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Windows 10 Mobileの真骨頂、Continuumで旅行がラクに!

【NuAns NEO】

Continuumを使うための準備はシンプルで、「ScreenBeam Mini2 Continuum」など、Continuum対応のワイヤレスディスプレイアダプターを用意し、テレビなど外部モニターのHDMI端子に差し込むだけ

 Windows 10 Mobileを搭載する「NuAns NEO」では、外部モニターやキーボード、マウスをつないで、まるでPCのような操作ができる「Continuum(コンティニュアム)」という機能が使えます。これはWindows 10 Mobileの目玉機能のひとつで、PCでもタブレットでもスマホでも、デバイスを問わず、同じOSでシームレスに使える環境を目指した、新生Windowsの真骨頂とも言える機能になっています。

 と言われても、実際に見たり触ったりしたことがなければ、どういうものなのか、今ひとつピンとこないと思います。iPhoneやAndroidスマートフォンでも、ディスプレイアダプターやCromecastのような機器を使えば、外部モニターにスマホの映像を出力できるし、Bluetoothでキーボードをつなぐこともできます。それと何が違うの? と、実は私も当初はそう思ってました。Continuumが手放せなくなった今、私がもしその問いに答えるなら、ざっくりですが、「iPhoneやAndroidスマートフォンはモニターやキーボードをつないでもスマホのままだけど、NuAns NEOはPCになる」と説明します。

 といっても残念ながら、本当に「NuAns NEO」がPCに変身するわけではありません。Continuumを使えば外部モニターに合わせて画面は横長になるし、画面下にスタートボタンやタスクバーが表示されてPCのような見た目にはなりますが、利用できる機能はPCに比べるとかなり限定的。使えるアプリはWindowsストアから入手できる一部対応アプリだけで、PCのデスクトップのように、複数のアプリやウィンドウを同時に操作したり、ファイルをドラッグ&ドロップで移動するといった使い方はできません。4年前にマイクロソフトがリリースした初代「Surface」には、タブレット用のWindows RTというOSが採用されていましたが、まさにあれと同じ感じ。できることはタブレットやスマホと、PCとの中間といったイメージです。

アプリ一覧からContinuumを起動して、手順に従ってWi-Fi経由で接続する。キーボードやマウスはBluetoothで接続。これで「NuAns NEO」がPCのように使えるようになる

 PCに比べると機能が限定的などと聞くと、できないことがすごく多いように思われるかもしれませんが、メールやブラウザ、Officeアプリのほか、FacebookやTwitterなど一部のSNSのアプリも使えます。また、ファイルなどはOneDrive経由で自宅のPCと共有しているので、実際のところ、私が普段PCを使ってやってるだいたいのことは、Continuumでできてしまいます。使い始めてみるとこれが本当に便利で、今ではContinuumがあるから「NuAns NEO」が手放せないと言っても過言ではないほど。私にとってなくてはならないものになっています。

Continuumを使えば、ホテルのテレビを利用して即席のPC作業環境が作れる。ワイヤレスディスプレイアダプターとキーボード、マウスを全部あわせても重さはわずか300g足らず。ACアダプターも含めると2kg近くなるノートPCに比べると、荷物をぐっと軽くできる

 たとえば、Continuumが使えると、PCから開放されて、行動が一気に自由になります。休暇中に旅先で、急遽仕事をするハメになるというのは、私のようなフリーランスにはよくあること。以前はそんないざというときに備えて、旅先には常にノートPCを携帯していましたが、最近はContinuum対応ワイヤレスディスプレイアダプターの「ScreenBeam Mini2 Continuum」と、マイクロソフト製の折りたたみキーボード「Universal Foldable Keyboard」、コンパクトな「Wedge Touch Mouse」だけをカバンに入れ、PCは置いていくことが多くなりました。旅先のホテルには大抵テレビがあるし、よほど古いテレビでない限りHDMI端子が備わっています。万が一何か急ぎの作業が必要になったときは「ScreenBeam Mini2 Continuum」を差し込んで、「NuAns NEO」でContinuumを起動すればOK。しかもノートPCよりも大きな画面で、作業できます。おかげで荷物がぐっと軽くなりました。

 Continuumでは使えるアプリが限定されるといっても、Wordがあれば原稿を書いたり、原稿のチェックができるし、ExcelやPowerPoint、あとはブラウザが使えれば、仕事に必要な大抵の作業がこなせます。もちろんCPUやメモリーはスマホのものだし、Bluetooth接続のキーボードやマウスの操作には若干のタイムラグもあるので、PCとまったく同じようにストレスなく、サクサク作業ができるというわけではないのですが、それでもいざというときに備えて、わざわざ重いPCを持ち歩くことに比べれば、十分に許容範囲です。また仕事以外にも、大画面でWEBの観光情報などをチェックしたいというときや、現地で撮影した写真や動画を確認したいというときにも、便利に使えます。

「NuAns NEO」を使って通話しながら、Continuumでは同時進行で文書の編集などの作業をこなすこともできる。目の前のモニターと手元の「NuAns NEO」がリンクしていることを忘れてしまいそう

 さらにContinuumでは、外部モニターでの作業と「NuAns NEO」での操作が完全に切り離されていて、それぞれで異なる作業を同時進行でこなすことができます。たとえば、「NuAns NEO」で電話をかけながら、外部モニターでメールやWeb、スケジュールをチェックするといった使い方が可能。電話も外部モニターでやっている作業も実は「NuAns NEO」ひとつでこなしているのですが、その使い勝手はまるで、スマホとPCを2台持ち歩いているかのよう。まさにWindows 10 Mobileならではの便利さです。