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釣りにイイかも!! サイバーショットのU60
スタパ齋藤 スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。


釣りにイイかもサイバーショットのU60

ソニー「サイバーショット DSC-U60」。防水タイプとしてはコンパクトなボディで、値段も手ごろ。店頭価格は現在3万円を切る程度
 釣り好きな俺でありかつデジタルガジェット好きな俺なので、釣りに行くときはいつもデジカメ持参。携帯電話やPDAなんかも持参しがちだが、釣り場におけるデジカメは超必需品なのだ。

 なぜならば!! 釣ったお魚ちゃんの御写真を撮るから!! 超巨大なフィッシュがフィッシュオンした場合、その姿を鮮明かつ精密に静止画として記録して、これを後日の研究資料として活用したり自慢のタネとしたりするつもりなわけだが、あんまり釣れなかったりするので、釣れないと暇なわけで、暇を持てあました釣り師は逆ギレしがちなので、その暇を潰すために自然な風景を撮ったりしてお茶を濁すためにデジカメが必需品となるのである。

 これまで釣りに持って行くデジカメは、何機種かお決まりの定番があった。コンパクトで軽くて扱いやすくて……みたいな条件が揃った製品だ。が、どれも完璧ではなかった。画質や操作性は(釣りに使うデジカメとして)完璧と言える機種は多かったが、しかし、釣り場という環境で使うデジタルガジェットとしては力不足。

 てのは、ご想像のとおり、釣りという行為は水気と汚れがつきまとうし、さらには水没という可能性もある。デジカメに水気は禁物。汚れも禁物……釣り場の汚れはお魚さんの体液とかナンカで、それがデジカメに付着すると非常にキモいデジカメとなり実に悲しい。湖沼での陸釣りなので、水の中深くにデジカメを沈めてしまうことはほぼナイものの、ポケットからズリ落ちて浅い水の中に一瞬浸かっちゃうという危険は常にある。

 そういう危険からデジカメを守るには、やっぱり結局、デジカメ専用防水ジャケットなんかを使えば良いが、そうするとサイズが3倍くらいデカくなってしまう。デジカメの安全は確保できるが、かさばって邪魔。実際一度IXY DIGITALおよびウォータープルーフジャケットを使ったことがあったが、持ち物としてかな~り邪魔だったので、一度コッキリの使用となった。

 まあしょうがないかな。水場でデジカメ使うってほうが間違ってるのかも!? と妥協しかけたところへ、程良いサイズと性能と、ビシッとキマった防水性能を持つデジカメが登場した。ソニーのサイバーショットUの防水タイプこと、DSC-U60である。拙者的にはベストチョイスになるかも的な釣り向けデジカメに思えたので、即購入!!


ラフに使えて便利かも!!

 サイバーショットDSC-U60は、有効画素数200万画素のデジカメで、デジカメとしては同時に発売されたサイバーショットUの新型ことDSC-U30とほとんど同スペックとなる。ていうかその一世代前のサイバーショットUであるDSC-U20ともだいたい一緒ですな。

 DSC-U60が他の2メガピクセル系サイバーショットUと違うのは、水深1.5メートルまでの防水性能。防滴とかではなく、防水なのだ。水がバシャリとかかってもダイジョーブとかじゃなくて、水たまりにドボンと沈んじゃってもOKなのである。それをウォータープルーフジャケット類ナシで、最初から実現しているってのは、けっこー大したモンなのである。

 ちなみにU60の防水性能は、JIS防水保護等級の6級および7級に適合しているとのこと。で、この6級というのは、あらゆる方向から水が直接かかってもハードウェア内部に水が入らないという防水性能。7級というのは、(規定条件内で)水の中に沈んでもハードウェア内部に水が入らないというものだそうだ。

