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最近のコニミノが気になる拙者「DiMAGE X60」
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。フォトエッセイのスタパデイズをAlt-R(http://www.alt-r.com/)にて連載中。


最近のコニミノが気になる拙者

コニカミノルタ「DiMAGE X60」。本体のみ重量約115gとコンパクトながら、500万画素と光学3倍ズーム、2.5インチ液晶を搭載。6月17日発売予定で、店頭価格は4万円を切る程度となる見込み
 デジタルカメラにおいて、何だかんだ言って手放せない一台がある。コニカミノルタのDiMAGE A200だ。

 A200のどこをどう気に入っているかは、本連載のバックナンバー『オイシイところが多々ある一台 コニカミノルタ DiMAGE A200』に書いたとおりだが、結局、趣味にも仕事にも使える汎用性の高さが好き。また、画質も比較的に中庸な感じで、至ってナチュラルな発色と素直&自然な描写が、これまた画像的汎用性につながる。画質に関して、A200独自の持ち味ってモンには欠けるような気もするが、素材性が高いという意味では秀逸だ。

 そんなA200の利便から、コニカミノルタ製デジカメに対して何となく好印象を抱いたりしている最近の俺は、ところで、コニカミノルタの最近のコンパクト機はどーなのか!? とか思った。そんなところへコニカミノルタの新型デジカメが発表された。DiMAGE X60である。

 DiMAGE X60は、DiMAGE X50の後継機種。X50と比べて、小型化され、液晶モニターは大型化され、ズーム倍率が高まり(2.8倍から3倍になった)、画質面もブラッシュアップされたという。ふ~ん。

 ていうか、そうそう、3年くらい前にミノルタのDiMAGE Xを買ったっけなぁ……そうだよ、けっこー良かったんだよアレ。ややホールドしにくかったり、液晶モニターが小さかったりしたが、いい写真が撮れたよーな記憶が残っている。

 などと考えていたら俄然DiMAGE X60に対する興味が強まってきたので、買……おうと思ったけど現在超金欠中なので、メーカーから貸出機を借りてみた。てなわけで、今回はDiMAGE X60の画質や使用感なんかについて。なお、DiMAGE X60に関する詳細は、コニカミノルタの製品紹介ページをご参照いただきたい。


使いやすいかもしんないぞX60!!

本体サイズは83.5×56×22mm(幅×高×奥行)と非常にコンパクト。常時携帯できるサイズだ
 DiMAGE X60(以下、X60)の実機に触れ、まず感じたのは本体の小ささである。同時に、液晶モニターのデカさである。さらに「片手で使いこなせそう」という予感だ。

 まずそのサイズだが、X60はWeb等の写真で見るよりずっとコンパクトであった。タバコの箱にはギリギリ入らないが、容積はタバコの箱より少ない。のに、2.5型という最大級のサイズの液晶モニターを搭載している。最近は2.5型液晶実装のコンパクト機が増えているが、競合製品より一回り小さい印象があるX60であった。

 超小型でありかつ大型液晶モニター搭載。いいかもしんない。つーか、こーゆーの好きよ俺。とか思いつつ、早速使い始めてみたら、好印象の予感的中。結論から言えば、思った通り、片手だけでほとんどの操作をこなせたのだ。また、そうしても、落としそうとかホールドが不安定になるって感じが非常に少ない。

 例えば電源。レンズのスライドカバーをシュコッとずらすだけで電源が入って撮影スタンバイに。再生時は本体背面の再生ボタンを長押しすれば電源が入って再生状態に。起動も素早く、撮影時も再生時も待たされるという感覚がほとんどない。

 これらレスポンスに加え、ボタン類の配置も適切だと感じる。一見、ボタン類は小さくて扱いにくそーに見えるが、そうでもない。ぶっちゃけ、片手操作時に扱いにくいかも~と感じたのはモード切替レバーのみで、他は(片手持ちで)右手の親指か人差し指のみで違和感なく操作できた。

 また、片手で持っていても、本体の小ささと十字キー右上のボツボツ付きスペースにより、けっこービシッと保持できる。撮影時は、右手中指がスライドカバー部に、薬指や小指が本体底部に、親指が本体背面ボツボツ付きスペースにシックリと当たり、意外なほどガッツリとホールドできたりする。

 むむむ!! ちょっとイイかもしんないぞX60!! 触り初めてまだ30分経ってないのに、このシックリ感。こんなの久々。むむむ!! じゃあ撮影しに行くでしょ!!

