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8cm CD-Rメディアは非常にサイバー!!
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。



■持ってると便利なCD-Rドライブ


メルコの外付SCSI CD-RWドライブ CRWS-SB1210。SCSI-2対応外付けドライブで、CD-R書き込み速度は最大12倍速(1800KB/s),CD-RW書き込みは最大10倍(1500KB/s)。対応OSはWindows 95/98/Me/2000/NT 4.0およびMac OS 7.6/9と漢字Talk 7.5.5。非常に静かなドライブで、BURN-Proof対応なので書き込み時の失敗が非常に少ない。ターミネータは外付け
 最近はユーザー急増加中のCD-Rドライブだが、やはり結局なんだかんだで便利に役立っちゃったりするストレージである。650MBという容量もけっこう使える容量だし、一度焼いちゃえば何ら外付けの機器なしにほとんどのパソコンで使える(内蔵CD-ROMドライブで読める)し、メディアもかな~り安くなっている。

 でも実は俺の場合、CD-Rっつーモンが嫌いだった。なんでかと言えば、焼き(データ書き込み)に失敗するから。そんなにいつも失敗するわけではないものの、たま~に書き込みに失敗。メディアの容量を大幅に失うか、メディア自体ダメになることも(焼き方によっては)ある。また、なんかこう、信頼できないフシがある。ドライブとメディアの相性なんかがあったりする。ある程度この曖昧な要素である“相性”を掴み、「拙者のリコー製ドライブは太陽誘電かTDKのメディアならうまく書けるようである」みたいな結論が出るまで使い込まないと安心してデータを書き込めない。

 ただ、これは、一昔前の話になりつつある。最近ではドライブ性能やライティングソフトの機能が高まると同時に、メディアの質も良くなったようで、テキトーなCD-Rドライブとノーブランドメディアを組み合わせても、そうそう焼きに失敗することはなくなった。

 特に現在ではPLEXTOR社のPX-W1210TSEなどのような、BURN-Proof機構のドライブが出回り始め、これらの製品を使えば焼きに失敗するよーなコトはほとんどなくなった。すげーゼBURN-Proof!!

 俺はメルコの外付SCSI CD-RWドライブ CRWS-SB1210(PLEXTORのPX-W1210TSEと同等のドライブが入ってるんだヨ!!)を使っているのだが、もはや焼きに失敗することなんざぁ全然ないのである。非常に胡散臭い雰囲気のノーブランドメディアとかを使って、ゴーインに12倍速書き込みとかで焼いちゃっても、あらま、イケちゃうんですねという感じでフツーに書き込みに大成功する。

 時代が変わりましたな。Windows 95時代とかは、アレですよ、せいぜい2倍速とか4倍速の書き込み速度で、もちろんBURN-Proofなんてなかったらか、焼き上がりがすげー遅いうえにけっこう失敗したもんスよ。書き込み中はマウス動かしちゃダメとか、ライティングソフトのウィンドウをアクティブにしとかなきゃヤバいとか、ソレってマジですかおまじないじゃないんですかぁみたいなコトをマジで守って、ただただ画面を凝視して焼き上がりを待ったりして。

 それに比べたら、例えばCRWS-SB1210なんかは、CD-R一杯にデータ書き込んでも30分くらいで済んじゃうスピードだし、BURN-Proof機構のお陰で書き込み中に原稿書いたりフリーセルで遊んだりしてもOK(多少焼き上がりが遅くなりますが)で、別にCD-Rだぜ焼きに失敗するかもしんないぜなんてコトを気にする必要がないという。まったく良い時代になったと言えよう。



■ああっ!! これは幻のメディア!!


サイバーでサイバーでしょうがねえ8cm CD-Rメディア。容量は約185MB。サイズが小さいので手軽に扱える。実売価格は1枚200円程度
 てなわけで、一時は「こんなストレージなんか糞でしょ!!」とか思っていたのに、いろいろ条件が良くなったことで、去年あたりからけっこうな頻度でCD-Rを使うようになった俺なのだが、その最も大きなきっかけと言えば、8cm CD-Rメディアの普及だと言えよう。

 ごく最近では、比較的に多くのショップで見かけられるようになった8cm サイズのCD-Rメディア。文字通り直径8cmのメディアで、つまりはCDシングルサイズ。容量は約185MB。コンパクトなだけで別にどーってコトないメディアだが、俺はこのメディアがヒッジョーに好きなのである。

 なぜならば!! 非常にサイバーだからだ!! くわッ!! これ以上にサイバーなものは8cmのDVD-RAMメディアくらいしかない!! 絶対にだ!! 最高にサイバー!! だから絶対にこれを使っていきたい!!


