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「WILLCOM NS」ファーストインプレッション
システム手帳に収納できるネット専用端末

 ウィルコムから4月15日に発表され、24日に発売される予定の「WILLCOM NS」を一足先に試用できる機会を得たので、ファーストインプレッションをお届けする。


WILLCOM NSをシステム手帳にセット。パッケージにシステム手帳は付属しない
 WILLCOM NSは、4.1インチで480×800ドット(ワイドVGA)の液晶を搭載したインターネット特化型の端末。小型のアプリを実行できるjigletsでメールなどの利用をサポートするものの、基本的にはブラウザによるWebサイトへのアクセスが利用の中心となる。

 ボディは薄さが11mmと、システム手帳にはさんで持ち歩けるスリムさを実現しており、6穴のリフィルアダプタを取り付けることでシステム手帳の一部となる。リフィルアダプタは柔軟性のある樹脂素材が採用されている。

 本体上部には2.5mmのステレオヘッドホンジャックとマイクロUSB端子が用意されている。ヘッドホンジャックはポータブルオーディオ機器で一般的な3.5mmではないので、市販のイヤホンを接続する場合は別途アダプターが必要になる。USB端子は、内蔵バッテリーの充電や、USBマスストレージとしてパソコンと接続する際に利用する。

 右側面にはW-SIMスロットがある。スロットのカバーは無いので、リフィルアダプタを付けないとW-SIMはむき出しとなる。左側面にはリセットボタンが用意されており、パッケージ付属のスタイラスで押せる大きめの穴になっている。

 本体下部には電源ボタンが配される。長押しで電源のオン・オフを行うほか、短押しで省電力モードに移行する。省電力モードではディスプレイが消灯しタッチパネルや表面のボタンも操作できなくなるため、移動中での利用でサッと収納したいときなどに重宝するだろう。電源ボタンの短押しで省電力モードから復帰できる。

 液晶画面や感圧式のタッチパネルで、下部に3種類のイルミネーションキーが用意されている。左はメニュー、右はブラウザの戻る、中央の長細いキーの両端で拡大・縮小を行える。

 microSDカードスロットは、バッテリーを取り外して装着を行う。最大16GBのmicroSDHCカードを利用できる。


システム手帳にセットし閉じたところ。 薄さは11mm。システム手帳として使う分の厚さを考えると、余裕のある手帳を用意したい

リフィルアダプタを外した本体の上部。手前は2.5mmのヘッドホンジャックで、一般的なものより小さい 背面。中央がバッテリーカバーで、下部にはスピーカー。上部は、使用中にそれなりの熱を持つ

2種類のWebブラウザを搭載

起動直後のメニュー画面。jiglets、NetFront、データフォルダ、各種設定画面にアクセスできる

jigletsを選択すると最初に表示されるjigデスクトップ。アイコンは自由に配置できる
 WILLCOM NSにはACCESSの「NetFront」と、jig.jpの「jigブラウザ」の2種類が搭載されている。jigブラウザは、いわゆるウィジェットに相当する小型アプリ「jiglet」と、jigletをアイコンとして配置できる「jigデスクトップ」を加えた、「jiglets」という統合環境で搭載されている。起動直後のメニューでもjigletsが大きく扱われており、本端末の中心に据えられている印象だ。小型アプリのjigletはjigデスクトップ上から「jiglets Gallery」で任意のものをダウンロードして追加できる。カレンダーや、RSSをヘッドライン表示するもの、メールの送受信が行えるjigletなどが配信されている。なお、jigブラウザは携帯電話向けに有料で提供されているが、WILLCOM NSでの利用は無料。

 このほか、お気に入りに登録したWebサイトを「オートパイロット」に指定すると、深夜にアクセスしてデータを取得し、翌朝にオフラインでも閲覧できるようになる。また、RSS取得機能、画面メモ機能などをサポートする。加えてjigデスクトップからは、本端末内のデータフォルダからPDFファイルを指定すると「Foxit Reader」で表示したり、画像を閲覧したりもできる。

 もう一方のブラウザであるNetFrontは、Webブラウザ機能が提供されるのみだが、Flash Lite 3.1やSSL、JavaScriptに対応するなど高機能なのが特徴。例えば、動作速度は速くないものの、パソコン向けのYouTubeの動画を再生することも可能だ。jigブラウザのメニューには「NetFrontで表示する」という機能が用意されており、jigブラウザで閲覧中にNetFrontに切り替えることも容易になっている。


jigブラウザで本誌を表示 NetFrontで本誌を表示したところ

jigデスクトップのメニューからjigletを追加できる 追加できるjigletはさまざまなものが用意されている

その他

日本語入力画面
 Webブラウザによるインターネットの利用に特化した端末ということで、ブラウザ以外にできることは多くない。起動直後のメインメニューからは端末内やmicroSDカードのデータフォルダにアクセスでき、PDFファイルなどを指定して閲覧できる。端末にはあらかじめ本端末の取扱説明書のPDFファイルが収録されている。

 OSはWindows CE 5.0で、日本語入力はMS-IMEが採用されている。検索フォームなど文字入力が可能なエリアをタップすると画面下部にソフトウェアキーボードが表れ、入力できる。キーボードは細かく区切られており、付属のスタイラスで入力することを想定したユーザーインターフェースとなっている。

 本体設定では、サウンドのボリュームやバックライトの輝度、日付時刻設定、MS-IMEの単語登録などが可能。ネットワーク設定も基本的な項目のみで、ダイヤルアップ、無線LAN、電波オフの3種類の排他利用となっている。VPN接続のような機能は用意されておらず、ごく一般的なインターネット接続での利用となる。

 連続使用時間はW-SIM利用時で6時間、無線LAN利用時で4時間と必要十分な時間が確保されている。閉じた手帳からケーブルが伸びていると知らない人には驚かれるが、USBケーブルで充電できるので、パソコンのある場所なら比較的容易に充電できるだろう。


本体の機能設定画面 ネットワーク設定画面

うまく利用するには

充電中は様子はちょっとユニークなことに
 システム手帳に収納し、好きなときにネットで検索――という、発表会や商品説明でのイメージ通りの使い方ができるが、それ以上の使い方は難しく、良くも悪くも割り切った仕様の端末だ。スマートフォンのように、すべてを1台でこなしたいユーザーには向かないが、携帯電話を使いこなしていなくても、パソコン向けWebサイトならいつも使っている、といったユーザーなら違和感なく利用できる。簡単なWebメール、検索、PDFファイルの持ち出しと閲覧などは、大型で高精細な画面のおかげで思った以上に見やすい印象だ。画面の回転やメニューの操作など基本的な部分はキビキビと動いている。

 一方で、ウィンドウやタスクの重なりが視覚的にとらえにくいので、連続した操作で動作がもたつくと、本来のパフォーマンスが発揮できているかどうか不安になる場合がある。また、通信速度の面から、PHSのネットワークは昨今の大容量化しているWebサイトの閲覧に向いていない場合も多い。外出時には表示が軽いサイトをあらかじめお気に入りに登録しておくなど、ユーザー側でも工夫をこらして使い勝手を向上させたい。



URL
  製品情報(ウィルコム)
  http://www.willcom-inc.com/ja/lineup/ws/026t/
  製品情報(東芝)
  http://www.toshiba.co.jp/product/etsg/cmt/willcom/ws026t/ws026t_menu_pc.htm

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(太田 亮三)
2009/04/17 15:58

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