本日の一品
3ブロック先の彼女に「エアメール」を届けるデスクトップ・カタパルト
(2016/3/28 06:00)
まだまだEメールという便利なものがなかった世代や、それほど一般的ではなかった時代に育った人なら、紙に書いた手紙を学校で誰かに渡したりした記憶や思い出はありそうだ。
エリック・クラプトンの「I Get Lost」を挿入歌にしたコメディ映画「ストーリー・オブ・ラブ」の中で、主人公のベン(ブルース・ウィルス)がオフィスでまじめにタイプを打つケイティ(ミシェル・ファイファー)にクリップを投げて気を引こうとするシーンがある。
どうも男性は、子供も、大人になった子供も、教室やオフィスで何かを投げたり飛ばしたりするのが大好きなようだ。そんな昔のワルガキ、今はちょっと成長した“おちゃめ”なオヤジ世代に受けそうなのが、米国では時々見かける「デスクトップ・カタパルト」というオフィス・トイだ。
名前からある程度の機能は想像できそうではあるが、現物を見るまではちょっと分かりづらい。昨今では、「カタパルト」と聞くと、航空母艦から艦載機を発艦させる溝状の“射出機”を思い浮かべるが、そのルーツは、紀元前から世界中で使われていた“投石器”だ。
最初は重量のある石などを遠投させて、敵の城壁や門を崩すのが目的だったが、時代とともに、火のついた藁や火薬を飛ばす先進的な武器に変化していった。そんな由緒ある“カタパルト”の名称を冠した21世紀の「デスクトップ・カタパルト」の最大の目的は、目の前にいる人に紙に書いた手書きのメールを届けることだ。
スプリングのパワーで発射された丸めた手紙は、まさに古の投石器のようで投げられた石のごとくに宙を舞い、狙ったターゲットに命中する。何百枚かスタックされた紙のメモがまさに「AIR MAIL」になるのだ。
使い方を説明するまでもないだろうが、ここではあえて……まず手紙を書き、その手紙のページだけを引きちぎり、空気抵抗をミニマイズすべく小さく丸め、スプーンに置き、スプーンのスプリングを押し縮めるように指先で押し下げ、一気に指を離すと、AIR MAILはターゲットに向かって超高速で飛んで行く。
実際に筆者がトライしてみた限り、おおよその飛距離は3メートル、メモ用紙をできる限り小さく丸め込んで、運が良ければ4メートルという雰囲気だ。
このデスクトップ・カタパルト、年甲斐もなくオフィスで業務執行中に使っても、「お茶目なおじさんだ!」と暖かく見守ってもらえるような職場環境があると最高だろう。それには一にも二にも普段からの心がけによる人間関係が肝要だ。
製品名 | 販売元 | 参考価格 |
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Desktop Catapult | Toysmith | 10米ドル |