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Wi-Fiの5GHz帯をLTEで利用する「LAA」対応ネットワーク、トルコのスタジアムに投入

 ファーウェイ、ボーダフォン、クアルコム・テクノロジーの3社は、3GPP Release 13に基づく世界初のLAA(License Assisted Access)対応ネットワークをトルコで構築したと発表した。

トルコ・イスタンブールにあるサッカースタジアム「ボーダフォン・アリーナ」

 LAAは、Wi-Fiなどで利用されているアンライセンス周波数帯でLTE技術を活用するもので、下りの通信速度の高速化を実現する。

 今回、トルコ・イスタンブールにあるサッカースタジアム「ボーダフォン・アリーナ」で、LAA対応ネットワークの構築と試験が行われた。アンライセンス周波数帯として5GHz帯の40MHz幅、ライセンス周波数帯として2.6GHz帯の15MHz幅が使用され、3波のキャリアアグリゲーションとして利用された。端末側では、LAA対応のX16 LTEモデムを内蔵する「Snapdragon 835」を搭載した試験端末が用意され、下り最大370Mbpsの通信速度が記録された。

 スタジアムで行われた試験では、LAAの周波数利用効率がWi-Fiの40MHz幅よりも優れていることが分かったほか、Listen Before Talk機能によりLAA対応ネットワークとWi-Fiが問題なく共存可能であることも示された。LAA対応スマートフォンは、2017年中にはコンシューマ市場に登場する見込みとしている。