レビュー

サムスンの3つ折り「Galaxy Z TriFold」、日本で2月下旬から展示へ 一足先に触ってきた

 サムスン電子は2025年12月、3つ折りスマートフォン「Samsung Galaxy Z TriFold」をグローバル向けに発表した。韓国や中国ですでに発売されているほか、米国など一部地域でも販売が予定されているが、現時点で日本国内での発売予定はない。

 しかしサムスンは、同社の技術革新を日本のユーザーにも体験してほしいとして、2月下旬から東京の「Galaxy Harajuku」と大阪の「Galaxy Studio Osaka」の2店舗で実機展示を行う予定だ。

 今回は、一足先に実機に触れる機会を得たので、その詳細を紹介したい。

「開けば10インチ、畳めば普通のスマホ」を実現する薄型設計

 「Galaxy Z TriFold」最大の特徴は、10インチのメインディスプレイを内側に2回折りたたむ構造を採用している点だ。3つ折りスマートフォンには、屏風のように畳む「Z字型」の構造もあるが、本製品ではディスプレイを内側に折り込む、いわゆる「G字型」スタイルを採用している。

 サムスンはこの形状を採用した理由について、「メインディスプレイを保護するため、内側に折るモデルを選択した」と説明する。柔らかいフレキシブルディスプレイを外部の衝撃や傷から守るには、持ち運び時に画面を完全に内側へ収める構造が合理的だという判断だ。

 3枚重ねの構造でありながら、薄さへのこだわりも際立つ。展開時の厚さはわずか3.9mmで、「Galaxy Z Fold7」の4.2mmと比べてもさらに薄型化されている。折りたたんだ状態でも厚さは12.9mmに抑えられており、一世代前の2つ折りスマートフォンと比べても遜色のない厚みとなっている。

Galaxy Z Fold7との比較
重さは約309g。畳んだ状態ではややずっしりとした印象を受ける

 使い勝手への配慮も細かい。完全に閉じた際、右側のパネル(外側にくる部分)がわずかに長くなる設計となっており、指を引っ掛けて開きやすいよう工夫されている。

少し飛び出していることがわかる
左側も開くとわずかに隙間ができる

 また、本来の開閉方向とは逆側(右側)から折ろうとすると、本体が振動してユーザーに警告する機能も備える。高価な精密機器であることを考えると、こうした誤操作防止の仕組みは安心感につながる。

本体の向きによってアイコンの向きも変化する

10インチを活かすさまざまな使い方

 10インチの大画面は、単に動画が見やすいだけではない。「Galaxy Z TriFold」は、スマートフォンとして初めて、タブレット向けの「Samsung DeX」に対応した点も大きな特徴だ。

動画も大画面で楽しめる

 従来のスマートフォン向けDeXは外部モニターへの接続が必要だったが、「Galaxy Z TriFold」では10インチの本体画面上で、パソコンのようなウィンドウ操作が可能となっている。Bluetoothキーボードやマウスを接続すれば、カフェでの作業もこの1台で完結する。

 通常のモードでも、3つのアプリを同時に表示するマルチタスクに対応。デバイスの向きを変えることで、縦並びや横並びを切り替えられるほか、YouTubeを視聴しながらブラウザやSNSを操作するといった使い方もスムーズに行える。

さまざまなアプリの開き方に対応
キーボード表示時

2億画素カメラと5600mAhバッテリー

 スペック面も妥協のないハイエンド仕様。チップセットには「Snapdragon 8 Elite for Galaxy」を搭載し、バッテリー容量はZシリーズ史上最大となる5600mAhを実現。45Wの急速充電にも対応する。

 カメラはメインに2億画素センサーを搭載し、AIを活用した画像編集機能も充実している。

ケースなしではややぐらつく
専用スタンド付きカバーを使えば安定感は向上する

日本での発売は未定だが……

 今回の日本市場での扱いは、販売を伴わない「技術展示」という位置付け。担当者によると、「サムスンのビジョンは、生産性と移動性の両立。この“次世代の新しい形”を、日本のユーザーにもぜひ体験してほしい」と語る。

 ガジェットファンはもちろん、最先端のモバイル体験に関心のある人であれば、「Galaxy Harajuku」や「Galaxy Studio Osaka」に足を運び、実機を見てみる価値は十分にあるだろう。

折り目は見えるものの、触ってみると見た目以上に平らだった