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禁ゲーム状態解禁な俺「エバークエストII」
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。フォトエッセイのスタパデイズをAlt-R(http://www.alt-r.com/)にて連載中。


禁ゲーム状態解禁な俺

『エバークエストII』の画面表示。グラフィックやアクションの美しさでも定評のあるMMORPGだ。実際にゲームを進行する場合は、これとは別のUI(ユーザーインターフェイス)ウィンドウがいくつか表示され、また視点も別の角度になるのが普通
 本連載の前回記事にてDELLのノートPC、Inspiron 9300を買ったヨてなコトを書いた。このマシンの使い道としては主に“動画系とサウンド系”のアプリを利用するためで……あった。

 なぜ過去形? いや、利用してるんですよ。ていうか利用した。いやむしろ利用したことがある。実際にACIDとかSoundForgeとかPremierとかPhotoshopとかもインストールしたし。データも整理してビデオのレンダリングもしたし(汗)。ProToolsでサウンド編集もやったし(わりと汗)。今はあんまりしてないけど購入当初にちゃんとやったし(大汗)。

 なぜ大汗? すなわち、このハイエンドノートPCは、単なるゲームマシンとして激稼働していたのだ。MMORPG専用とも言えがちな状態。その稼働率は、同じ場所にある仕事用メインマシンより高いかも!? ていうかここんトコずっと本気ゲーム野郎モードっス。というわけで、新しいマシンを本来の目的で稼働させてねーコトに汗している俺なのである。

 いやー久々っすよこんなにゲームにハマったのは。前にハマったのはISDN回線時代の“一応ネットワーク対戦もできますヨ的オンラインゲーム”で、その前はダンジョンマスター(古っ)な拙者。6~7年くらいでしょうか? のブランクを経て、今、再び、拙者のゲーム魂が燃え上がった!! もうすぐゲーム○人に!! 誰も拙者と連絡取れなくなるカモ!! 2006年、MMOPRGで自滅する拙者、Coming Soon !!

 真面目な話、ここ6~7年の間、禁ゲームしていた。特に禁MMORPGとしていた。理由は簡単で、ゲームにハマりやすい体質なんです拙者──25歳過ぎてから徹夜が超辛く感じられるようになったが、ゲームは48時間くらいプレイしがちだったりする。以前、一瞬、ウルティマ・オンラインに触れたことがあったが、ほんの一瞬体験しただけで激ヤバな気配を感じた。これはハマり過ぎて危険であろー、と。

 しかし、エバークエストIIに出くわしてしまった。また、その出くわし方がマズくて、MMORPGのGM(ゲームマスター:ゲーム内でプレイヤーを手助け・指導する人)系の方から、エバークエストIIのオイシイ部分をたっぷりご教示いただいたのだ。で、あらそりゃオモシロそ~!! と何となく手を出した瞬間コレが非常にオモロであって愉快であってやらずに居られず現在に至っておりこの原稿書き終えたら次のヒロイッククエストを絶対進(以下略)というわけである。アレですな、6~7年禁煙してきた人がウッカリと再喫煙しちゃった感じですな。もしくは6~7カ月後のリバウンドみたいな。

 というわけで、今回はエバークエストIIに関してレポートしてみたい。が、ある意味でMMORPGの旬の時期を経験してない拙者であり、また、本格的にMMORPGをプレイするのが初めてのわしなので、そのあたりをお含み置きいただ(いてMMORPG経験者やMMORPG中毒な方は斜め読みしていただいたりMMORPG未経験者が「そーゆー感じなんだぁ」と参考する程度のスタンスでお読みいただ)きたい。


エバークエストIIはMMORPG

 エバークエストII(以下、EQ2)は、いわゆるファンタジー系のゲーム。剣と魔法の世界ですな。アーサー王なフィーリング(だが世界背景はまるで違う)。またMMORPGである──インターネットを介し、非常に多くのプレイヤー(が操作するキャラクター)が同じ世界に同時に存在でき、プレイヤー同士がインタラクティブに関係しつつゲーム世界全体が展開していくという種類のパソコン用ゲームだ。