 さて、イキナリだが、拙者、DSC-U60をまだ一度しか水の中で使ったことがないんでした。その一度とは買ったその日に風呂ん中で使ってみたというもの。確かに水の中に沈めてもダイジョーブで、シャワー浴びた状態でも機能しましたヨ、U60。てなわけで、こりゃぁ釣りにモッテコイだと思ったわけなんですけど、梅雨が長引くわ、今年の夏休み前進行はキツいわで、釣り場でU60どころか、釣りにさえ行けない状態っス。すまんす、U60の実践的防水機能がどんなカンジなのか、試せてナイってわけです。カッフン。

 しかし、U60の防水性能は、釣り場でなくても実践的であり便利なのであった。それは!! 洗えちゃうコト!! 水道からの水をバシャバシャ浴びせても全然問題ナシの防水性能なので、デジカメらしからぬテキトーさで扱っても問題ナシ。

 例えば、ヘンな例ではあるが、クルマのフロアに置いちゃって、砂埃やらなんやらが付着しても、洗えばイイのである。食べ物の写真(特に油がハネたりするよーな料理)を接写して、レンズ面に油なんかが付いても、洗えばイイのである。雨の日にケースなしでぶら下げてても全然ヘーキなのである。


 それから、U60自体がけっこー強靱っぽいボディなので、水気のあるなしに関わらずラフに扱えて便利……というか気楽。極端な話、地べたに置いちゃって良いのだ。汚れたら洗えば良い。液晶ファインダおよびレンズ面のガラス(アクリルかな!?)に傷さえ付かなければ、ホコリでも泥でも手垢でも油でも、まあだいたい付着しても大丈夫。さすがに落下したらどっか割れたりしそうだが、ペンやら鍵やらライターやらがイロイロ入ってるバッグやポケットへ、無造作に突っ込む程度ならほとんど問題ない。

 傷が付いてもさほど気にならないボディ外装、それから汚れたら洗えちゃう防水性能により、これまでのポケッタブルデジカメではちょいと考えられなかったラフな使用・携帯が可能となった。また実際、そういうふうに扱って問題ナシなデジカメなので、デジカメを扱う時の微妙な緊張感ってのもなく、思い切ってどこへでも持ち出せて、いつでも撮れる。細身で高級感もあってカッコいい他のUシリーズもステキだが、なるほどU60はそれらの対極、アウトドア指向でラフ指向で乱暴者向けの、新しい存在だと言えよう。


けっこー使いやすい形状

これは広報写真であるわけだが、このように女性の手でも片手で扱うことが可能だ
 ホントは湖沼で使って、さらには海でも使って、しかも水中写真サンプル画像なんかを出したかった俺。だからって負け惜しみを言うわけじゃないんですけど、U60のこの形状は、陸地でフツーのデジカメとして使う場合も、なかなかナイスフィーリングである。

 というのはまず、右手での完全なる片手撮影ができるから。U60本体を握ると、親指がちょうど電源ボタンの位置に来て、人差し指はシャッターボタンの位置になる。ここで電源ボタンを押し、次いでシャッターボタンを押せば、撮影終了。左手は使う必要ナシ。ポケットからデジカメ出して撮影してポケットにしまうまでのクイックさおよびスムーズさは、デジカメ全体の中でもトップクラスだと思う。

 ちなみに、右手のみで持ったまま、動作モード変更、メニュー表示および機能設定なども、違和感なくこなせる。ボディにある程度のボリュームがあるので(携帯性はU30等と比べてやや落ちるが)、片手で操作している時に落としちゃう、みたいな不安もない。

 それから、右手のみで持って横位置で撮る場合、そのホールド感がかな~り高かったりする=手ぶれしにくい感じだ。たぶん、シャッターボタンが押下される方向にボディが長く、かつ、撮影時に手首がまっすぐだからでしょうな。多くの横型超コンパクトデジカメと比べると、拙者における手ぶれ写真生成率がヒッジョーに低いU60なのであった。

 ただ、縦位置写真は少々撮りにくい。普通の四角いデジカメで縦位置写真を撮るよりも少々余計に手首をヒネる必要があるからだ。そんな理由で液晶画面右側を上にした縦位置撮影が少々撮りにくいうえに、液晶画面左側を上にした縦位置写真となると劇的に撮影しにくい(ってそういう姿勢で撮影する必要もないわけだが……ご参考までに)。

