、フツーはひとりで使っているので、あんまりこの自由可動ディスプレイの恩恵は受けていなか……ったと思ったらかなり役立っているのであった。

 俺の仕事場には、月に何度か仕事上の来客があるが、そういう打ち合わせ時にけっこう使うのがコンピュータ上のデータ??写真やウェブサイトなどだ。で、お客様と画面上のデータを見るときには、これまではパソコンの前に横並びになって見ていた。肩を寄せ合いつつ、隣どうしで座って、同じ画面を見るという。恋人どうしかよ俺たちゃ、みたいな、なんかミョーな感じなのである。

 しかし、LC Wを使い始めてからは、見せたい画面やページ、あるいは両者とも同じ画面を見つつ話を進めたいなんて時に、ディスプレイの1枚をクルリとお客様に向けるだけで済むようになった。ちょっとしたことなのだが、これホントに便利。コンピュータの画面を複数人数で参照しようって気になる。

 蛇足だが、この可動アーム式マルチディスプレイを見て、何人かの人がLC Wを最強に欲しいっ!! と感じてしまったようだ。例えば本連載記事担当編集者のクドーさんや、雑談系ウェブサイトオルトアールの主宰者の船田さんなんかがそうだ。会社の打ち合わせ室用として1台欲しい、という感じになったらしい。確かに、こういうマシンは、複数人数が集まる場に置ける汎用端末として便利である。


安心なプライベートキー

パスワード入力を自動化してくれるプライベートキー。本体に2個同梱されている。IDカードやキーホルダーに付けられるようにリングが付いている。ただ、裏面には端子が見えているので、なーんかこう、電気的な破壊が起きちゃいそうで怖いよーな気も

 それから、Panacom系マシンならではのギミックである、プライベートキーも非常に実用的だ。

 プライベートキーは、パソコンにロックをかけることができる物理的な鍵で、ちょうどソニーのメモリースティックのような大きさ……あ、いや、えーと、もとい。ちょうどパナソニックのSDメモリカードのような大きさで……あー違うかも。SDメモリカードより細身でやや長めのIC内蔵のキーだ。

 使用時は本体前面、CD-ROMドライブ上部、電源ボタン左にあるスロットに差し込む。デフォルトではプライベートキーを使わない設定になっていて、使うときは初期設定(パスワードの入力など)が必要。もちろん、ずっと使わないで済ませる設定(=デフォルトのまま)でもかまわない。

 プライベートキーでできることはいくつかあって、BIOSレベルのロック、Windowsログオン時のロック、それからスクリーンセーバーのロックを制御できる。ロックの制御、と言っても、プライベートキーが唯一無二のハードウェアキーになるわけではない。あくまでもパスワード入力の自動化のためのキーとして使う。

 例えばBIOSレベルのロック。BIOSでパスワードを設定しておくと、マシンの起動時(電源投入時)に、パスワードが必要になる。プライベートキーを使うと、このパスワード入力を自動化できる。具体的には、パスワードを求められたらプライベートキーを挿すという方法だ。なので、自分でもすっげぇ覚えにくいし破られにくいパスワードを設定しても、プライベートキーを使えばスコッと自動入力可能になる。

 それから、Windowsログオン時のパスワード入力も、プライベートキーによって自動化できる。ログオンウィンドウが表示されたらプライベートキーを差し込むのだ。スクリーンセーバーの解除(スクリーンセーバーにパスワードを設定しているとき)も、同様にプライベートキーによって可能だ。

 どのレベル・機能でプライベートキーを使うかや、プライベートキーの使用スタイル(挿したままにする/挿してから抜く)は、ユーザーが比較的細かく設定できる。複数人数が出入りするオフィスなどでセキュリティを高めるギミックとしては非常に実用的であり、また、セキュリティのための面倒さも最低限で済むという使用感がある。

 ちなみに、LC Wには2個のプライベートキーが同梱されているが、これはそのマシン固有の鍵で、別のLC Wのプライベートキーを挿してもパスワードロックを解除することはできない。ただ、追加購入することはできるそうだ。また、プライベートキーの機能をワイヤレスで実現する“ワイヤレスプライベートキー”も別売されている。