 MMORPG等のオンラインゲームの良さは、そのゲームが本来持つ楽しさを、参加するプレイヤーが増幅するという点だと思う。専用機やパソコンでひとりや数人程度で行なうゲーム──いわばスタンドアロンのゲームの場合、短期間で飽きるケースが多い。全部クリアしちゃったとか、操作が十分巧くなっちゃったとか、対戦してもいつものメンツだし……等々、愉快度が頭打ちしがち。まぁスタンドアロンでも達成感や対人のコミュニケーションは楽しいっスけどネ。

 一方、多人数参加型のオンラインゲームの場合、ゲームとして飽きにくい要素・サービスがある。オンラインゲームも、ゲームの基本的な部分はスタンドアロンのゲームと同様に“現実世界では行ないにくい・行なえない事”を体験できる面白味がある。これに加え、同じゲームに参加している別のプレイヤーの行為が楽しさの大きなエッセンスとなる。

 例えば何人かで集まって強敵を倒すとかですな。単に強敵を効率良く倒せるってコトだけにはとどまらず、プレイヤー毎に攻略方法が違ったり、好む・嫌う相手(敵)があったり(人の嗜好的にもキャラクターの性質的にも)する。ほとんどのプレイヤーがだいたい同じ経験をしがちなスタンドアロンゲームとは違い、ある程度多くの人数が同時参加できるオンラインゲームは、プレイする時間帯(居るプレイヤー)や組むプレイヤーにより、同じ目的を達するにしても随分と違った体験をすることになるわけだ。


MMORPGなので、自分がプレイ中の画面内に他のプレイヤーが現われる。このスクリーンショットでは、頭上に白い表記が出ているNPC(コンピュータが操る非プレイヤーキャラクター)以外は全てプレイヤーとなる。手前に見える茶色いクマも、どこかの誰かが操っているキャラクターなのだ ゲームにログオンする時の表示。起動時は毎回クライアント側のアップデートが行なわれ、各種修正や変更が適用される。最近では2005年10月後半に大幅なアップデートであるLiveUpdate14が適用された

 また、今時的MMORPGの場合、アプリケーションとしてはサーバー・クライアント型で、冒険等経験の舞台となる世界はサーバー上に存在する。パソコン側はそこに入って体験するための窓であり端末となるわけだが、さておき、サーバー上のデータ等を変えれば体験する世界が変わる。ので、例えばアップデートによってゲーム上の不都合を改善しやすいことに加え、ゲームに新たな要素を盛り込むことも比較的容易だという。実際、EQ2には常識では全制覇が無理っぽい数のクエスト(謎解き)があるにも関わらず、その数は現在も増やされており、また、世界の一部を拡大する拡張パックが追加されてもいる。

 まあ、スタンドアロンのゲームや、実際には少人数参加型ゲームだったりするオンラインゲームでも、例えば将棋とか囲碁とかなら世界の深さは十分にあるようだ。が、既にルールが固定されているゲームのオンライン版の場合、結局は熟達者に敵わない。また他プレイヤーと協力するとか、新たな方法・スタイルを見つけるということもできにくい。

 そーゆー点を含め、やっぱりMMORPGはオモシロい要素が多々あると言えるのであり、EQ2を体験したらその楽しさがわかってすっかりハマって寝るの朝5時っスよ30分だけだけどホントは8時とかに寝るんだけど仕事あるから13時とかに起きて仕事しつつ座ったまま昼寝(中略)ということなのである。


見てるだけでも楽しいEQ2・ハードウェア編

 初めてEQ2を見た時、画面上でゲームが動作してるの見た時なんスけど、とりあえずその時点で楽しかった。そのグラフィックとサウンドが非常に高品位であった。

 EQ2は3D表示でありマルチチャンネルの立体音声(も聴けるけどステレオでもOK)だが、6~7年前感覚な拙者にとっては「その映像と音像のもとでノーラス(←EQ2の舞台となる世界)じゅうを散策してぇ!!」てな印象。非常に性能の高いPCで(ゲームのパフォーマンスを)最高画質にしてプレイすると、もう戦闘だのクエストだのしなくても観光者気分で爽快なのだ。

