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広角も大型液晶も! パナソニック「LUMIX DMC-FX50」
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。フォトエッセイのスタパデイズをAlt-R(http://www.alt-r.com/)にて連載中。


広角を取るか大型液晶を取るか!?

 以前ほどデジカメを買わなくなった俺。前は取っ替え引っ替えアレコレ使っていたが、最近はある程度の定番デジカメがある。

 特に画質にこだわって撮影or製品写真撮影には、オリンパスのE-330を使っている。主な理由は、ライブビュー表示で超激便利なことと、交換レンズ(特に単焦点)の品位が高いと思われることだ。


オリンパス E-330。独自のライブビュー表示機構を持ち、レンズ越しの被写体の様子を液晶モニター上にリアルタイムで表示可能。液晶モニターは上下に角度を変えることができる


 春先に購入し、水辺に行く時の常時携帯コンパクトデジカメとして、超定番となっているのはオリンパスのμ720SWである。使用理由は防水・耐衝撃性能。落としても水に浸けてもノープロブレムなんですな。


オリンパス μ720SW。防水で耐衝撃性能も兼ね備える。水に濡れても腰高から落としても大丈夫。水中撮影も可能だ


 オリンパスのこれら2機種は用途にマッチすれば最強な感じ。だが、インターフェイスが拙者にイマイチ合わないのが残念と言えば残念。ま、でも、それぞれ、俺にとって各用途における最適機種となっていて手放せないんスけどネ。

 普段常時携帯“していた”のは、ソニーのサイバーショットDSC-T30。3.0型の高精細液晶は直射日光下でもよく見えて超便利であり、手ブレ補正機構実装であり、バッテリーもよくもち、画質も十分。かなり気に入って使っていた。


ソニー CyberShot DSC-T30。3.0型液晶モニターと光学式手ブレ補正機構を実装する。液晶モニターの見やすさ・実用性はピカイチであり、けっこー多機能だったりもする


 が、キヤノンのIXY DIGITAL 900ISを使い始めた途端、DSC-T30の出番が減った。IXY DIGITAL 900ISの魅力はイロイロあるが、やっぱ俺、広角デジカメ好きだわ、てな感じで。


キヤノン IXY DIGITAL 900IS。35mm判換算で28mm相当からの広角ズームレンズを搭載する。光学式手ブレ補正機構も実装。IXYファンに嬉しい広角IXYなのだ


 しかし、IXY DIGITAL 900IS、液晶が2.5型ってのが寂しい。前述のサイバーショットDSC-T30の場合は3.0型で、数値的には対角0.5インチ小さいだけなのだが、撮影・再生時の見やすさ快適さでは3.0型が断然上だと感じる。でもコンパクトデジカメで広角レンズ撮影ってのはやはり楽しく、非広角と言えたりもするサイバーショットDSC-T30には戻れない感じ。

 てなわけで、デカ液晶で広角レンズで、ついでに手ブレ補正機構搭載のデジカメを探してみた。……ていうか、広角デジカメ病再発の俺なんでした。


広角&大型液晶のLUMIX DMC-FX50

 ちょいと前に比べると、最近はコンパクトデジカメでも広角レンズ搭載品がけっこー増えましたな。昔から広角レンズに力を入れているリコーを始め、コダックオリンパスからも出ている。ハイエンド機を含めるとさらにいろいろなメーカーから“広角レンズ実装のレンズ一体型デジカメ”が発売されている。

 のだが、大型液晶モニター実装ってコトで探すと、非常に少ない広角なコンパクトデジカメ。広角コンデジの機種ラインナップが多いパナソニックの製品でも、液晶モニターサイズが2.5インチを“超える”ものは2機種しかない。3.0型以上となるとLUMIX DMC-FX50のみだ。


パナソニック LUMIX DMC-FX50。光学式手ブレ補正機構、3.0型高精細液晶、35mm判換算で28mmからの広角ズームレンズ、3拍子揃ったコンパクトデジカメだ


 ていうかなんかスペック的にIXY DIGITAL 900ISとサイバーショットDSC-T30のイイトコ取りしたのがLUMIX DMC-FX50っぽかったので、ウッと衝動的に購入してみた。で、使ってみたら、全体的にまずまずイイ感じであったのでレポートしてみたい。なお、LUMIX DMC-FX50の詳細については、パナソニックの製品紹介ページをご参照いただきたい。


