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スリムでオシャレで意外と実力派!「IXY DIGITAL L」
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![スタパ齋藤](/cda/static/image/2000/04/01/stapa.gif) |
スタパ齋藤 1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。 |
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■ スリムでオシャレで比較的に安価なアレ
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キヤノン「IXY DIGITAL L」。有効400万画素CCDと単焦点レンズを搭載。体積約78.5cc、重量約100gと超小型・軽量となった。実売価格は3万円台後半ていど
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10月末にキヤノンから発売された例のアレことIXY DIGITAL L。ボディサイズは90.3×47.0×18.5mm(突起部除く)で、細身のメントールタバコの箱みたいな大きさ。質量は本体のみで約100g。携帯電話未満的感覚で持ち歩ける超コンパクトデジカメだ。
ボディーカラーは4色揃ってオシャレな感じで、気合の入った専用ケースも各色・各デザイン発売されたり、サイズ以上にアクセサリ性にも力が入っているプロダクトである。と、思わせつつ、実は420万画素の撮像素子を搭載していたりして、それでいて4メガピクセル機の相場をわりと下回る価格帯だったりもして、デジカメとしてのヒキもけっこー強めというイメージだ。
あ、ちょっと良さそう。買ってみよ……ふーんレンズは35mmフィルム式カメラ換算で39mmで、単焦点かぁ。まあ、割り切った感じでいいかもしんない。あと背面にはFUNC.ボタンとかあったりして便利そう。まあ、このサイズで400万画素・単焦点で比較的に低価格ってことで、お気楽に持ち歩くデジカメってコトで、そろそろ拙者のIXY DIGITAL 30から買い換えて……え? そうすか、じゃあ使わしていただきまっス!! ケータイWatch編集部からIXY DIGITAL Lをお借りできるコトになった。
率直なところ、買うぜIXY DIGITAL Lぅ~!! という勢いではない俺。何となく買ってみようか、でも買わなくてもいいかもしんないけど、んーそのうちにネ的な若干弱めの物欲であり、たるんだテンションでIXY DIGITAL Lを見ていた感じだ。
が、実際に使ってみたら驚いた。結論から言えば、IXY DIGITAL Lは、小さい薄い軽いオシャレ比較的に安価、というだけの製品ではなく、デジカメとしての実力もかな~り大したモン級。デジタルなハードウェアとして、競合機種をガスガス倒してしまうパフォーマンスを持っていると感じた。
■ ナイスなサイズとインターフェイス
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サイズはこんなに小さい! そして軽い!
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ボタン類は合計6個と少ないが、お手軽簡単系デジカメにおいてはお手本的インターフェイスと言ってよい使い勝手の良さを実現している
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まずサイズや外観から。コレ、ホントちっこいっスね。そして軽い。お!! フツーのタバコの箱にも入るサイズ(だけどストラップ用の出っ張りが箱を突き破るヨ!!)。の、割には、建て付けもしっかりしていて、三脚用ネジ穴とかもあったりして。重厚すぎない高級感があり、携帯性も良く、細部の作りもなかなか。第一印象はイイ感じであった。
操作性は、まあ最近のIXY DIGITALシリーズとだいたい同じよーな感覚で使えるソフトウェアインターフェイスを持ち、IXY慣れ(!?)しているユーザーなら電池入れたその時から戸惑うことなく使えるであろー。
ボタン類は合計6個で、必要最小限のボタンしかナイという印象=操作感が回りくどいのかも!? と思ったが、そこはFUNC.ボタンの秀逸さ。撮影時に多用する機能だけを物理ボタン化し、他設定時に必要な操作はソフトウェアインターフェイスで行なう───FUNC.ボタンおよび4方向キーで非常に手軽に各種設定を行なえるようになっている。操作性をシンプル指向にしたほーがいいようなデジカメ、例えばお手軽簡単系デジカメにおいては、お手本的インターフェイスだと、俺は思う。
ちなみに、ボタン類はどれもやや小さめだが、マニュアル撮影系モードをビシバシ使いまくって凝った撮影をしまくる、ってんでなければ至ってスムーズに扱える。電源ボタンは長押しじゃなくて一押しで電源入ればいいなぁ~とは思ったが、バッグやポケットに入れて常時携帯するようなデジカメでありかつ電源オンで沈胴レンズが出てくるスタイルなので、誤操作防止ってことでまあ納得できた。
■ 侮れない機能群
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ボディカラーは、プラチナシルバー・ピアノブラック・パールホワイト・シルキーブロンズの4色から選択できる
