■だらしないケーブルはダメだ!!
ダメだダメだダメだ!! まるでダメだ!! 完全にダメだ!! どう考えても絶対に非常に限りなくとことんまでダメだ!! あまりのダメさ加減ゆえ、震撼慣れした全米でさえ改めて震撼し直すほどだ!! そうだそのグニョグニョとのたうち回っているケーブルがダメだ!! 全然整理されてなくて絡みまくっているコードがダメだ!! って、別にケーブルなんかどーでもいーじゃん、と思う方もあると思う。が!! 俺がこの世で唯一我慢できねえのは、束ねられることなくだらしなく野放図に延びてるケーブルでありコードなんだ!! だからケーブルやコードは絶対に絶対に絶対に整理していきたい!!
具体的には、ACアダプタからコンセントへ延びるAC部分のケーブルのたるみ。AC(交流)部分のコードはわりと太めだったりして、これが机上とか床の上をデレ~っと這っているのは禁止!! なぜならば!! コードを足に引っかけてプラグがコンセントから抜けた場合には、何日も何日も悪い汗をかきながら作成してようやく完成した非常に重要なデータが一瞬で消失する可能性があるからだ!! コードのたるみが我々の労働を無にするのだ!! しかもコード……え? そのACアダプタは何に使っていたのかって!? どうしてコンセントから抜けただけでデータが飛ぶのかって!? いやこの際そんなことは関係ないのだ!! コードのたるみが諸悪の根元だってことなんだよアニキ!! わかってくれよブラザー!!
それから!! ACアダプタのDC部分のコードの余り!! これが机上をグネグネ這い回ると最悪!! 見てるだけでも気が狂いそうだ!! さらにこのグネグネが複数本になると超グネグネであって、そのグネグネの隙間に謎のホコリがたまる!! このホコリはいずれ我々の肺に吸引される!! そして我々は謎のビョーキにかかって死ぬ!! つまり我々はコードが原因で死ぬ!! これはマズい!! 死なないでいきたい!! それにはコードを束ねて整理……え? どうしてACアダプタのコードの話ばっかりなのかって!? あなたもうるさい人ですねぇ、そういうコトはこの際いいんです!! あらゆる問題の根本がコードとかのグネグネだってことなんですよわかってくださいよ!!
つーか、これ以上強引な文章を展開させると叱られそうなのでそろそろ本題に入ろう。要するに、ケーブル類がグニグニ絡まったりしていると、見栄えが悪いわ混乱するわホコリはたまるわ抜き差し間違いが起きるわカッコ悪いわで良くないので、整理しようよ、と。で、俺の場合は絡まったケーブルを見るくらいなら思い切ってペンチで切断しちまった方がいいやと思ってる人なので、いつもたいてい各種ケーブルをキッチリと整理しているのだ。で、今回は俺が超オススメするケーブル整理用のグッズをば。
■これ絶対どうしても必携!! の結束具
電源コードとかモジュラーケーブルとかACアダプタのDC部分のコードとかUSBケーブルとかAVケーブルとか、部屋の中は長さが余分なケーブル類だらけだ。いや、長さがピッタリのケーブルなんてほとんどない。友だちん家に電話かけた瞬間その友だちもちょうどこちらに電話をかけたところでお互い話中のツーツー音を聞いてしまった、ということ以上に、ケーブルの長さがピッタリ合うことは希なのである。で、これら、余りまくりでたるみまくりのケーブル全てに対して有効だと思えるのが、ビニール皮膜の針金。
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きっと誰でも見たことがあるビニール被覆の短い針金ことビニタイ(仮称)。コンピュータ周りのケーブルを束ねるのにどんな結束具がいいのかいろいろ試して結果、この何の変哲もない結束具に落ち着いた
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当たり前の話だが、このように結ぶ。なんかお菓子みたいでカワイイね!! と言うよりもむしろ、ケーブルの色とビニタイの色を合わせないと限りなく安っぽいイメージになってしまう
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ビニールタイとかビニールバンドとか、なんかいろんな呼び方をされているが、俺はその正式名称を知らない。手持ちの製品が“ビニタイ”となっているので、以降、ビニタイと呼びたい。お、なんか「ビニタイと呼びたい」って語呂がいいですな。駄洒落ですな。
ビニタイは、細めの針金をビニールでサンドイッチ状に包んだ結束具で、食品が入ったビニール袋の口を閉じたりする用途によく使われているようだ。で、これが室内の各種ケーブル類を束ねてまとめる時、すげぇ役立つ。何にでも使える感じ。長すぎるマウスケーブルにビニタイ、邪魔なシリアルケーブルにビニタイ、テレビの後ろ側に柳の枝のように垂れ下がるAVケーブルにビニタイ、もちろんお菓子の袋の口を閉じるのにもビニタイ。当たり前すぎておもしろくも何ともない結束具なのだが、実に汎用的で便利である。