気楽に使える汎用コンデジ

 LUMIX DMC-FX50(以下、FX50)は、有効画素数720万画素のコンパクトデジカメ。広角ズームレンズ(35mm判換算で28~102mm相当)を搭載し、3.0型・23万画素の低温ポリシリコンTFT液晶モニターを実装している。モノとしてはエントリー~買い換えユーザーを狙ったお手軽簡単系デジカメというイメージだ。

 で、まず画質方面だが、レンズのワイド側が28mm相当、広角ってコトで、画面内に広い視野を収めたダイナミックな写真を撮りやすい。他の広角レンズ搭載デジカメでも同様だが、やはり広角レンズ搭載デジカメを使った後、広角でないデジカメを使うと物足りなく感じる。「あ~ここまでしか画面内に収まらないのかぁ」みたいな。



広角レンズで撮影すると遠近感が強調される。実際より奥行きが感じられるダイナミックな写真が容易に得られるヨ!!


 それからこのレンズ、前述のように35mm判換算で28~102mm相当のズームレンズとなっている。光学3.6倍ズームですな。十分な広角が使えて、ちょっとした望遠撮影まで行なえる。望遠側がもう少しあると有り難いとは思うが、気軽な撮り歩きには使いやすいズームレンジだと思う。



それぞれテレ端(28mm相当)とワイド端(102mm相当)で撮影した写真。望遠レンズならではの圧縮感みたいなのはイマイチ出せないが、遠くの被写体をちょいとアップで狙うくらいならデキる


 画質に関して、まず発色だが、彩度やや高めで色が少々コッテリと乗るという印象を得た。発色の調整は、メニューの画質調整で、ヴィヴィッド、標準、ナチュラルから選べる。今回は全て標準で撮ってみたが、それでもやや鮮やかさが強いように思えたり。でもまあ、多くの被写体を鮮やかかつ健康的に撮れちゃうの傾向は、お手軽系カメラとしてはイイんじゃないでしょうか。もちろん、好きずきだとは思うが。



パッと見で色鮮やかな写真が得られがちなFX50。ただ、状況によってはディテイルにノイズが見られたり、あるいはメリハリに欠ける描写になったりもする。けど、お手軽簡単系デジカメとしては十分に満足できる画質だと思う


 あと、パッと見はクッキリ&スッキリに見える画像だが、ISO100で撮っていても時々ノイズが気になったりして。画像内の低コントラスト部とか、あるいはコントラストがあってもディテイルに要素の多い部分なんかには、JPEG画像特有のノイズが見え隠れすることがある。ていうか見えがち。ジックリ見ないとわからないレベルだが、光量が少ない状況では若干ノイジーなデジカメになっちゃうFX50かもしれない。

 でもまあ、広角レンズを使いつつ、光学式手ブレ補正機構で手ブレを軽減しつつ、コンパクトに持ち歩いて楽しく使う、というデジカメとしては十分満足のできる画質。あとコレ、電池もよーくもちますな。撮影可能枚数はCIPA規格準拠の測定で約300枚だそうだが、わりと頻繁に撮ったり観たりしつつ使っても、ま、一日中楽勝でもつ感じ。レジャー用としてもお散歩用としても、気楽かつ安心して使えるコンパクトデジカメだと思う。

【編集部より】
デジカメの解像度が数百万画素レベルとなり、HTMLページで撮影元画像を掲載するのが難しくなりました。そこで、元画像をご覧になりたい方のために、撮影例データをまとめてダウンロードする圧縮ファイル(ZIP圧縮、24.9MB)をご用意しました。こちらからダウンロードしてください。


気がきく便利機能たち

 FX50を使っていて、後で「あ」と気づくのは、他のコンパクトデジカメと比べてストレスが非常に少ないということだ。ていうか、逆に、FX50を使った後に「考えてみると他のコンデジは部分部分にストレスを感じていたなぁ」と思えたりする拙者である。

 例えば3.0型の液晶モニター。大きくて高精細(23万画素)って点で俺的にはOKなのだが、この液晶をより快適に使うための便利機能がいくつか盛り込まれている──[DISPLAY]ボタンを長押しすることで呼び出せるパワーLCD機能とハイアングルモードだ。

 パワーLCD機能は、従来のLUMIXでもおなじみだが、液晶の明るさを40パーセント高めるというもの。このモードにすると、直射日光下でもずいぶん液晶モニターが見やすくなる。