 てなわけで取りあえず出かけて撮ってみた。



某所付近の風景をパチパチと。当日は湿度の高い薄曇り~晴天だったが、なんかその暑いようなムシムシするような雰囲気が(俺には)ちょいと感じられる写真となった。緑とかはちょっと強めだが、全体的におとなしめの発色だと思う。解像感は高く、ノイズは少ないように感じられる


こーゆー風景撮るとノイズ出ちゃうのかナ~とか思いつつ撮った新宿と、こーゆー光源だとヘンな色になるかナと思いつつ撮ったレストランにおけるサラダ。光量が少なくてもノイズが出にくい感じであり、別種類人工光源多々であってもマトモに写るオートホワイトバランスであった。


 画質に関して俺的印象を述べれば、総じてコニカミノルタのハイエンド機の系譜っぽい描写と発色だが、ちょっと味付け気味!? みたいな。ドが着くナチュラルではなく、部分部分、好印象となるように色を出しているような気がした。が、最近の他メーカー機種(特にコンパクト系)と比べると、自然で落ち着いた色合いって感じ。

 描写については、解像感が高い印象でありかつノイズも非常に少ない。デジカメが苦手そーな風景も撮ってみたが、十分鑑賞に堪えうる写りとなったと思う。あとオートホワイトバランスも利口ですな。ヘンな光源が混じった状況下でも、かなりマトモ度の高いカラーバランスになるようだ。


常時携帯スチルカメラとしてスゲく実用的

 X60は愉快・便利そーな機能を多々備えたデジカメだ。

 例えば、写真に声によるコメントを付加できるボイスメモ機能、音声のみの長時間記録ができるボイスレコード機能、撮った写真の中に別の写真をはめ込める画像合成機能、あるいは320×240(15/30フレーム毎秒)の動画撮影機能。撮影モードをカメラが自動判別するフルオートシーンセレクター──シーン撮影モードの被写体別モード選択までカメラがやってくれる機能も、お手軽でナイスだ。10センチ~無限遠まで全域マクロ対応ってのも便利。スーパーマクロ機能を使えば、被写体の細部をビシッと描写できたりもする。

通常撮影モード スーパーマクロモード
左が通常撮影モードでの近接撮影。つまりマクロとかお花マークとかを考えず、被写体に近寄ってアップで撮れる(ワイド側で被写体へ10センチまで寄れる)。さらに、右のスーパーマクロモードにすると、超ドアップも撮れる(焦点距離固定で被写体へ5センチまで寄れる)。


 今時的コンパクトデジカメとして必要十二分な機能が備わっているわけだが、俺の場合はそーゆー付加的機能はあんまり使わないのであった。が、X60は便利だと感じる。それは、常時携帯スチルカメラとしての実用性が高いのだ。

 例えば、話を若干繰り返すことになるが、片手しか使えない状況で良好な写真をラクに撮れちゃったりする。これがホントに快適なのだ。


ちょっとナイスバディなお魚ちゃんを釣った直後。片手に魚を持った状態で「そうだ、記念に撮ろう」と考えるので、デジカメの操作は完全に片手のみとなる。が、X60の場合、ポケットから本体を取り出して電源入れてアングル決めてホールドしてシャッターを切るまで、全部片手で行なえる。また、まごつかずに素早く行なえたりする。この操作性はグレイトと言えよう どーせならお魚ちゃんのアップも……というコトで、フツーはマクロモードにしたりするわけだが、X60の場合は風景写真撮影から接写までシームレスで行なえる。このあたりもかなり実用的。ちなみに、フラッシュを強制発光にしているが、その設定操作も片手のみで余裕で行なえた

 それだけでなく、起動速度等が速いのも快適。数値的には、起動速度約0.5秒でレリーズタイムラグ0.08秒と、クラス最速なわけだが、このレスポンスの良さは数値のみではないのだ。これまた話の繰り返しになるが、片手で持ってスライドカバーをずらすだけで撮影スタンバイとなるわけで、感覚的にはカメラを手にした瞬間にすぐ電源を入れられるというイメージ。

 カメラを持って、電源ボタンを押して、電源オン……という感覚ではなく、カメラをポケットから出しつつ電源を入れられる。数値に直せば僅かな違いしかないとは思うが、ポケットから取り出す動作が電源オンにつながると感じた直後に撮れる、という流れるようなスムーズ感はX60特有のものかもしれない。

 もうひとつ、当然っちゃぁ当然だが、2.5型液晶モニターも快適であって実用的。大きくて見やすく、スルー画像の遅延なんかもなく、違和感なく気分良く使える。また、再生も大画面で見られるのでキモチイイのに加え、画像送り等も小気味よく行なわれて特に問題ナシな感じであった。


全体的に快適だが、一部ちょいと非快適かも!?