以前の俺は、中に電気が通ってるコードなんだから磁界とかなんかの関係上きっとビニタイみたいな金属芯の結束具で束ねるのはマズいんだろうなぁ、とか思い、ビニールとかゴムとかでできているいろんな結束具を使った。が、どれもイマイチ。作りは良いのだが、何本も使うとなると高価だし、高価なわりにはその結束具自体が太かったり厚かったりして見栄えがキタナイ。その点、ビニタイは問題点が少ない。まず安いこと。500本とかでも百数十円程度。さらに意外に結束力が強い。コードを針金で束ねちゃうわけだから、そう簡単にほどけないのだ。ビニタイを2~3本ねじって繋げて太いケーブルを束ねることも可能。色も各種あるので、束ねるコードの色と同系色のビニタイを使えば、かなりキレイにまとまる。ついでに、その安さから、ガンガン使い捨てられる。
結局そんな便利さから、俺は連日のようにビニタイでコードを束ねまくるビニタイ結束男になった。中に電気が通るケーブルを金属芯のビニタイで結んで大丈夫なのか、という心配に関しては、ここ10年ほど使って何の支障もないようなので、たぶん平気だ。ただ、ビニタイでケーブルを思いっきり力一杯締め付けるのはよくないかもしんない。その辺はオトナの常識で使っていただきたいのだが、とにかく、ケーブルのウニョウニョにイライラしたらビニタイだ。これ絶対オススメ。ちなみに、ビニタイはいわゆるホームセンターとか、電気屋さん、それから金物屋さんにもあるが、スーパーのお菓子作りコーナーなんかでも買える。
■ガチッとカンペキにキめたいならコレ
ビニタイだと少々役不足になる対象がある。すげぇ太いシリアルケーブルとか、どえらくカタい電源ケーブルとか、どーにも頑固なVGAケーブルなんかだ。こーゆー太くて硬くて逞しいケーブル類は、だいたいにおいて一度接続したらそうそう繋ぎ替えないものだったりする。マシン設置時にケーブルをまとめちゃえば、その後ずっとケーブルは同じ位置で同じように絡まってる、みたいな。
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クルマやバイク関連のショップにならたいてい売ってる結束バンド(仮称)。一度絞めたら緩まないのが特徴。バンド自体も非常に強靱なので、切断にはニッパーなどが必要。硬い材質なので、カッターナイフでの切断は危険
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こういうケーブルをビシッとまとめるには、バイクや自動車のケーブルをビッチリと束ねてしまうアレがいい。えーと、あー、あの、コレも正式名称は知らないのだが、やや硬めのビニールでできている結束具で、線の一端がリング状になっていて、もう一端をそのリング状部分に通してギュッと引くと、ギギギっと音がして締まり、二度と再び緩めることができないというもの。便宜上、結束バンドとしておこう。あ、そういえばアメリカではこの結束バンドと同じようなシクミのビニール(?)手錠がありましたな。それはいいとして、例えば、電源ケーブルなんかの余りの部分を丸く束ね、この結束具でギュッと絞めると、もう絶対に丸く束ねたそのカタチが崩れることはない。
俺の場合、結束バンドを前述のように電源ケーブル、太めのシリアルやパラレルなどのケーブル、それからVGAケーブルなんかに使っているが、その他にもMIDIケーブルや電子楽器用の同軸ケーブルを束ねるのにも使っている。特に、電子楽器なんかを扱う場合、ミキサーからダラダラダラッと流れるように垂れ下がりまくる同軸ケーブルや、MIDIインターフェイスから生えまくるMIDIケーブルなんかを力強く恒久的に結束するのには非常に役立つ。
結束バンドは、前述のように一度絞めたら緩まない。なのでケーブルをほどく場合はニッパーなどで結束具を切断するしかない。それほど強いのだ。で、この強さを利用して、俺は結束バンドをちょっと変わった方法で使っている。それは、柱にコンセントのマルチタップをくくりつけちゃうというもの。
マルチタップというのは、便利なのだが、どーも床に転がりがち。ACアダプタとか電源ケーブルなんかでタコ足となったマルチタップが床に転がってる状況は、もはや日本全国全季節全家庭共通の光景と言えるが、この光景を好む人は皆無に等しい。最近ではこのような床上タコ足マルチタップを駆逐してくれそうな、例えば壁つり下げ型のマルチタップなんかもあるが、結局間借りのマンションの壁に釘打っちゃうと敷金がぁ~みたいなコトで、あーんまりその実力を発揮していないようだ。でも、結束バンドでマルチタップを柱などにくくりつけてしまえば、床の上はスッキリする。たこ足は解消しないかもしれないが、少なくとも机上の機材から延びた電源コードが垂れ下がって床まで届いてるうえに床まで汚らしく見せるという状況は解消される。
で、具体的にどうやるかは非常に簡単で、例えば机の脚部分とか、骨組みが露出しているタイプの棚の骨組みとか、そういう棒状のトコロにマルチタップを固定する。この“一度絞めたらもう緩まない”という結束バンドで固定してしまうのだ。まあ、それだけの話なのだが、机上も床の上もけっこうスッキリするので一度試して欲しい。床の上や机上からマルチタップが消えると、掃除もしやすくなるし、顔に付いた油汚れを洗い落としたような気持ちよさが味わえるはずだ。
ちなみに、マルチタップから延びる電源ケーブルも棒状の部分に固定してしまうとナイスと言えよう。また、柱に固定したマルチタップに、ACとDCの各線が延びるACアダプタを繋ぐような場合は、ACアダプタ本体を柱に固定するなり吊すなりすれば、ACアダプタの重みでコンセントが抜ける心配もない。