 防水性能やアウトドア指向の作りなど、ヘビーデューティーさばかりが目立つU60だが、その独自の形状は別の意味で斬新だと思う。このサイズで縦型ってのはアリのアリの大アリだと思うのだ。片手スムーズに操作できて、ガシッと掴めて、ブレを抑えつつ撮れる。実際、片手で持ち歩いてハッと思ったら即撮るというような使い方をするには実に便利だと感じる。


画質など

 肝心の画質については、曇天下と晴天下で何枚か撮ってみたのでご覧いただきたい。

 率直な印象を言えば、非常にビビッドな感じ。赤、緑、青を強く出しがちな感じ。時として色が飽和しちゃうこともありましたが。ホワイトバランスはけっこーお利口さんなイメージで、ややオカシな状況でとっても比較的に正しい色が出るようだ。また、考えてみれば、200万画素級デジカメとしては解像感が高い感じ。数年前の拙者ならば「200万画素でここまで細部を描写するのはスゲェ!!」とか言ってそうである。それと、サイバーショットUにしては……とか言うと失礼だが、ノイズ感が非常に少ないようにも思えた。

 てなわけで、発色についてのみ、ちょっとクセがあるかも!? と。多くの被写体をキレイっぽく写してくれるので、おおむね満足に感じるっていうか光景を美化してくれて嬉しいとは言える。けれど、ストイックに正しい色を撮りたいという方向にはいまひとつ向かないかも!? なので、楽しい場で楽しく撮って、楽しい思い出とともにその光景を色鮮やかに再現したい、という方向のデジカメだと思う。レジャー等ファンユースにはよくマッチするカメラという感じでしょうか。

 発色等の好きずきはあると思うが、ラフに扱えるタフなボディという魅力、それから意外なほど快適に使える縦型ボディ、加えて水の中までイケちゃう防水性能を持つU60。水中写真を撮りた~い!! って人だけではなく、デジカメと遊びはワンセットという人にとっても、大きな実用性を持つ一台だと思う。


曇天下で撮影。もーちょいくすんだ色のピンクだったあじさい。葉っぱも、もう少々暗い色だった。が、鮮やか目で好印象な結果に 曇天下で撮影。これちょっとビビッドにし過ぎ!? という写真。ここまで若葉っぽい緑ではなかったのだが…… 写真では晴れているように見えるが、実際は雲の白と空の青にこれほどのコントラストが見えなかった。梅雨の合間の白っぽい空だったが、U60は夏っぽく写した(写してくれた!?)

絶対に触らせてくれない猫ちゃん 最初の1枚目でビクッとこちらを意識し、2枚目で緊張し、3枚目の直後に逃げていった。んーむ、ズームが欲しいところ 一昔前の200万画素超コンパクト機と比べたら、発色も解像感も非常によくなってるんですな

晴天下で撮影。花と葉っぱの明るさの違いからか、露出・発色ともバランスが崩れてしまった。花はもっと黄色く、葉っぱはここまで深い色でなかった。失敗作例ですな 晴天下で撮影。花も葉も正しい色に近い発色となった。200万画素のポケッタブルデジカメなのに、細かい部分までビシッと写っている 晴天下で撮影。赤が飽和しちゃいました。緑も少々飽和。アメリカ人なら大喜びする発色かもしれない

晴天時、外光と室内光が入り交じる状況で撮影。発色、ホワイトバランスともに正しく得られた。ノイズも非常に少ない感じ 晴天時、外光と室内光が入り交じる状況で撮影。こちらも発色等適切なものとなっている


URL
  サイバーショット DSC-U60ニュースリリース(ソニー)
  http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200306/03-0602/
  サイバーショット DSC-U60製品情報
  http://www.sony.jp/products/Consumer/DSC/DSC-U/

2003/08/25 15:32

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