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欲張り派マルチメディアプレーヤー 「PQIのmPack P600」
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。フォトエッセイのスタパデイズをAlt-R(http://www.alt-r.com/)にて連載中。


欲張り派マルチメディアプレーヤー

PQIのmPack P600ポータブルマルチメディアプレーヤー。本体に20GB HDDを内蔵し、静止画、動画、音声を再生できるほか、PCの外付けHDDとしても利用できる。PCとの接続はUSB2.0
 俺の場合、携帯可能なマルチメディアプレーヤーが時々急激に欲しくなる。ポータブルなHDDプレーヤーの中に静止画や音楽や動画を入れて、いろいろな場所でそれらコンテンツを楽しみたいカモ!! みたいに。飛行機使ったり電車に長く乗ったりした後はそうですな。あのヒマをもっと愉快に使いたいと思った途端、これを解消するハードウェアへと物欲が向かう。
 で、実機を物色したりするんスけど、探しているうちに少々熱が冷めてきたりする。ハードウェア的にはオモシロげな製品が多いものの、一部ファイルに対応していないとか、サイズが大きめだとか、あるいは純粋にマルチメディアプレーヤー的っていうか単なるプレーヤーって感じだったりして、ん~、サブノートでも、まぁいいか、とか思って物欲沈静状態に。
 といった感じで、結局手を出さずじまいで過ごしてきたが、最近ちょいと良さそうなポータブルマルチメディアプレーヤーを知った。PQIのmPack P600という製品である。

 mPack P600は、1.8インチHDD(20GB)と4インチワイドTFT液晶を実装したポータブルプレーヤーで、動画・静止画・音楽ファイルを再生できる。スペック表を見ると、音楽ファイルならMP3やAACやWAVなんかに対応し、動画はMPEG2やMOD(ビクターのEverioの動画ファイルなんか)もイケるっぽい。さらにPDFマニュアルを調べてみたら、動画出力が1280×720pとか1920×1080iに対応していたり5.1ch音声出力ができたりするようだ(14~15ページあたり)。


4インチワイドTFT液晶(WQVGA;480×272ドット)を実装。コネクタはUSBやDCのほか、S/PDIF、ビデオ、オーディオが利用できる


 ななな、なんかこのプレーヤー、かなり欲張り!! しかもマニアックな仕様!! でもデカかったりするんだろうなぁ……と思って上記スペック表の外形寸法を見たら、コレってけっこー小さくなくなくないですかぁ?
 急にmPack P600に興味津々状態となった拙者なんですけど、運良く実機を試用する機会を得た。ので、今回はmPack P600を使ってみた感じをレポートしてみたい。なお、mPack P600の詳細についてはPQIの製品紹介ページをご参照いただきたい。


小さなボディに大きな画面

 mPack P600(以下、P600)の実機を見てまず思ったのは、予想以上に小さくて軽いこと。サイズは120×94.5×27mmで質量は電池込みで約290グラム。カセットテープメディアのヘッドホンステレオ……とか言うと例え古過ぎスか? むしろカセットのウォークマンって言え、ですか? iPodより一回り大きくて、W-ZERO3より一回り小さいというボリュームですな。余裕で常時携帯できるサイズ・質量と言えるだろう。


サイズはこんな感じ。音楽CDより小型だが、携帯感はW-ZERO3より少々コンパクトといった印象だ


 使い始めてプチ驚いたのは、液晶とスピーカー。前述のとおり4インチのTFT液晶を実装するP600だが、その解像度はWQVGA(480×272ドット)と高いのに加え、明るく鮮明。細かい文字表示もクッキリしている。ややコントラストが高い気はするが、動画や静止画を楽しむためのプレーヤーとしては好印象である。なお、液晶部は、ちょうど液晶ディスプレイ付きのポータブルDVDプレーヤーのような感じで開閉できるようになっている。

 実機を見て初めて気づいたのだが、本体左右にスピーカーが内蔵されている。このテ&このサイズのプレーヤーでステレオスピーカーを実装している製品は珍しいですな。またこのスピーカー、片側2ワット合計4ワットの出力があるので、けっこー大きめな音で音楽等を聴ける。スピーカー付きのポータブルラジオ的に音を楽しめる感じですな。


液晶付きポータブルDVDプレーヤーをギュッと圧縮したような本体。本体上面左右にはステレオスピーカーが実装されている。液晶パネル部を閉じてもスピーカー部が露出しており、音も出せるため、ポータブルラジオ感覚で音楽を楽しめる(ラジオ放送は受信できませんが)。


 スピーカーの音質は悪くないが、低音域がやや不足気味かも。小さいスピーカーなんで、しょうがないですな。また、曲によってはあまり音デカくすると歪んだりもする。でもまあ、通常は外部スピーカーやイヤホンで聴いて、ちょいと気楽に音楽を流したい時に使う内蔵スピーカーとしては十分満足できると思う。なお、液晶を閉じるとバックライトがオフになりつつコンパクトな形状になるわけだが、その状態でも音楽・動画ファイル再生を続け、内蔵スピーカーから音が出る。

