Android駆け込み寺
Android 10の新操作、「ジェスチャーナビゲーション」の使い方
2019年12月20日 06:00
Pixelシリーズなどで2019年9月から提供され始めた最新OS「Android 10」には、「ジェスチャーナビゲーション」という新しい操作方法が追加された。
今回のAndroid駆け込み寺では、「Android 10の最新機種を買ったら操作方法が違って分からない」あるいは「ジェスチャー操作を使ってみたくてAndroid 10にアップデートしたけど、今までの操作のままだった」といった疑問にお答えしよう。
「ジェスチャーナビゲーション」の使い方
まず、ジェスチャーナビゲーションの操作方法を紹介する。なお、記事中のスクリーンショットは、グーグルの「Pixel 3a」(Android 10)の場合のものだ。メーカーや機種によっては、Android標準の操作方法と一部異なる可能性がある。
従来のAndroidスマートフォンでは、三角形の「戻る」キー、丸い「ホーム」キー、正方形の「アプリ履歴」キーという3つのキーが画面下部に並んでいて、これらをタッチしてホーム画面に戻ったり、ひとつ前の画面に戻ったりできた。
ジェスチャーナビゲーションは、これまでの3つのキーに代わって、名前の通り「ジェスチャー」で操作する。ひと目で操作が分かるキーは無くなるが、その分画面を広く使えたり、キーの位置に縛られない分片手でも無理に指を伸ばすことなく操作できたりといったメリットもある。
操作方法としては、画面の下端から上に向かって指を滑らせるとホーム画面に戻る。なお、画面下部には操作の目印として細いバーが表示されているが、この位置からスタートしなくてもジェスチャーは認識される。
同じ操作の途中で指を止め、ワンテンポ遅れて指を離すと、「アプリ履歴」を呼び出せる。指を離すタイミングは、バイブレーターの振動が目安となる。
ひとつ前の画面に戻りたい場合は、左端または右端から中央に向かって指を滑らせる。
従来の3つのボタンに代わる「ホーム」「アプリ履歴」「戻る」の操作方法だけ覚えてしまえば、ひとまず問題なく使える。しかし、ジェスチャーナビゲーションにはもうひとつ便利な操作が隠れているのでこちらも紹介しておこう。
ホーム画面に戻る操作などで使った画面下部のバーを、上ではなく左右に動かすと、最近使ったアプリの間を「アプリ履歴」を開かずに直接行き来できる。必須ではないが素早く操作したいときには役立つ技だ。
Android 9の「2ボタンナビゲーション」とは違う?
Android 10のひとつ前、2018年の「Android 9」でも、同じようにジェスチャーを使った操作方法が追加された。Android 9の「2ボタンナビゲーション」とAndroid 10の「ジェスチャーナビゲーション」の操作方法は少し似ている。
指を離しても良いタイミングに違いはあるが、「アプリ履歴」の操作方法はどちらも上スワイプ。2ボタンの場合は「ホーム」と「戻る」はジェスチャーではなく従来通り、キーをタップするだけの操作となる。
その他の違いとしては、ジェスチャーナビゲーションのほうがバーが細いので画面を広く使えるということがある。一方で、画面を横向きに回転させたとき、ジェスチャーナビゲーションは下(長辺)、2ボタンナビゲーションは左右のどちらか(短辺)に表示される。アプリによっては、横向きにした際には2ボタンのほうが邪魔にならないこともある。
「ジェスチャーナビゲーション」は必ず使わないといけないわけではない
Android 10の新操作「ジェスチャーナビゲーション」について紹介してきたが、すべてのAndroid 10スマートフォンの操作がジェスチャーナビゲーションに強制的に変更されるというわけではない。
出荷時からAndroid 10を搭載している機種は最初からジェスチャーナビゲーションになっている場合もあるが、Android 9以前からアップデートした機種でジェスチャーナビゲーションを使いたい場合は、自分で設定することになる。設定アプリの「システム→ジェスチャー→システムナビゲーション」で、これまでの操作方法と新しい操作方法のどちらを使うか選択できる。
選択できる操作方法は機種によって異なるようで、筆者が実機を確認した範囲では、Android 9からアップデートした「Pixel 3a」では、3ボタン/2ボタン/ジェスチャーの三択だったが、最初からAndroid 10を搭載している「Pixel 4 XL」の場合は3ボタン/ジェスチャーの二択となっていた。
新しいジェスチャー操作も便利だが、たとえばスマートフォンに不慣れな人に持たせるのであれば「目印」がある3ボタン操作のほうが使い方を教えやすい。また、手袋をしたまま使うときなどスワイプ操作を認識しづらい場合には、3ボタンは「タップするだけ」というメリットもある。使う人や利用シーンに応じて使い分けると良いだろう。