レビュー
韓国“星の庭図書館”でGalaxy S25 Ultraの撮影体験、最大100倍ズームから強力なGalaxy AIまで
2025年4月15日 11:22
2月に発売されたサムスン電子のAndroidスマートフォン「Samsung Galaxy S25 Ultra」では、高いオンデバイスAI処理性能を持っているが、アウトカメラの強力なカメラシステムも特徴の1つだ。これと同機の持つAI性能を組み合わせることで、新たな撮影体験が提供されている。
今回は、サムスン電子の本社がある韓国で、実際にカメラ機能担当者とともにその性能を確かめに行った。
韓国の注目スポット「ピョルマダン図書館」
「ピョルマダン図書館」は、ソウル市のコエックスモール内に併設されている大型図書館。館内は、吹き抜けの壁一面に広がる蔵書で、来場者を圧倒させる。さらに夜間は館内の照明が落とされ、透明な天井を除くと星空が見えることから、韓国語で“星の庭”を意味する名称が与えられているようだ。
今回は、Galaxy S25 Ultraの超広角カメラと光学10倍ズームまでサポートする望遠カメラなど、同機のカメラシステムを最大限に活用すべくピョルマダン図書館をロケーションに選んだ、とサムスン電子担当者は話す。
デジタル併用の最大100倍ズーム
Galaxy S25 Ultraには、約5000万画素の超広角カメラ、約2億画素の広角カメラ(光学2倍ズーム相当)、約5000万画素の望遠カメラ(光学5倍&10倍ズーム)、約1000万画素の望遠カメラ(光学3倍)の計4つのレンズが備わっており、これらを組み合わせることでさまざまな画角の画を収められる。
たとえば、超広角カメラを使った広角撮影(0.6倍)では、図書館のダイナミックな吹き抜けを撮影できる。広角レンズを使えば、蔵書の接写などユニークな作品も制作できる。
そして、約2億画素のメインカメラを使えば、蔵書の細かい部分まで鮮明に撮影できる。今回は日中の撮影であったが、夜間は大画素の長所を活かしてノイズの少ない撮影体験が楽しめるだろう。
さらに、最大10倍までの光学ズームをサポートする望遠カメラを使えば、高い位置にある蔵書まで光学ズームならではのはっきりかつディテールが感じられる写真を撮影可能。デジタルズームを併用すれば最大100倍までズームできるので、実際に閲覧できるかどうかはさておき、天井付近にある本のタイトルまで確認できてしまう。
Galaxy AIによる「AI消しゴム」と「ベストフェイス」
AIによる写真にある“不要なオブジェクト”を消去できる機能。名称はさまざまあるが、搭載機種も徐々に増加してきている。同機でもGalaxy AIによる「AI消しゴム」機能として導入されているが、驚くのはオブジェクトの選択精度と消えた部分の生成機能だ。
ギャラリーアプリのAI機能をタップしAI消しゴム機能を起動させると、瞬時にAIが不要と思われるオブジェクトを自動で選択する。今回のように多くの来場者が訪れている図書館の写真でも、人物のオブジェクトをしっかり認識し、もれなく写り込んだ人が選択される。最終的には、あやまって選択している部分を外したり、逆に必要な選択を追加したりすることでさらに精度を高められるが、ほかの機種よりも自動選択時の精度が高いことが実感できる。
そして、選択後に処理を走らせると、10秒程度で消去と背景の生成が完了する。先述の通り、かなりのオブジェクト(人物)を選択して消去したにもかかわらず、かなり再現度の高い作品が作り上げられる。
AI消しゴム機能では、オブジェクトを選択してそのオブジェクトを移動させたり大きさを変えたりすることもできる。実際にあるものを忠実に写し出す、というよりかは作品作りに近い体験となるが、“画像編集ソフトを使ってレイヤーを切り出す”よりも格段に早く簡単に制作できる。
さらに、集合写真などで活用できる「ベストフェイス」機能も備わっている。これは、写真撮影時に前後の1.5秒(計3秒間)の映像から被写体が“一番写りの良い”タイミングの顔を抽出し、組み合わせられる機能で、瞬きやカメラ以外に目線があるタイミングでの撮影でも補完できる。
AIが抽出した“一番写りの良いタイミング”以外のものも選択できる。3秒間に記録された写真の中からベストなタイミングのものを選択することで、より思い出に残る写真が撮影できる。
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