 それと、P600は比較的に単純で理解しやすい操作性を持つ。基本的には本体上面右側のボタンで操作でき、ま、このテのハードウェアに触れたことのあるユーザーなら、イジってれば何となくわかっちゃうというインターフェイスだ。


P600のほとんどの操作は、4方向ボタンを中心とした5つのボタンで行なえる P600のホーム画面表示。アイコンがアニメーションしながら順繰りに動いていく MENUボタンを押すと現れるポップアップ表示。全体的にデジカメのような感覚で操作していける

 多機能なプレーヤーだけあって、動作モードによってMENUボタンの機能・表示が若干異なるなど、ある程度慣れる必要はあると思うが、複雑怪奇とか異端とかいったわかりにくさは感じられなかった。ぶっちゃけ、説明書読まなくてもだいたい使えちゃいます。


基本的にはUSB接続の外付けHDD

 拙者的にはノッケからかなり好印象のP600。早速いじくり回そうってコトで、P600に各種ファイルを転送してみた。

 P600で再生可能なマルチメディアファイルは、MPEG1/2/4、AVI、VOB(←おっ!!)、XviD、DivX、MODで、付属ソフト(コンバーター)を使えばWMVやASFを変換したうえ再生可能となる。

 音声はMP3(CBR/VBR)、AC3、WAV、OGG、AACとなっているが、付属の日本語マニュアルによればWMA他多くのファイルにも対応しているようだ。

 静止画再生に関しては、JPEG、GIF、BMP等々一般的なファイルに加え、デジカメのRAW形式にも対応する。対応するRAWファイルは、CRW(キヤノン)、NEF(ニコン)、ORF(オリンパス)、RAF(富士フイルム)、MRW(コニカミノルタ)となる。


左からそれぞれ、音楽再生表示、動画再生表示、静止画再生表示の一例。


 ファイル形式的には何でもアリって感じですな。さておき、こんなふうなファイルをP600に転送っていうかコピーして活用するわけだが、その転送方法も単純明快でイイ感じであった。

 P600はパソコンとの接続を前提として使うプレーヤーで、パソコンとはUSB接続する。USB接続時、P600はパソコンから見て単なる外付けHDDになる。そのHDD内を、例えばファイルエクスプローラで見ると、AudioとかPhotoとかTextとかVideoとかいったフォルダがあるので、各種ファイルを適宜それらフォルダにコピーしてやればいい。

 また、P600にはファイルブラウザが実装されているので、各種ファイルは上記フォルダではなくとも、例えばP600のHDDのルートディレクトリに入れちゃってもいい。P600のファイルブラウザでルートディレクトリにアクセスし、ファイルを指定すれば、そのファイル形式に見合ったプレーヤーが起動し、ファイルが再生される。どこにファイル突っ込んでもOKなP600ってわけですな。


P600のファイルブラウザ表示。いちばん上に見える“hdd/”がルートディレクトリを示す。つまり現在はルートディレクトリ内のファイルやフォルダを表示しているところ。Windows等の表示とは逆のフォルダ階層関係になる


P600にテキストファイルをコピーして表示させたところ。フォントや文字サイズは固定だが、メモやリストを閲覧するくらいなら十分に役立つ P600にはオマケ的ユーティリティも付属する。が、多くは携帯電話等で実現されている機能なので、敢えてP600で扱う必要もなさそう!?

 あと、単なる外付けHDDとしてP600で再生不能なファイル入れても、もちろん大丈夫。P600のHDDは20GBで、大容量ではあるが、静止画も動画も音楽もドラッグ&ドロップで入れられまくる手軽さから、例えば(外付けHDDとして)PCのデータフォルダのバックアップ用ととかには向かないとは思う。が、USBフラッシュメモリの代替えとして各種ファイルを持ち運ぶという使い方にはよく向くだろう。

 てなわけで、音楽、動画、静止画、それからテキストファイルなんかをP600にコピーして再生してみたが、全体的にラクに使えてナイス。ヘンなファイル転送専用ソフトとか使わないで済むってのは、シンプルでイイですな。

 ただ、P600もこういったタイプの他プレーヤー製品と同様、マルチメディアファイルのリストはファイル名順で並ぶことになる(MP3に関しては付属ソフトでプレイリスト等を整理できる)。また、かなりのファイルを貯め込めるHDD容量があるので、テキトーにファイル名を付けてコピーしていると、後で整理がタイヘンかもしれない。ま、そのあたりを含め、ユーザー本位で積極的に使えるのが、このテの製品の利便ですな。メーカーお仕着せの“使い方”にムカつきがちな人には特に良さそうだ。