 実質マジでポケットサイズっていうかポケットカメラであるX60。2.5型液晶が快適だし、片手でサクサク扱えてこれまた快適だし、このテのカメラとしては画質的に十分高品位だと感じる。てなわけで、実機貸し出し中にけっこー楽しんでおります。


拙宅ねこ様ことロシアンブルーのうか。デジカメ殺しの動物っていうか、このメリハリのない細い毛をキッチリ描写できるデジカメはあまり多くないが、X60だとまずまず良好に描写できた。ディテイルのノイズも少ないですな。ねこがこっち来た瞬間電源入れてパッと撮ったわりには上出来かも 拙宅ねこ様ことアメリカンショートヘアに見えるスコティッシュホールドのとろ。高コントラストな体毛なので、わりあいデジカメ写真映えする。ヒゲの部分の描写がどうなるかで、デジカメの描写傾向がちょっとわかったりする。X60の場合は、十分クリアだが、敢えてクリア過ぎにはしないという処理かもしんない

うか様、洗濯物干しを渡るの図。超逆光なのでフラッシュを強制発光させてみた。ところで、X60、多くのケースでフラッシュの“当たり具合”がイイように思えるんですけど。昼間でも夜でも適切な量のフラッシュ光が当たるような印象がある
【編集部より】
デジカメの解像度が数百万画素レベルとなり、HTMLページで撮影元画像を掲載するのが難しくなりました。そこで、元画像をご覧になりたい方のために、撮影例データをまとめてダウンロードする圧縮ファイル(ZIP圧縮、20.7MB)をご用意しました。こちらからダウンロードしてください。


 画質検証のフリをしつつねこ写真ばっかし撮ってる俺だが、いつもポケットに忍ばせて思い立った直後に即撮れるX60は、何しろ気軽に使えるカメラという点で、及第点オーバーの一台だと思う。

 しかし、細かい部分で不満があったりもする。

 ひとつは、バッテリー持続時間がちょっと短いということ。コニカミノルタのサイトには、CIPA準拠で撮影可能コマ数約150コマで、連続再生時間約200分とある。だが、実際は一日使いまくると若干電池が心細くなる感じ。結局、液晶画面がデカくて見やすいので、撮った写真をじっくり見たりする時間が長くなりがちなのだ。どうでしょう、100枚程度撮っていく過程で、電池心細いモードに、みたいな!? まあこれは使い方にもよるし、バッテリー自体は細身なんで予備を持ち歩いてもいいのだが、ぜひスタミナアップして欲しいような気が。

 それから、撮影時や再生時のレスポンスはおおむね非常に高速って感じなのだが、ナゼかメニュー操作時のレスポンスが微妙にイマイチ。十字キー等を押下した瞬間に選択項目等が移動する、という感じではなく、押してプチ一呼吸置いて移動する、という反応だ。実用上問題にはならない僅かな遅さだが、撮影・再生時のレスポンスが良いだけにミョーに気になるメニュー操作時の反応速度である。

 ちなみに、X60、凝った撮影にはあんまり向かない。露出補正やスポット測光なんかはできるが、ブラケット系機能やフルマニュアル撮影機能などはない。けどまあこれは難点ってコトじゃないですな。製品の位置づけとして、押すだけで撮れるデジカメ方面ってコトなんですな。

 さておき、そんなふーな細かな違和感があった。でも、小さいわ画面はデカいわ片手でラク&スムーズに使えるわ画質は良好だわで、多くのお手軽デジカメ派に好まれそうな一台だと言えよう。



URL
  コニカミノルタ「DiMAGE X60」ニュースリリース
  http://konicaminolta.jp/about/release/kmhd/2005/0523_02_01.html
  コニカミノルタ「DiMAGE X60」製品情報
  http://konicaminolta.jp/products/consumer/digital_camera/dimage-x60/index.html

2005/06/13 16:41

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