 ただ、高いクオリティで描画させつつゲームを快適にプレイするには、十分ハイスペックな……つーかエラくハイスペックなPCが必要になる。EQ2の本家サイトには、EQ2プレイに要するPC環境がナレッジベースのコーナーで明示されているが、同サイトの推奨パソコンスペック案内ページにある画質優先~最高画質あたりでプレイしたいなら高速なビデオカードと高性能なCPUが思いっきり必要じゃんとか感じる。

 ちなみに、唐突だが、前述の“DELLのノートがゲーム専用機になっちゃった件”に関し、実は現在は解消した。処理性能が高い方のメインマシンに、EQ2をわりと快適にプレイできるビデオカードを入れました~!! モノとしてはLeadtekのWinFast A400 Ultra TDHですー!! ていうかAGP接続のゲーム向けビデオカードが急減中っすよ!! しかもデュアルDVIとかなると無に近い!! このカードを買ったのは、[EQ2向け]で[AGP接続]で[デュアルDVI出力]の条件で探したらコレしか市場になさげだったからだ。でもこれにてDELLのノートはビデオ&サウンド等に活用再開であり、メインマシンでゲームなんダ!! つーか仕事しないのかよ>俺!!


 話が逸れたので、どうせだからもっと逸れると、表示環境にこだわりがちなEQ2プレイヤーの方々、EQ2をデュアルディスプレイ環境でプレイすると、どーなるのか? 興味ありませんか? ここでは「興味ある!!」の返答が仮想的にシャウトされたとし、そのスクリーンショットを提示してみたい。

 メインマシンの表示に奢った拙者の環境は、DVI接続のUXGA(1600×1200ドット)表示ディスプレイ×2である。DELLのInspiron 9300ではUXGA(1920×1200ドット)表示だったので、それより広~い!! のだが、実際は方画面でしかEQ2を表示させていない。しかも片画面の比フルスクリーン(ウィンドウ)表示でプレイしている。

 いろいろ問題が出ちゃうんですよ。ひとつは、両画面を全部使うと自分のキャラクターが画面の真ん中=ディスプレイの額縁部で分断されてしまうということや、一部のメッセージが読みづらいことがある。また、左右に広いとプレイ中に操作するウィンドウ類を置ける場所にも余裕が出て便利だったりはするが、マウスカーソルの移動量が増えるのでゲームしにくかったりする──工夫の余地はあると思うが、多vs多の戦闘時はアクションゲームみたくマウスを動かしまくるハメに(タンク系のキャラクターなので)。あと、そこまで表示を広くすると、画質落としてもやっぱり“引っかかる感じ”で表示が遅くなる。ので、片画面のみでプレイしている。

 それと、ゲームに関して重要なことになると思うが、拙者が試してみたところ、どうもこのゲーム、左右に見える範囲は固定っぽいような……。左右の視野が固定されており、例え画面の表示画素数を横に広げても、見えているエリアは同じ範囲であるようだ。例えば、横並びのデュアルディスプレイ環境の場合、片画面のみ表示時と左右両画面表示で、左右に見える範囲が同じになる。一方、2画面全部に表示させた場合、上下に見える範囲は片画面表示より狭くなってしまう。てなわけで、前述の細々した使用感と合わせ、デュアル以上のディスプレイ環境でも実質上快適になるわけではないのであった。

 ちなみに、非フルスクリーンのウィンドウ状態でプレイしているのは、拙者が使用中のNVIDIAのチップかドライバかEQ2クライアントの問題か、もう片画面の方にあるIEとかのウィンドウをアクティブにしてEQ2クライアントに戻った時、ナゼかEQ2の表示が激遅でカクカクしまくりになったりする。プレイヤーや敵が多々集まる状況でEQ2の表示等処理が重くなるケースがあるが、その倍くらい重いっぽい状況に誰も居ない平原とかでなったりする。これは画面表示モードを一瞬変えれば治るのだが、わりと頻発するので「いちいちAlt+Enter押して一瞬待つのが面倒」と思ってウィンドウ表示状態にしている。