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前述のように、スリム&ライトに持ち歩いて、スッと出して手軽に使えるというイメージのIXY DIGITAL L。実際にそう使えて、まずはお手軽簡単な常時携帯・使用デジカメとしては非常に快適である。動作速度は、超ッ速とまでは行かないが、後述のスーパーマクロ機能使用時以外は比較的にクイック。使用感全体としてストレスを感じさせないカメラだ。
なかなかイイじゃん!! などと思って常時携帯し、ちょこちょこいじくっていると、意外なほどの機能の多彩さに驚いたりして。すなわち、“スリム&ライトなお手軽デジカメ”らしからぬ凝った機能を多々搭載しているのだ。
例えば測光方式。お手軽簡単デジカメなんだから評価測光だけでいーんじゃないのと思ったが、評価測光の他に中央部重点平均測光やスポット測光が使える。ISO感度もオートでいーじゃんと思ったりしたが、オートの他にISO50/100/200/400が選べたりする。撮影後の画像をヒストグラム表示とともに即座に見られたりもする。AFは5点測距AiAFで、遠景から近影までけっこー賢く合焦してくれる(一点AFへの切り替えも可能)。
他、動画撮影も可能で、15フレーム/秒の音声付き動画(320×240ピクセルもしくは160×120ピクセル)を連続約3分まで撮影でき、本体にはスピーカーが内蔵されているので、ボディ上で再生する時にも音を出しながら動画を見られる。さらにキヤノン製コンパクトデジカメにおけるちょっとした魅力であるマイカメラ機能(起動音等各種効果音や起動画面をカスタマイズできるとゆー機能)を使えたり、時計機能(SET/FUNC.ボタン長押しでモニター上に時計が表示されるのダ)が使えたりする。
操作感や機能性を考えると、IXY DIGITALの400とか320とか30とかと、非常に近いっていうかほぼおんなじっていうか、現行のIXY DIGITALシリーズとあまり変わらなかったりする。まあ単焦点ってトコロやAiAFの測距点数や縦位置・横位置センサがあるかどーかなど細かい部分はが違いますけど、とにかく、機能的には最新型IXY DIGITAL級と言える内容と言えちゃう。すなわち、外見はスリム&ライトで4メガピクセル機としては安めのカメラだが、機能的には“最新IXY DIGITAL”として遜色ない内容であった。
おー凝縮度高いじゃんコレ!! ……実は、ホンマのこと言うたらIXY DIGITAL Lってええカメラちゃいますの? ホンマのこと言うたらIXY DIGITAL Lコストパフォーマンス高いんちゃいますの? などと少々テンション高まってきた俺だが、写真を撮ったら覚醒!! デジカメ野郎魂が覚醒ッ!! くわッ!! このデジカメはかなりイケてるかもしんないっ!!
■ コレで撮れちゃうんだぁ~
何に興奮したかと言えば、画質なんですけど、IXY DIGITAL Lの画質ってイイと思うんですけど、誤解を招かぬようにひとつ申し上げておきたい。
てのは、400万画素デジカメでフツーに撮ったんだヨ、というコトでIXY DIGITAL Lによる写真を見ると、「まあまあイイんじゃない」くらいに喜べる程度だと思う。だが、IXY DIGITAL Lがこーんなに小さくて軽くてレンズだってこーんなにちっこい、ということをわきまえた上で、IXY DIGITAL Lによる写真を見ると、「えっ!?」と驚ける、と思うのだ。
要は、このよーに超小型・超軽量カメラなのに、ここまでシッカリとマトモで、時には印刷して鑑賞しちゃってその鑑賞にも堪えられちゃうくらいの画質が得られるという点。カメラのサイズと画質の良さ、このギャップに驚いちまった俺なのだ。
何はともあれ、IXY DIGITAL Lによる写真をご覧いただきたい。
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銀杏の紅葉状態in朝霧。小さなレンズ&小さな撮像素子のデジカメにはツラめの被写体だが、描写も発色も大健闘
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紅葉at河口湖畔。小さなレンズ&小さな撮像素子のデジカメにはさらにキビシい被写体だが、しかし、こんなに小さいIXY DIGITAL Lで撮れたとは思えない解像感もうかがえる。露出補正は若干マイナス側にかけたが、補正しなくても十分キレイだったかも
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試しに使ってみたスーパーマクロモード。オウチに帰って画像を見てみたらびっくり!! こんなにギョワッと質感が出ている!! IXY DIGITAL Lってスゴいかも~と思った瞬間である
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雲海の夕暮れ。やや暗めの状態だとビミョーにノイズっぽさが見え始める。が、発色や階調の滑らかさはナカナカのもの。気合入ってなかったんで若干画面が斜めってましてゴメンナサイ
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同じく雲海。左側の樹木の一本一本をクッキリ描写してくれるあたりは、さすがのDIGIC画質。レンズ性能も悪くないんじゃないでしょーか
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コレって、ちょっと前ならハイエンドコンパクトとかで撮れた画質だと思うんですけど、どーですか? ちなみに、これらの写真は、超小型デジカメに画質なんかあんまり期待してなかった俺がテキトーな気持ち&スタンスで一応撮ってみたって感じのもの。