液晶モニターの使いやすさを高める機能が2つある。両方とも[DISPLAY]ボタンの長押しから呼び出す


パワーLCD機能の表示例。左がパワーLCD機能オフ、右がパワーLCD機能を使用したところ。非常に明るい屋外で液晶の視認性が高まる。なお、パワーLCD機能を使用した写真の画面表示が(製品撮影の都合上)眩しく見えるが、実際は白飛び等は起きずにクッキリと表示される


 それと、拙者的に非常に有り難かったのがハイアングルモード。このモードにすると、高い位置からの撮影でも液晶画面を確認しやすくなる。どーゆーシクミだかわからないが、このモードにすると液晶下方向の視野角がグッと広がような表示になる。液晶を真正面から見ると超明るくて見にくいが、FX50をやや頭上に構え、液晶を斜め下から見上げるような時に見やすくて便利だ。


ハイアングルモードの表示例。左がハイアングルモードをオフ、右が使用したところ。オフの時は画面を下方向から見ることは困難だが、オンにすると不都合なく見ることができる


 広角レンズ搭載デジカメの場合「デジカメ本体をもう少し上で構えられたら余計な被写体(柵とか木とか前方の人とか)が画面に入り込まないのにぃ~」てなケースがままある。が、バリアングル液晶モニター等を搭載しない機種の場合、カメラを上方に構えての撮影ってライブビュー表示が見えにくいので非現実的である。ソレを考えるとこの機能、かなり実用的だ。っつーか、拙者的には頻繁に使う機能のひとつとなっている。欲を言えば、カメラを下のほーに構えても液晶がよく見えるローアングルモードも欲しいところですな。

 撮影系機能で言えば、LUMIXのずいぶん以前の機種からある露出補正系のユーザーインターフェイス。この便利さはFX50でも健在であった。撮影時、FX50の4方向ボタンを上に倒すと、露出補正→オートブラケット→WB微調整の順に各機能を呼び出せる。でボタン左右で値を調整できる。非常に短い手順で多用する露出補正系機能を呼び出せる点は、やっぱ、ヒジョーに便利である。


各種の補正系機能。4方向キーの上を押すと即座に呼び出せて、左右で値を調整し、上もしくは押下で決定となる。非常にクイックにこれらの設定を行なえて超便利っす


 3.0型の高精細液晶モニターならではの機能としては、大画面液晶搭載デジカメとしてはそーんなに珍しくはないと思うが、再生時のサムネイル表示の自由度ですな。再生時、撮影した画像の1枚表示や拡大表示に加え、(ズームダウン操作で)サムネイル表示として3×3枚や5×5枚の表示ができる。5×5枚のサムネイル表示からさらにズームダウン操作をすると、カレンダー表示も行なえる。


それぞれ、3×3、5×5のサムネイル表示とカレンダー表示。表示切替や画像表示のズームアップ・ダウンも高速で、再生時のストレスはほとんどない


 他、本体を縦にして2枚の画像を個別に表示・比較できる2画面表示機能もあるが、時々便利だが、あんまり使わないが、使うとその操作性がビミョーだったりするが、なんか大型液晶をより便利に使おうという工夫が随所に見られることは確かだ。

 てなわけでFX50に対する俺的な印象を言えば、全体的にストレスが少なくてラクなデジカメだと感じる。ラクしてここまでイロイロな実用的な便利機能を使えればオーケーであろー、と。

 前述のとおり、画面デカいしレンズは広角で手ブレ補正で電池もよくもつ。細かい機能も使いやすいカタチで充実させていると感じる───実際、ボタン数とかヒジョーに少ないんだが、このテのコンデジとしてはけっこー細かい機能を多数備えている。でも、各機能を呼び出すのが面倒だとか機能専用ボタンがドレかよくわからないとかいうユーザー側のストレスが少ない。


見てのとおりボタン数が非常に少ない。実際の使用時には手ブレ補正機構オンオフ用のボタンはほとんど使わないので、実質7つのボタンでカメラを使いまくれる 文字も大きく表記や表示も理解しやすいユーザーインターフェイス。何となくイジっていると使いこなせちゃったりする

 まぁ画質傾向の好みとか、もちろんユーザーインターフェイスやデザインの好みもあると思う。が、ぶっちゃけた話、無難に選べるデジカメでありかつ、3.0型液晶モニター&広角レンズという+αを考えると、FX50が隠れた実力派に思える俺なのであった。



URL
  「LUMIX DMC-FX50」製品情報
  http://panasonic.jp/dc/fx50/

2006/11/13 18:07

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