画質に深く関わるパフォーマンス設定を[最高画質]にした場合の表示(ユーザーインターフェイス入り)。実際のプレイ状況では(マシンがそーとーハイパフォーマンスでなければ)この設定でプレイするのは不可能(もしくは戦闘上非常に不利)だ。キャラクターの操作と実際の動き(表示)のタイムラグが大きくなり、敵が強いと速攻で死んじゃったりする。ちなみに、この表示の場合、ユーザーインターフェイスとしてオリジナルのものを使用していない(FetishNightfall使用)。デフォルトのユーザーインターフェイスとは大幅に見栄えが異なる(けど使いやすかったりする)。ユーザーインターフェイスがユーザーにより(xmlで)作成・配布されている点もこのゲームの大きな特徴だ


ユーザーインターフェイスの表示・非表示は[F10]キーで自由に切り替えられる。また簡単なマウス操作により、視野を自分のキャラクターを中心に自由に変更できる。これら画像のスクリーンショットも容易([PrintScreen]を押下するだけ)。なお、これら一連の画像はパフォーマンス設定を[最高画質]にしたもの。掲載画像は、縮小してJPEG圧縮しているので若干ボヤケて見えるかもしれないが、ディスプレイ上での表示は非常にクリアで鮮明だ。


アニメーションの滑らかさ・リアルさもこのゲームの特徴だ。画像は敵キャラクターであるノール(犬系生物)が前を横切るところと、自分の市に一瞬で帰還する呪文を唱えているところ、それから戦闘の場面だ。キャラクターは最も近い位置にいるキャラクターの方向へ顔を向けたり、歩く姿には量感があったりもする。呪文等の動作も非常に滑らかだ。このアニメーションと画像の美しさが重なると、EQ2独自の重めで濃いめの世界が目の前に展開する。


衣類や髪のアニメーションにも現実味がある。画像はキャラクターの動きに合わせて衣類が風になびいたり、そのシワが変化している様子。ただ、パフォーマンス設定を[最高画質]に近づけるほど、(まずまず程度の処理性能のマシンでは)アニメーションの連続性が失われがちだ。逆に、画質を落とせばさほど速くないマシンでもアニメーションの連続性が得られるが、衣類等のなびき方が平坦になったり、なびかなくなったりする。


ほぼUXGA(1,600×1,200ドット)表示と、ほぼUXGAデュアルの表示例。横長の方がUXGAのでデュアルですな。実質上の画素数はUXGAデュアルの方が多くなって細部がより精細に表示される=その分キャラクター等も大きくなる=高画質にはなる。が、双方とも左右方向の視野は同じで、上下方向の視野はより高画質と言えるUXGAデュアルの方が狭くなってしまう。若干のアクション要素(即時的反応や攻撃等々)が必要になり、かつ、上下方向の視野も大切な要素となるEQ2には、デュアルディスプレイ環境でのフル表示はあまり適さないようだ。


結局、拙者のデュアルディスプレイ環境では、左側にゲームの画面、右側に参考資料の表示としている。WebサイトはGoogleのものだが、普段はココに謎解き関連情報やキャラクターのアビリティ周辺情報に関するページを開き、参照したり学習したり。EQ2本家サイトのナレッジベースページなんかを表示させつつプレイすると、ゲームへの理解がより深まったりして便利だ。

見てるだけでも楽しいEQ2・観察編

 「EQ2を見ているだけでも楽しい」と感じるのは、その映像美だけではない。ゲームのパフォーマンスを最高処理速度(つまり低画質)にしていても、あるいは比較的に少ないドット数で表示させても、オモシロかったりする。