USB OTG対応でデジカメ用ストレージにも

 イジくってて思うのは、P600のヤケクソ気味な多機能さである。各種ファイルを再生しまくりだし、美麗液晶でありかつステレオスピーカー内蔵だし、さらに外部出力系も気合入ってたりして映像はコンポジットでもコンポーネントでも出力できて(ケーブル付き)音声は単なるステレオ出力でもS/PDIFの5.1chサラウンド出力まで対応している。

 入りそうな要素を全部突っ込んでる感じですな。何でもアリって感じですな。欲張り過ぎとも言えますな。さておき、そんな多機能さの中で、拙者的にヒジョーに便利かも!! とか思えたのが、USB OTG対応という点だ。

 USB OTG(On The Go)は、USB2.0を補うカタチで出てきた規格。USB接続の周辺機器は、本来、ホストコントローラを持つパソコン等に接続するためのモノだ。USB周辺機器自体にはホストコントローラがないため、USB機器どうしを接続することはできない。要は、USB機器はパソコンとセットじゃなきゃぁ使えなかった。

 でもUSB機器どうしのみで繋がれたらもっと便利だろうに、てなわけで出てきたのが、USB OTG対応機器。P600もそうだが、P600が一応パソコン代わりのUSBホストとなる。ただ、USB OTG対応機器には、それにつながるUSB機器との通信に最低限必要なホスト機能程度しか入っていないらしい。パソコンほど高性能なホストコントローラとはならない(例えばUSB2.0 High Speedモード(480Mbps)には非対応だったりする)。でも、パソコンなしでもUSB機器どうしが繋がっちゃうから便利でしょ!? といったフィーリングである。

 さて、USB OTG対応のP600は、どー使えるのか? 例えば、デジカメと直結し、デジカメ内メモリカード内の静止画データ等をP600にコピーできる、らしい。あるいはUSB接続のメモリカードリーダーと接続し、そこに挿したメモリ内の静止画データ等をP600にコピーできる、らしい。

 うそぉソレってデジカメ用ストレージになるってコトじゃんP600が!! ていうかUSB OTGはそーゆー目的のための規格だよ>俺。というわけで、早速試してみた。

 そしたら、単純明快。試しにカシオのEXILIM EX-Z850を(クレイドル経由で)P600とUSB接続してみたら、EX-Z850内のSDカード上の静止画データが丸ごとP600のHDD上にコピーされた。デジカメ側を再生モードにしてからP600のUSB OTGボタンを押す等、若干の手順はあるが、一般的なポータブルフォトストレージを扱うような手軽さで自動コピーができた。また、市販のメモリカードリーダとP600を接続しても同様。メモリカード上のデータがP600上に自動的にコピー保存される。


P600のUSB OTGボタン。デジカメやカードリーダー等をUSB接続し、このボタンを押せば、外部機器からファイルを自動的にコピー(バックアップ)することができる


デジカメと直接USB接続できるが、デジカメの機種によってはUSB OTG機能がうまく働かないこともあるそうだ。汎用的な利用を考えるなら、P600へカードリーダー経由でデジカメ画像をコピーするのが良さそう


 P600は液晶ディスプレイ実装でありかつ多彩なファイル形式に対応しているので、フォトストレージとしても実用的だと感じる。要は、コピー保存した静止画等を、その場で即再生=確認できるからだ。画面ナシのフォトストレージって「ホントにしっかりコピーされたかなぁ!?」と不安ですもんネ。

 それとP600、静止画再生時は画像の拡大・縮小・回転表示も行なえる。拡大・縮小等の処理速度は、扱うファイル形式・サイズにもよるが、まずまず実用的。激遅、というケースは少ない。また、実は静止画のEXIFデータやヒストグラムを表示させることまでデキちゃったりするので、デジカメ野郎には何かと役立ちそうだ。


P600のUSB OTG機能を使って、デジカメ→P600へファイルをコピーしたところ。P600のファイルブラウザでHDD内を見ると、DSK00000、DSK00001……というフォルダがあることがわかる。この中にデジカメにあった画像(DCIMフォルダ)が丸ごと収められている


コピーした画像はP600の静止画再生機能を使って閲覧できる。拡大・縮小・回転させることも可能だ


画像ファイルのEXIFデータを表示させたり、画像のヒストグラムを表示させることもできる


 つーかですね!! このサイズのカラー液晶付き再生機能付き拡大縮小機能アリでRAWデータまで対応のフォトストレージって……他になくなくなくなくないですか!? と、けっこー興奮した俺であった。

 てなわけでP600、ポータブルMP3プレーヤーも欲しいしMPEG動画再生しまくったりしたいしフォトストレージも使いたいけど小さくないとイヤだし、とか言う欲張り野郎(ていうか俺)には非常に魅力的に映るポータブルマルチメディアプレーヤーとなった。そちら方面に興味がある方は、ぜひ一度調べたりイジったりしてみると物欲汗が出がちだと言えよう。



URL
  PQI「mPack P600」製品情報
  http://www.pqi.com.tw/jp/product2.asp?oid=8&cate1=8&proid=36

2006/03/20 16:54

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