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大学でNFC利用のO2O型プロモ、サイバー子会社とDNP

 サイバーエージェント子会社のCyberZと大日本印刷(DNP)は、全国各地の大学キャンパス200カ所で、近距離無線通信規格「NFC」を利用したプロモーションサービスの提供を開始した。ネット上のコンテンツとリアルを結びつける“O2O”分野での取り組みと位置付けられている。

 今回、提供されるサービスは、学内にNFCタグを備えたポスター(NFCスマートポスター)を設置し、NFC対応のスマートフォンをかざすと、販促対象となるサービスの会員登録やコンテンツのダウンロードができる、というもの。企業が新サービスなどを宣伝する際のツールの1つとして利用できる。

 大学での展開にあたり、コピー用紙に広告を掲載して料金を無料する「タダコピ」のオーシャナイズと協力しており、約200のキャンパスに設置して、100万人を超える大学生へのアピールが可能という。

 CyberZが提供するスマートフォン向け広告ソリューションツールのSDKを、販促対象のアプリに導入することで、アクセス解析などが可能なほか、不正利用を防ぐ。DNPはスマートポスター対応のO2Oプラットフォームサービス「TAPLINK」を提供し、遠隔操作で誘導先となる広告主のWebサイトのURLを変更したり、時間帯によって異なる内容の配信を行えるようにしている。

 一般にO2Oは、Online to Offline、つまりソーシャルサービスなどネット上のコンテンツから実店舗への誘導を図る取り組みを指す言葉として利用されることが多い。一方で、実店舗からネットへの誘導を図る“Offline to Online”型のO2Oの取り組みも存在する。今回のCyberZとDNPの取り組みは後者にあたり、昨冬以来、NFC対応のスマートフォンが国内で着実に増加している流れを受けたものとなっている。

関口 聖