 これは拙者がMMORPG初心者だからかもしれないが、他人様の行動を見ているのが、人間観察として興味深い。EQ2の場合、同じくらいのレベル(強さ)のキャラクターが同じようなエリアに居るケースが多いが、そこに誰かが居て、「あの人はどーするんだろう?」なんてコトを見るのが愉快だったりする。

 例えば、拙者が突撃して徹底的に殴られまくった挙げ句に殺しやがった敵が居て、そこに誰かが近づいている。あーその敵強いっすよ~と思った瞬間、おおっ凄い!! とても凄過ぎる!! 俺の時よりスゲく多い敵がadd(後から敵が出てきちゃう)して、俺の時よりも壮絶に逃げ、俺の時よりも短い逃げ距離で殺さ……れずに逃げ延びたよスゲぇよあの人足速ぇ~!! とか他人様のプレイを格闘技として見たりして。

 拙者の場合、誰かと組んで(グループで)プレイするケースもあるが、自営業として時間帯がフリーな感じなので、なるべくサーバーが空いてる時間にソロ(ひとりで冒険)することも多い。で、プレイしていると、まあソロだとけっこー刺激なくてアレな感じになる。じゃあ新しい場所へ!! と行ったコトのない土地(往々にして自分の力量に見合わない強敵が多々存在)に!! とチャレンジする。

 結局は敵に瞬殺されてビビって逃げまくった後、敵を避けつつ、興味本位で新たな土地を探索する。山(というか岩)を伝って移動していると敵が襲って来ないケースが多いEQ2なので、岸壁伝いに移動しつつ、時々恐怖の敵がウジャウジャ居る中を全力ダッシュで通過したりしている。「俺ってカッコ悪ぅ~」とか思いつつ……。

 しかし、そこで同じよーな移動方法を取ってる人を見たりすると、なんか微笑ましい。やっぱ岸壁歩きかよ!! そして敵中ダッシュかよ!! ですよねぇそうしないと……あ、あの人って拙者よりかなりレベル低い。っていうかスゲぇチャレンジャーだよあの人!! なら俺ももっと深部へ!! てな感じで、和んだり励まされたりして愉快だ。


 もちろん、拙者もそーゆーふーに観察されてるっぽいナ~と思うことはある。で、どちらが観察側としても、そんな状況下で生まれがちなのが、新たな展開。

 例えば拙者が殺された場合。EQ2の場合は敵に殺されたら誰かに蘇生させてもらったり、あるいは一定距離離れた場所で(自分の操作で)蘇生することができる。まあどちらにしても、再度その“死んだ場所”に行くことになるケースが多い。そして、恐らく俺の死に様&生き様を見ていた誰かが、話しかけてきたり。

 「LiveUpdate13から敵強くないですか?」「あ、やはりそうですか」「どのあたりやってます>クエ」「えーと、ここではkittyとか、あとAQとか」「私もですー」てな展開で(いわば野良の出会い的に)グループ組んで新たな冒険が、今、始まる。蹴って殴っておっHOが決まった~でももうすぐ死にそうだけど……癒されるぅ~やっぱヒーラーあってのタンクなん(中略)ったクエストジャーナル更新~!! と、仲間を得たことで恐怖の数十分が勇気の数時間に変わっていく。


商人やガード兵など、ゲーム展開に関わってくるNPCの動作もユニークだ。寒がったりダルがったり、飽きていたり、なんだかムシャクシャしたり、といった動作をしている。突っ立ったままのキャラクターは少数だ 宿屋の飼い猫らしきクロねこ様。寝息を立てたり(というか呼吸とともに体を微妙に動かしたり)、片耳だけを別の方向に向けたり、ニャーニャー啼いたりする。これとは別にねこ科のプレイヤーキャラクター(種族;ケラ)も、ねこ的に非常にいい味(というか顔)をしている

顔を洗うねこの前に座るハイエルフ(種族)の図。美女とねこは絵になるわけだが、屋外にいるねこは、時折、オオカミ(犬!?)に追われて走り回ったりする。尾をピンと立ててプレイヤーキャラクターにすり寄ってきたりもする。ねこ愛好家を意識したゲームデザインになっていると言えよう(ってネコを連れ歩いたりもできるので、マジでそうだと思う)