 とか思っちゃうのは、ん~、どんくらい前だろうか、5年くらい前だろうか!? 8cmのCD-Rメディアの存在を知り、それを秋葉原で見かけたのだ。ええっコレがCD-Rなのぉ!? すげぇ!! イカス!! でも拙者のキャディ式のCD-Rドライブじゃ焼けなさそー……しかも割高(1枚1500円くらいしたような記憶アリ)だから焼くのに失敗したらもったいない感じ……などと迷って数日経ったら、もう完全に売り切れていたのであった。

 そしてその後、何度秋葉原をウロついても、まるで全然見つからなかった。たま~に、マニアックな友人が「オレの友だちが売ってるの見たって言ってたよ」とか知らせてくれる程度。友だちの友だちが見ただけ……。当時の俺にとって、8cm CD-Rっつーのはどんどん幻のメディアになっていったのだ。

 その後数年、8cm CD-Rメディアの話は聞かなかった。CD-ROMとしては存在したし、CDシングルもあるから、CD-Rもきっとあるのだろうとは思ったが、とにかく、売ってるトコロを全然見なかった。

 だがしかし!! 去年の後半あたりから、なーんかいきなり市場に出回り始めた!! くわッ!! 喝!! 押忍!! 押忍押忍押忍!! 絶対に買っていきたい!! ていうか買い込む!! そんな勢いで、数年ぶりに触れることができた8cm CD-Rメディアをドガドガと買い込んだのであった。

 が、データを書き込もうとは思わなかった。ていうか思えよ>俺、という感じだが、ご理解いただけるだろうか!? あ、CD-Rのメディアのコレクションをしている人がいるが、恐らくあんな気持ち。このとてもレアでサイバーでカッコ良いしコレモンのメディア持ってるんだよね~ん!! 持ってるだけでシアワセ~!! そんな気分で、8cm CD-Rメディアを買ったのであった。

 だが、しばらくしてみると、ショップにはよりいっそうビシバシどんどんガンガンと8cm CD-Rメディアが並び始め、しかも最近では8cm CD-RWメディアまで出回り始めた。なーんだフツーのメディアになったのかぁ8cmのアレは……と思い始めたら、急に「やっぱ使わなきゃ意味ねーよな」と思い始めた(ていうか正常な考え方になった)。

 でも使うっつっても、俺の2倍速&キャディ式ドライブじゃ書けないんだよなぁ。それに12cmメディアの2~3倍の値段してるから、いくらCD-Rメディアが安くなったとは言え、焼きに失敗したらシャクだしなぁ……。というわけで、買い込んだ8cm CD-Rメディアを活用すべく、前述のBURN-Proof対応CD-R/RWドライブ(CRWS-SB1210)を買い、「あらま最近のCD-Rドライブってマジで快適っスね~」とか実感したと同時に、かつて持っていた“CD-R=遅いし失敗するしでウザくてしょうがねえ糞メディア”という印象が消えたのであった。



■けっこう実用的な8cmメディア


 俺にとっては非常にカッコ良い8cm CD-Rメディアだが、まあ、今時のストレージとしては、わりと貧弱だ。サイズ的にはMOと同じ(とは言っても薄いんですけどね)なのに、容量は(GIGAMOとかに比べると)1/5以下。やはり同じディスクサイズのDVD-RAMと比べたら1/10以下の容量。ショボ!! ヘボ!! ダメじゃん!! 何を~そんなコト言うなよこのメディアは最強にカッコええんじゃァ>俺。とかいう葛藤が生まれてしまうが、やはり容量的に悲しいものがある。

 だが、考えてみれば、当たり前のことだが、MOやDVD-RAMにはないメリットがある。いちばん大きなメリットは、携帯用のストレージとしては、最も手軽に利用できるということ???前述のようにCD-ROMドライブがあればどんなマシンでも読めるのだ。また、薄いケースないし袋に入れれば、4~5枚持ち歩いても嵩張らない(この点は12cm CD-Rメディアよりも有利)。単体で手軽に持ち歩いて、出先で実用的に利用できるという、なかなかイケてるメディアなのである。封筒にもスコッと入っちゃうサイズなので、ある程度大きめのデータを受け渡すような用途にも便利だと言えよう。

 で、実際いろいろ試してみたが、いやホントになかなか実用的。特定のマシンのためのドライバを詰めてストックするとか、ひとつのプロジェクト(とか言うとカッコいいですけど例えば単行本とかの原稿・写真類ですな)を1枚のディスクにまとめて保管するとか、あるいはサウンドデータやグラフィックデータを入れて分類しておくのに意外と重宝する。12cmのメディアでもイイのだが、俺の場合、なんつーかギッチリ詰めちゃう性格なので、650MBもあると1枚のディスクに複数カテゴリのデータを入れ過ぎたりして、かえって分類しにくくなったりする。まあ、結局はアレですな、8cmメディアが好きってのと、データをディスクごとでカテゴリ分けしやすいあたり、俺の性格とディスク容量・サイズがマッチしてるわけですな。