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こんなふうに、マルチタップを柱に固定してしまう。結束バンドは用途に応じて各種サイズ(長さ・太さ)があるので、いろいろな"固定用途"に使えそうだ
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一度固定してしまえば、デカいACアダプタをつり下げてもビクともしない。柱にコンセントが内蔵されたような感じで利用できる
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■モバイル用途にもオススメの結束具
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売ってる状態はこのような長巻のマジックバンド(仮称)。これでおおよそ5mくらい。売価はショップによってまちまちだが、写真の一巻き(約5m)で1000~2000円
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ビニタイじゃあ少々貧弱、でも結束バンドじゃあ強力すぎ、という場合に完璧な自信を持ってオススメしたいのが、コレだ。コレは、えー、あーと……やはりコレも正式名称を知らないのだが、マジックテープがリボンのような帯状になったものだ。仲間内ではベルクロのバンドなどと呼んでいるが、ベルクロってもしかしたらどっかの商標!? よくわかんないので、マジックバンドとでも呼んでおこう。
え? マジックテープの結束具ってショップのアクセサリ売り場で売ってるアレ? と思われるかもしれない。が、少々違う。ショップで売ってる、例えば3本入りで300円とか400円とかで、用途としては“マウスやACアダプタのケーブルを束ねる”というような製品は、結論から言えばすっげぇ高価なのに汎用性に欠ける。まあ、モバイル用に2~3本買って役立てるつもりならお手軽だし作りもキレイなのでオッケーだと言えるが、いろんな用途に使える安くて良いモノとなると、やはり俺がオススメするマジックバンドだ。
コレは、具体的には、リボン状の表と裏がマジックテープのオスとメス(って言うのかしら)になっているバンドで、5メートルとか10メートルとかの長巻で売られている。大きめのホームセンターや業者色の濃い電気店なんかにある。で、これは、ホントーは業務用のモンらしい。配線をする業者が複数のケーブルを簡易的かつ恒久的に結束するために使うモンだそうだ。例えば配電盤の中のケーブルを束ねたり、クルマの中の配線を束ねたり、そんなような用途のための製品らしい。ちなみに、マジックバンドは1種類ではなく、いろんなメーカーからいろんな幅とか色のものが出ている。
このマジックバンドの良さは、まず、結果的に安いこと。いや、1パックの値段としては高いのだ。例えば5メートル巻きで1000~2000円(売ってる店によってまちまち)とか。マジックバンドは好みの長さに切って使えるので効率的だし、用途も限られない。数人でシェアして買えばかなり安く、目的に合致した長さの結束具が得られることになる。それから、マジックテープ部分がかなり強いこと。アタッシュケースにサブノートを固定するようなこともできる。
好きな長さで使えて、ある程度結束力が強いことで、かなりいろいろな用途に使える。前述のようにケーブル類をまとめたりするのにも向くし、数本のビデオテープをひとまとめにするような梱包にも使える。それから、ビデオの電源ケーブルやACアダプタのDC部コード先端寄りについている“ケーブルから離脱しない結束具”のようにも使える。何のことはない、マジックバンドでケーブルをクルリと包むように固定すれば、それだけでマジックバンドがケーブルがら離脱しなくなるわけだ。
この結束具、俺はかなりいろんな場面で愛用している。例えばモバイル用のバッグの中に適宜長さで数本用意しているが、ちょっとケーブルを束ねて整理するとか、PCカードを束ねるとか、細々したトコロで役立つ。それから、釣り具(ロッドとか)を束ねたり、小型のケースとケースを束ねる(ていうか合体させる)ようなことにも役立っている。
というわけで、束ね欲もしくはケーブル整理欲を抑えられない人には、ビニタイ、結束バンド、それからマジックバンドをオススメしたい俺なのであった。
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使い方次第でどのようにも応用できる。ケーブル端にクルリと巻けば、市販の“モバイル向けケーブル結束具”と同様の働きをする
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マジックテープ部分の結束力が比較的強いので、テキトーにケーブルを束ねてもほどけることがない
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2000/05/01 00:00
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