いいヒトが多い気がする……

 禁ゲーム時代(ていうか時期)、MMORPGについて見聞き(←やっぱ興味あったんじゃん>俺)していると、なーんかこーネガティブな情報ばかりが印象深かった。

 例えばPK(Player Killer)。同じゲームに参加するプレイヤーが、他のプレイヤー(のキャラクター)を意図的に殺してしまうことだ。総じて、所持アイテムや金品強奪のための仮想的強盗殺人だったり、あるいは嫌がらせ目的だったりするそうだ。また、単に自分の強さを試したり誇示したりするためのPKもいるという。あるいは、特定の貴重or必要アイテムが出現する場所を延々と独占し、それを得ようとするプレイヤーを邪魔したりする自己中なプレイヤーの存在。他にも、獲物の横取りとか、チャットや取引での嫌がらせや不正等々、なんかそーゆーヤな感じの話をけっこー聞いた。

 EQ2の場合、メーカー側がそういった行為に対して厳しいことと、システム的な対応によって、例えばPKは存在しない。世間で話題だったRMT(Real Money Trade:ゲーム上のアイテムを現実世界の金品で売り買いすること)も、EQ2では行ないにくくなっている。それらについては安心してプレイできるMMORPGだと感じていたが、しかし、ヤなプレイヤーってやっぱ居るわけでしょ実際!? と思っていた。

 のだが、実際プレイしてみると、まだプレイ歴が浅いせいか、そーゆーヒトに遭遇したコトがない。逆に、チャットしたりグループ組んだりしてみると、拙者的事前の印象よりもイイ人がずっと多いように思える。PKとか自己中プレイヤーってのからくる、プレイヤーのリアルでのイメージが、ウワサから想像していたものとはまるで別であった。

 EQ2は前のバージョンであるエバークエストの後継バージョン(プレイ感からくるイメージは別物らしい)だが、エバークエストから熱心にプレイしてたっぽいプレイヤーでEQ2までプレイしてる人って、優しい人多いかも!? つーかMMORPG自体初心者である俺の場合、グループ組んでもチグハグなコトが多い(なーんか自分の行動が浮いてるよーに感じちゃうんですな)。さて(汗)、この雰囲気を(汗&汗)、どうしよう?

 じゃあいいやソロで……とか思うのだが、でもソロよりグループでの行動のほーが刺激的だし楽しかったりする。というわけで、グループ組む時に初心者でーすとか申告したりすると、歴戦プレイヤーのほとんどが手取り足取り的チャットでいろいろ教えてくださる。戦闘中に大ポカやったりして「すいません」と言っても「やー最初はみんなそうですよー」てな雰囲気。まあそーじゃなくて比較的にぶっきらぼうな方も希にあるわけだが、誰かと組んでのプレイやチャットにおいて、イヤな気持ちになったことがないんですな。


 つーかですね、全然話が違うんですけどね、例えば拙者がもっとスゲく若くて、タンク(敵の壁になって味方の盾になる役回り)やってて、グループで戦闘して、んで、瀕死直前をヒール(治癒)されたりしたら、ヒーラー(治癒能力があるキャラクター)の人(じゃなくてその人が操ったキャラ)とか好きになっちゃうかも!! とか思ったりもして。……ここにきて萌え話かよ>俺。

 キャラクターを通して、言葉や行為から、プレイヤー同士のコミュニケーションが生まれたりなんかするのがMMORPGの大きな楽しさだと思う。EQ2でそーゆー要素を素直に味わえて実に心地よいと思いつつ、よりハマったりしている昨今である。


最初も今も、疑問だらけでググりまくり

 新しい世界(場所)に入っていく時は、いつもドキドキする。困難なクエストを成し遂げた時の達成感。誰かと一緒に行動すれば、恐ろしい敵もどうにか倒せる。同じゲームをやはり楽しんでいるプレイヤーとのコミュニケーションで盛り上がる。リアルな描写やサウンドがそれらをよりいっそう演出するわけだが、経験として非常に楽しいわけだが、つーかオモシロ過ぎて危険なのでこれからプレイしたいと思ってもよーく考えてからプレイすべき(orしないべき)だが、プレイ開始当初はいろいろと戸惑った。