 蛇足だが、この8cmメディアを使って何かを出版してみたいような気がすげーした。いや既にそーゆーコトやってるトコロもあるわけだが、例えばこのディスクの中にhtmlでテキストや画像をまとめて、コンピュータ専用書籍として配付したりするのは案外おもしろいんだろうな~と。180MBなら超余裕で本1冊分のデータ入るなぁ、と。しかもサウンドとか、小さなプログラムとかも入るなぁ、と。つーか動画が入るか。オマケ的MPEG4動画など。ん~、なんかこう、創作意欲が湧いてくるメディアだと感じた。


 閑話休題。

 さて、コレも当たり前のことだが、180MB程度だと、12倍速ドライブでデータを満タンに詰め込んで焼いても10分かからない。そのあたりの(気分的な)クイックさの面でも扱いやすい印象がある。

 てなわけで、8cm CD-Rメディア、かなり気に入って積極的に使っている俺だ。ちなみに、使っているのは“風変わりなCD-Rメディア”を供給しまくってることでおなじみのMedia SERVICEブランドのもの。ていうかコレしか売ってなかったのであった。なお、8cm のCD-RWメディアもココのものを使っている。ともかく、んーなかなかイイじゃん8cmメディア、しかもサイバーだしね~もっと買っちゃおーっと、などとニヤツキながらショップに出かけたら、おっ、こんなのもあるのかぁと、ちょいと斬新っぽいメディアを発見。



■コレって大丈夫なんスかぁ!?

クレジットカードサイズCD-R
ドライブに入れるのが怖くなる形状のクレジットカードサイズCD-Rメディア。容量は約40MB。実売価格は1枚200円程度。ユニークな製品だが、容量的にはやや不足か!?
簡素なパッケージ
8cmメディアもカード型メディアも、非常に簡素なパッケージで売られていた。ちなみに、8cmメディアはMedia SERVICEブランド、カード型メディアはRomcaブランドだった

 見つけたのは、カード型のCD-Rメディア。形はちょうどクレジットカードサイズで、四角いプラスチックの中に、円形のデータ記録面がある。容量は約40MB。Romcaブランドのものだが、とにかくコレ、一見してなーんかヤバそうなメディアである。

 このメディアは、たぶんきっと、いや絶対、キャディ式やフロントローディング式のCD-RドライブやCD-ROMドライブには使えないであろー。トレイ式で8cmメディア用の溝が切ってあるドライブか、メディア中央の穴をカチッと押さえる機構のあるドライブ(ノートパソコンの薄型CD-ROMドライブのアレですな)じゃないと、なんかメディアがドライブ内で異常な回転とかしてしまいそう。

 こんな危なそうなメディア使わないよなぁ、とは思ったが、でもオモシロソーだから買ってみようと購入。そして購入したからには焼いてみたいわけで、えいやっとCRWS-SB1210のトレイに載せ、焼いてみた。最初はヴォォォォォ~と回転音(というか風切音)が出てヒジョーにビビったが、フツーに焼けた。12倍速で容量目一杯に焼いても数分。アッと言う間に約40MBが埋まった。

 興味本位で使ってみただけなのだが、コレもけっこうイイかもしれない。超大切で死ぬほど貴重な激重要データを焼いて、サイフに入れて肌身離さず持ち歩くとか、あるいはデジカメ画像を友だちにプレゼントするとか。最近では名刺としてラベルを刷って、何らかのデータも入れておき、マルチメディアな名刺交換をするという使い方が提案されていたりするようだ。形状的にちょいと乱暴な気がしたが、まあ、結局はハート形や星形のCD-Rメディアなどと同様、多少の異音がするだけでフツーに利用できる。

 ただし、このカード型や、それからハート形とか星形とかその他円盤じゃないカタチのメディアは、フツーのドライブメーカーはその作動を保証していないようだ。万が一こーゆーヘンなメディアを使ってドライブが故障しちゃっても、それはユーザーの責任ですヨってことを念頭に置いて欲しい。

 ともあれ、8cmメディアもどんどん出てきちゃうほど普及しているCD-R市場。なるほどドライブもメディアもライティングソフトも、ヒジョーに使いやすい環境が整っている。パソコンでデータを量産するようになったり、あるいは比較的に多くのデータをやり取りするようになったら、とりあえずCD-R買っちゃうってのが正解かもしれない。容量や書き込み速度ではMOやDVD-RAMなどに劣るものの、その手軽さとコストパフォーマンス、それから実用性と汎用性においては非常に有利なストレージだ。





URL
  PLEXTORの「PX-W1210TSE」製品情報
  http://www.plextor.co.jp/products/pxw1210ts.html
  「BURN-Proof機構」の説明
  http://www.plextor.co.jp/support/burn_proof/burn.html
  メルコの「CRWS-SB1210」製品情報
  http://buffalo.melcoinc.co.jp/products/catalog/item/c/crws-sb1210/index.html

2001/02/26 00:00

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