一部露出補正などしているが、カメラ付きケータイ感覚で持ち歩いて、カメラ付きケータイっぽく「あ、キレイだから撮っとこう」と撮影して、そういうスタンスで撮ったのにこんなにキッチリ撮れちゃうというのが意外。
そしてパソコン上でそれら画像を再生して見て、同時に机上に置いてあるIXY DIGITAL Lを見ると、なんか信じられないっていうかマジかよっていうか、デジタルカメラは密かにすげー進歩していたっていうか、ねぇねぇどーしてこんなにチッコイくて、どっちかと言えば装飾品っぽい売り方をされてるデジカメで、こんなにちゃんと撮れちゃうのかーッ!? と。
■ 400万画素の本領発揮!? スーパーマクロモード
上の写真は、前述どおり「IXY DIGITAL Lのレビューするからとりあえず撮るか」的に撮影したものだ。なので、一応、IXY DIGITAL Lの小さなウリであるスーパーマクロモードも使ってみた───薄紫のコスモスの写真ですな。
スーパーマクロモードは、レンズ先端から3センチまで被写体に寄れるというマクロ撮影機能で、撮影範囲を約24×18mmにできるというわりと強力な近接撮影機能だ。IXY DIGITAL Lの場合、通常撮影モードでも被写体に約10センチまで近づけるので、まあいつもは通常撮影モードで小物のアップ写真なんかを撮れる。てなわけで、スーパーマクロモードは、さらにもっと被写体にグググッと近接して撮りたい時に使うモードとなる。
が、上の薄紫のコスモスの写真を撮ってからというもの、ハマりましたよええIXY DIGITAL Lのスーパーマクロモードに!! このモード使って撮ると、前述した“こーんなに小さなデジカメでここまで撮れるの!?”感がさらにさらに高まるからである。
てなわけで、俺がスーパーマクロモードにハマって撮った写真などをひととおり。
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パスタをスーパーマクロモードで激写!! キヤノンのPowershot G1から受け継がれてるっぽいクリアさと解像感を感じた拙者。シャッター速度遅めなんでよく見ると手ぶれしてるかもしれないけれど、そこはご愛敬ってことでひとつ
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グラスに注いだウーロン茶。被写体が氷なのでピントがどこにキてるのかわかりにくくてすみません。氷の中の微妙な模様が見えるあたりにスーパーマクロモードの実力が垣間見られる
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肉。ていうかそんなん撮って意味あんのかよ、と思うでしょ!! そうなんですよ意味なく撮っちゃうんですよ楽しいんですよこのスーパーマクロモード
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米。ちょっとプラス側に露出補正すべきだった……ていうかそんなん撮って意味あ(中略)よ楽しいんですよこのスーパーマ(以下略)
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レモン。上部レモンの中央に付着した繊維まで克明に撮(中略)よ楽しいんですよこのスー(以下略)
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どれも低照度下で撮った写真なので、シャッター速度が遅めゆえ、拡大するとビッミョーに手ぶれしてるかもしれないですけどすんません。あと食い物系写真ばっかりですいません。でも、しかし、ここまで寄れて、ここまで鮮明に写るのって、わりとビシッとしたレンズ搭載したハイエンド系コンパクト機だけじゃありませんでした? 今までって。
……あぁでもリコーの機種とかでも撮れたし、コニカの……しかし、IXY DIGITAL Lってタバコの箱よりずっと小さなデジカメなんですよ!! 首からラクに下げられて、胸ポケットに入れるにも現実的なサイズの、超薄・超小型・超軽量デジカメなんですよ!! そのよーに、物理的にちっぽけなデジカメで、このよーな近接撮影の世界を味わえちゃうのってどーなんですかちょっとォ!! 400万画素の威力発揮と言えよう。また、クリアさシャープさでは定評ありまくりのキヤノンDIGICの威力も発揮と言えよう。
あーこのくらい近接撮影を楽しめるんなら、今後外食する時は常にIXY DIGITAL L持って行こうかナ、ってまた食い物写真撮る気かよ>俺!! もっと花とか虫とかも撮れよ>俺!! でもレストラン等で食品を写すにおいて、超小型デジカメには大きなメリットがあるっていうかハイエンド機のレンズをパスタに向けた瞬間、店員やお客各位に注目されなくて恥ずかしさ激減という良さもあるわけだ。
てなわけで、見てくれはオシャレ系・お手軽系のデジカメことIXY DIGITAL Lだが、実はかなりの実力派だと感じた。4メガピクセル機にしては3万円台半ば前後で買える=比較的に安価。単に遊ぶため楽しむためにもナイスだが、ここぞの時に押さえを利かせられる写真野郎のサブ機としてもかな~りイイんではないだろーかと思う。
■ URL
IXY DIGITAL L製品情報(キヤノン)
http://www.canon.co.jp/Imaging/ixyL/index-j.html
2003/11/17 16:22
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