 プレイ中のEQ2は英語版の日本語ローカライズ版だが、例えばスタンドアロンのゲームのようには、ゲームのプログラム自体が(いろいろな意味で)完結していない点。完璧なプログラムなんてナイんでしょうけど、細かな不具合がけっこーあったりする。が、オンラインで行なわれる自動アップデートにより、その問題が解消される。例えば、こないだまであったアイテム名の意味不明度が最近のアップデート(LiveUpdate##というカタチで時々公開される)で治ったりした。

 けど、戸惑うのは、まあ今時的MMORPGの宿命だとは思うが、細かな仕様がけっこーコロコロと変更(改善……とばかりは言い切れないよーな気がしなくもない)されること。誰が見ても絶対不便っつー点の変更・改善はグレイトだが、例えば経験値が得られる基準とか、敵の強さの基準とか、そーゆーのをあまり強めに変えられると、プレイヤーとしてかなり調子が狂う。そういった変更をするなら、もうちょっと計画的に&徐々に徐々に行なっていって欲しいと思う。

 それとMMORPG初心者として思うに、正直なところこのテのゲームは、フツーの人的スタンスから見て十二分にマニアックである。理解不能な単語や考え方が出まくりで、MMORPG初体験者はマジ閉口するだろう。俺の場合、実は大昔にゲーム雑誌のライター兼編集者やってたんで、ある程度は短期間で(用語やシステムには)慣れられた。MMORPGほぼ初心者なんスけど、やや特殊な初心者かもしれない。


 特に困ったのは、マニュアルがアッサリし過ぎである点。ゲーム雑誌の付録かよ、みたいな。ゲーム中およびEQ2本家サイトには、ヘルプやナレッジベースがあって、それを使えば不明点の多くを解消できるが、にしても、初心者にとってはやっぱり難解な要素が多いMMORPGの世界だと言えよう。

 ぶっちゃけ、EQ2関連のBBSやブログ、あるいはゲーム中でのチャットには、最初はマジで調べないと理解できない文章や会話ばかりなのだ。例えば「pullしたらaddして危ないと思ったけど後ろにnamedいたから頑張った」とかフツーに使われる。いくら初心者とは言え、そーゆーチャット中に「pullって何、addって何、namedって何」と連続質問はできづらい。それこそ「キミってuberな初心者だね」とか言われたけどさらに「uberって何」と質問するEpicx4な質問者になっちゃいそうである。ってまあ、専門用語って理解すると使いたくなるという気持ちはわかるのだが、特にファンタジー・洋ゲー系の用語は、初心者を拒む1つの要素になっているように思う。

 ただ、それら戸惑いは有志のEQ2ファンサイトにより、物凄~く効率よく解消されまくる。EQ2本家ページには、本家ページよりも良くできてるんじゃないかと思われるコミュニティサイトへのリンクがあるが、他にも超多数のEQ2関連ページがある。ので、用語等はググれば一発で判明する。コミュニティサイトの初心者向けガイド記事もスゲく参考になる。拙者も愛読させていただいております。


ハマる人はハマり過ぎるかも!? なEQ2

 EQ2に限ったコトではないが、MMORPGはハマりだすと本当に危険だと思う。ジャンルによってはアッサリ飽きるだろうし、ゲームシステムやゲームバランスが馴染まない場合もダルくなって止めると思う。が、とりわけMMORPG初心者の場合、猛烈にハマっちゃう人が少なくないそうだ。

 ていうか俺とかその見本かもしれない。お世話になっているギルド(ゲーム内のプレイヤーコミュニティ)の方々(MMORPG熟達な人ら)から「レベル上がるの速過ぎです(笑)」とか言われるほど。細かいのからデカいのまでクエスト消化しまくり。

 実際、このゲーム始めたらですね、食事の時間とかもゲームに費やしたくなったりして。ホントに。ていうかそうしていたら、一カ月くらいで5キロとか体重減りましたよ。やった!! 減量成功!! ダイエットにも効果的な(のか!? 病的では?)ゲームかも!!

