iPhone駆け込み寺
「iOS 16」パブリックベータレビュー【ロック画面編】、“最もよく見る画面”がウィジェットで進化
2022年7月21日 00:00
「iOS 16」のパブリックベータの配信が開始されている。本記事では取材に基づく特別な許可を得た上で、この新機能をピックアップし、何回かに分けて解説する。
なお、ベータ版は主に開発のために提供されるもので、iOSの機能の一部に不具合が残されていたり、アプリの互換性に問題があったりする場合があるので、メインで使っているiPhoneにインストールすることは推奨されない。
ロック画面の新機能、どんな感じ?
まず今回はiOS 16の目玉機能でもあるロック画面の新機能について解説しよう。iOS 16ではロック画面にウィジェットを配置したり、複数のロック画面を使い分けたりすることができるようになる。
ちなみに公式では「ロック画面」とアナウンスしているが、通知センターでも同じようにウィジェットなどが表示される。
使い方としては、まずロック画面もしくは通知センターを長押しして、新たに追加されたロック画面の選択画面を表示させる。ロック画面を複数設定している場合は、ここで左右にスワイプすることで切り替えられる。
ロック画面の選択画面で「+」をタップすると、新しいロック画面を追加し、カスタマイズできる。ロック画面はいくつかのテンプレートとなるデザインが用意されていて、そこから選択することになる。
カスタマイズできる内容は、背景の壁紙と3段のウィジェットだ。ウィジェットは上段が日付などを表示する細長いもの、中段が時刻表示専用の大きなもの、下段が最大4つのウィジェットを配置できる中くらいのスペースになっている。
下段用のウィジェットは、2コマを使うものと1コマだけのものの2種類があり、最大4コマ分を配置できる。主役は自由度が高い下段のウィジェットになるだろう。
標準搭載されている下段用ウィジェットは、「News」「カレンダー」「バッテリー」「フィットネス」「ホーム」(スマートホームデバイス関連)「リマインダー」「株価」「時計」「天気」だ。
使いこなせば便利そうだし、サードパーティ製ウィジェットも使えるようになれば、この4コマの配置スペースだけだと少ないのでは、とも感じるところだ。
しかし同じ画面には通知なども表示するし、そもそもロック画面も通知センターも「チラッと一瞬だけ見る」のがメインなので、ミッシリと情報が詰まっていても使いにくい、という判断なのだろう。ガッツリと情報を見たいなら、ホーム画面のウィジェットや各アプリを使えば良いわけだ。
ロック画面の壁紙は、自分が撮った写真やプリセットされている柄、シンプルな単色もの、実際の気象情報や天体位置に連動する天気とアストロノミーというものがある。
ホーム画面の壁紙も同じものにすることは可能だ。天候連動のものは雨が降っていることがホーム画面でも視覚的にわかるのがちょっと楽しい。
「集中モード」との連動も
ロック画面は複数種類を設定しておくことができて、長押しで表示させる選択画面で切り替えられるだけでなく、iOS 15で追加された「集中モード」と連動させることができる。
「集中モード」は時間帯や位置情報などによって通知音を鳴らすアプリを切り替えたり、表示するホーム画面を切り替えたりする機能だ。自宅でのプライベートタイムをベースとしつつ、仕事中や睡眠中、移動中は表示する通知やアプリを制限・変更する、といった使い方ができる。ちなみに以前は「おやすみモード」と呼ばれていた機能も「集中モード」に統合されている。
この「集中モード」とロック画面が連動するようになっており、時間帯や位置情報に応じて自動でロック画面が切り替わるように設定できる。ロック画面に配置できるウィジェットの数は少ないが、場面によって切り替わるように上手く設定できれば、配置数が少なくても便利に使えそうである。
このほかにもロック画面と通知センターには、リアルタイムで情報が更新される「ライブアクティビティ」という新機能が追加されている。こちらは対応アプリが確認できなかったので、どんな機能になるかは試せていないが、アップル公式では例として「フードデリバリーの進捗を確認したり」などとアナウンスしている。サードパーティアプリが対応してきたら便利な機能になりそうである。
とくに筆者としては、プロ野球のスコアのライブアクティビティの登場を熱望するところだ。
あとはスタミナ回復メーターとかを実装するスマホゲームとかも登場しそうだが、多数のライブアクティビティ対応アプリが登場した場合、表示場所の奪い合いのような状態にもなりそうでもある。