マクニカネット、Sandvine社トラフィック制御製品を取り扱い開始


1台で最大60Gbpsスループットの、Sandvine社Policy Traffic Switchシリーズ上位モデル「PTS24000」

 ネットワーク機器事業を手がけるマクニカネットワークス株式会社は25日、カナダのSandvine Incorporated社(以下Sandvine)と国内販売代理店契約を締結、12月1日よりトラフィック制御製品「Policy Traffic Switch」の取り扱いを開始すると発表した。おもに移動体通信キャリアや大手インテグレータなどをターゲットに販売していく。

 取り扱い開始の背景についてマクニカネットワークスでは、モバイル通信の高速化と定額制の導入によって、トラフィックが急速に増大し、ネットワークを有効活用しネットワーク収益性を高めることが課題になっていると説明。

 また、特定ユーザーが大容量トラフィックを消費するP2Pなどのアプリケーションの影響でライトユーザーの通信品質が落ちるなどの問題も起きているため、こうした移動体キャリアが抱える課題を解決するには、柔軟なトラフィック制御を実現する必要があるとした。

 Sandvineの「Policy Traffic Switch」は、DPI技術に基づくトラフィック制御機能を搭載。DPI技術とは、Deep Packet Inspectionの略で、パケットを、ヘッダ情報だけでなく、アプリケーションレイヤまで見て、アプリケーションを識別する技術を指す。

 スループットは1台あたり最大60Gbpsで、240Gbpsまで拡張可能。DPI技術を用いて精度の高いアプリケーション分類が可能なため、ネットワークの中で、どのユーザーがどのアプリケーションで、いつ、どれだけの帯域を消費しているかを容易に、かつ正確に特定できるという。

 また、アプリケーションやプロトコル、加入者情報、ネットワーク全体の混雑状況などに応じた柔軟かつ詳細なポリシー設定が可能で、たとえば、“ネットワーク全体の利用帯域が7Gbpsを超えたら、P2Pの利用量上限を1Gbpsまでに設定する。ただし、全体の利用帯域が5Gbpsを下回ったら、もとのポリシーに戻す”などのインテリジェントなトラフィック管理ができ、加入者ごとのトラフィック制御も可能だという。

Sandvine社「Policy Traffic Switch」では、アプリケーションごとのネットワーク利用量、ユーザごとのネットワーク利用量、ブラウザタイプやOSなど、条件ごとに詳細なトラフィックレポートが得られる

(工藤 ひろえ)

2009/11/26 06:00