 ……しかし、その時間をリアルワールドにあるこの部屋の掃除に費やしていたら、運動で健康的に減量でき(!?)、しかも部屋の中は超ビッカビカですよ。眩しいくらいですよ。あっそうだ眩しいケイノス(←EQ2の土地名)の朝の光を感じてゆきたい!! あとキャッスルビューハムレット(←EQ2の街名)の部屋のアイテムを片付けてもゆきたい!! あと商店で小物が売れたか確認(←得たアイテムの多くを他のプレイヤーに対して販売可能:EQ2内のお金でネ)してゆきたい!! あとあの忌々しい岩石野郎を蹴って殴って叩いてからまた蹴ってゆきたい!! あと工房で作業(←自分でいろいろなアイテムを生産できるヨ)もしてゆきたい!! あとこないだ戦闘時にもらったアイテムのお礼をメール(←EQ2のプレイヤーに対してゲーム内でメール送信可能:アイテムやお金の添付もできるゼ)してゆきたい!! あと何度もわしのカッコ良いキャラをコロしたゾンビご一行様にお礼参りじゃぁ~ということもやってゆきたい!! あとノール(←犬型の敵)からせしめたお金でゴブリンのギャンブル(←最近追加された要素で一攫千金も夢……に終わっている俺)をやって大金を狙ってゆきたい!! あとギャンブルで負けて仮想貧困化したらネコちゃん(←ニャーとか言ったり狼に追いかけられたり毛繕いしたりするネコがたくさん出てくるヨ!!)に慰めてもらってゆきたい!! あとこの調子で書き続けて読者様に「もー長いんだよコイツの原稿」と思われると同時に編集者様から「……」と思われないうちに、よそう。


 その世界やキャラクターや行動に興味を持つと、延々と楽しめてしまうEQ2だけに、ハマると非常に危険なゲームであると思われる。特に初心者の場合、既にMMORPGを経験しているプレイヤーが感じる「ふ、こんなコト」までも新鮮だと感じてしまう。同時にMMORPG経験者からすれば大したコトない経験・行動でも、現実世界の初心者の肉体・精神がけっこー疲れたりする。で、ゲームプレイ後が激眠なんだコレが。寝ると熟睡。深々と寝て、起きた後が爽快!! この素晴らしい朝!! 眩しいほどの太陽!! 人生って……あ、ぜひ眩しいケイノスの朝の光を感じ(以下無限に繰り返し)。

 自分で言うのもナンだが、このゲームをはじめ、楽しいと思えるMMORPGをプレイするにあたって大切なのは、ある程度の自制心だと痛感した。やっちゃマズい時でもついついヤッちゃうようでは、現実生活に問題が起きると予想される。ので、自分を抑える。それができない可能性が少しでもあるなら、絶対にプレイし始めないで欲しい。いやホント“絶対に”だ。マグナム楽しいEQ2は、プレイヤーによってはストロング気持ちいいドラッグゲームともなってしまうのである。

 けど問題なさそーって人はゼヒ。プレイし始めるにあたっては、前述のコミュニティ系サイトに目を通すといいかも。Impress Watchサイト的には、『エバークエスト II 連載 ~ノーラス“見・遊・触・楽”記~』が(特に初心者に対して)愉快であり参考になる。ただ、各サイトには多かれ少なかれ“ネタバレ”があるので、ゲーム展開の効率ではなく堪能を求める場合は要注意っス。


EverQuest is a registered trademark of Sony Computer Entertainment America Inc. in the United States and/or other countries. (C) 2004 Sony Computer Entertainment America Inc. All Rights Reserved.



URL
  エバークエストII
  http://www.playonline.com/eq2/

2005/10/24 17:39

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