「Galaxy S25シリーズ」でAI機能がさらに強化、会話型の検索や状況に合わせた処理の提案など

知りたい情報をロック画面で確認できる「Now brief」

　時間やタイミングにあわせた情報を確認できる「Now brief」では、ユーザーが次に必要としている情報をAIが予測し表示する。

　たとえば、会議の予定があるとロック画面に関連する情報を表示したり、ひいきにしているスポーツチームのスコアやハイライトなどを確認できたりする。

パーソナルデータエンジン

　ユーザーの好みやルーチンなどは、パーソナルデータエンジンにより分析され、整理される。このエンジンは、オックスフォード・セマンティック・テクノロジーズのナレッジグラフ・テクノロジーを活用したもの。人間の記憶や推論の仕組みと同様に複雑なデータや背景情報を組み合わせ、理解することでより正確な結論、推論をアウトプットできる。

　パーソナルデータエンジンでは、ユーザー体験と周囲の状況を適切に把握することで、スマートフォンのサービスやアプリを超えた処理ができるようになった。

　たとえば、ユーザーが撮影した写真を検索する際、パーソナルデータエンジンはユーザーのパーソナルなレッジグラフを使用し、複数のアプリケーションのユーザー体験データを組み合わせて検索できる。これと、生成AIによるデバイスと対話する方法をあわせることで、よりユーザー体験価値が向上しているという。

サイドのボタン1つで“物分かりのいい”AIが起動

　サイドのボタンを1回押すと、画面の状況を分析し、そのタイミングに最適な処理をAIが提案する。

　たとえば、テキストを見ている際に押すと、AIライティングツールのフルメニューが提案され、要約やスペル、文法チェックなどを選択し編集できる。メニューからAIに箇条書きや表形式などにしてもらうこともできる。画像を見ている時に押すと、画像の編集や生成メニューが表示される。

話しかける検索機能

　写真アプリや設定アプリなどでは、話しかけて検索できる機能に対応する。

　たとえば、設定アプリで「目が疲れている」と話しかけると、ブルーライトフィルターなど関連するメニュー項目が登場。

　写真アプリでは「バスローブとキュウリでスパの日を楽しんでいるマックス（犬の名前）の写真」、「昨年の冬に赤いコートを着てケーキを食べているマックスの写真」など、複雑な条件やあいまいな条件でも、大規模言語モデルや視覚言語モデルが意図を理解し、適切な写真を発見する。

　これらはすべてデバイス上で行われ、オフラインでも複雑な検索ができるという。

かこって検索では、電話番号などを自動識別

　かこって検索機能では、画像の一部から電話番号やメールアドレス、URLなどを自動で識別できるようになった。ここからさらに電話をかけたりメールを送ったりをシームレスにできる。

　また、動画中にバックグラウンドで曲が流れている際などで、曲のタイトルなどを検索できるようになった。

Gemini Live

　加えてに搭載される生成AI「Google Gemini」では、同機から新たに画面共有とライブ動画ストリーミング機能「Gemini Live」が順次利用できるようになる。端末の画面を共有したり、周囲を本体のカメラで撮影したりしながら、Geminiに相談できる機能で、Galaxy S25シリーズが、ほかのAndroidスマートフォンに先駆けて利用できる機種になるという。

　たとえば、犬を撮影した写真をインプットすると「犬種に関する情報」か「それ以外の情報か」を問われる。ユーザーが「写真を上達させたい」と話すと、写真を評価してくれたりアドバイスをしてくれたりする。アドバイスの用語がわからなければ、質問するとその用語を解説してくれる。

　Galaxy S25シリーズを購入すると、最大6カ月間のGemini Advancedの利用権と2TBのGoogle Cloud容量が付属する。

アプリをまたいだAI処理機能

　Geminiでは、YouTubeやGoogleマップ、Gmail、Spotify、さらにGalaxyのアプリなど複数のアプリをまたいだ処理に対応した。

　たとえば、お気に入りのチームの今後の試合日程をGeminiに尋ね、そのままカレンダーに予定を追加してもらったり、チケット購入のリマインダーを登録してもらったりを、1つのコマンドで行える。