 俺の場合、現在はBIOSレベルのパスワードを、プライベートキーによって解除する設定にしている。が、どうなんだろう、この鍵ってIC入ってんでしょ!? 静電破壊とかの危険性はないんだろうか? とか思ってしまう。でも、プライベートキーがブッ壊れたりしても、パスワードをキーボードから入力すればロックは解除できるからさほど心配は要らないとも言える。しかし、複雑=破られにくいパスワードを覚えずともセキュリティが高められるキーだけに、なんかこう、壊したりなくしたりした時の心配も残ったりする。


プライベートキーは本体前面に挿す。挿したままでないとマシンを使用できないような設定にもできる。他には、パスワード入力時だけ挿し、その後は抜いてしまうような設定にもできる。もちろん、プライベートキー不使用の設定(デフォルト)も可能

プライベートキーに貼るためのシールも同梱されている。カラフルで愉快。Windowsは、同一マシン上で、複数ユーザーで別の環境を持てるので、キーを分類するためのシールはけっこう実用的かもしれない


安定性は高いが、やや不便な点も

ディスプレイを動かさないと(前側から)アクセスできないPCカードスロット。PCカードを多用する俺としてはけっこう不便。本体右側にはUSBポートがふたつあるが、ここへのUSBコネクタ抜き差しもやりにくい

 現在、2カ月以上このマシンを使用していることになるが、率直な印象を言えば、非常に安定性の高いマシンだ。OSにWindows 2000を搭載している(Windows 98モデルも存在する)ことや、プリインストールのソフトウェア類がほとんどないこともあってか、トラブルらしいトラブルは皆無。調子良過ぎ。ストールとかしなさ過ぎ。マルチディスプレイってあたりで、ビデオ周辺がなんかトラブるかなぁ……とか思っていたのだが、まるで快調なのであった。

 もちろん、糞ったれなメーカーの糞デバイス糞ドライバとかを糞インストールすると糞ヘボな糞動作を糞起こすこともあるが、そーゆーのは即アンインストール。そして以前の快調さが取り戻されるのである。マシン自体、そのコンフィギュレーション自体は全然問題ないと言えよう。

 それから、ちょっと訂正を。以前の本連載でこのマシンを紹介した時、レポートの最後の方で“Panacom LC Wの排熱用ファンの音、ちょいとノイジー。フツーの液晶デスクトップ機と比べると、ややうるさいような気がした”と書いた。が、製品版はさほどうるさくなく、液晶デスクトップマシンとしては平均的なファンの音だと感じる。もちろん、ノートパソコンなんかに比べたらやや大きめの廃熱音が聞こえてくるわけだが、でも、まあ静かなほうじゃないかな、と。てなわけで、LC Wはとくにノイジーでもうるさくもないマシンでした。

 使っていてちょっと不便な点もふたつ、あった。両方ともコネクタ位置のイマイチ感である。

 ひとつは、PCカードスロットの位置。LC WのPCカードスロットは、Type2が2スロットで、本体の左側面にある。この位置、ちょうど左側のディスプレイの真裏になる。PCカードを挿す時はディスプレイを90度くらいクイッと横向きにする必要があるのだ。PCカード野郎の俺としてはかなり面倒なこの作業を、けっこう頻繁にやるハメになってやや残念。シングルディスプレイモデルならこういう違和感もなくPCカードを使えるようだが、んー、快適なマシンだけにこのスロット位置は残念でならない。

 もうひとつは、まあ慣れちゃえばヘーキなんですけど、USBポートの位置。LC WのUSBポートは本体右側で、FDDユニットの真横に付いている。で、ダブルディスプレイ状態だと、やはりココに手が届きにくい。手軽なハズのUSBポートが、ミョーに狭くて使いにくいトコロに付いてる感じ。この使いにくさも、シングルディスプレイモデルにはないと思われるが、むむむー、PCカードスロットとUSBポートの位置がもっとアクセスしやすい位置にあるとダブルディスプレイマシンとしてバッチシなのだが……。

 ともあれ、これまで使ったマシンの中でもかなり高い安定性を発揮し、2画面マシンとしての使用感はかなりサイコーな感じのLC W。やっぱりあの時気絶して買っちゃって良かったなぁとか思っている。






・ Panacom LC W製品情報
  http://www.panasonic.co.jp/pc/prod/dt/81/index.html
・ スタパ齋藤常時出演中!!「スタパトロニクスTV」(impress TV)
 

2001/05/01 00:00

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