レビュー

すごいのはカメラだけじゃない、「AQUOS R6」の高性能な指紋センサーを試す

 国内ではNTTドコモとソフトバンクから販売されている、シャープのフラッグシップモデル「AQUOS R6」。どうしても1インチセンサーのカメラが注目を浴びがちだが、クアルコム(Qualcomm)製の指紋認証センサー「Qualcomm 3D Sonic Max」も見逃せないポイントだ。

 Qualcomm 3D Sonic Maxのセンサーサイズは20×30mmと大きい。これは、8×8mmだった先代の「Qualcomm 3D Sonic Sensor Gen 2」の約9倍に相当する数値。サイズが大きくなったことにより、高速かつ正確な指紋認証を実現している。

 普通の指紋認証センサーって、実際の指紋のサイズよりも小さいですよね。そうすると、指紋登録の時に何度か指を当てる必要が出てくる。この問題は、部分的な指紋の特徴点をつなぎあわせているということで、境界のところに特徴点を入れられず、「指を当てているのに認識しない」というケースも発生するんです。

 それに対して大きなセンサーでは、特徴点の境界がなくなって、十分な指紋の情報があるんですね。ですから原理的に認識率が上がって、高速な指紋認証が実現するんです。

「AQUOS R6」の開発秘話を聞く――1インチセンサーのカメラ以外にも、テクノロジーがてんこ盛り

 そこで今回は、AQUOS R6の指紋認証センサーを試してみた。本記事では、動作の様子を収めた動画を中心にお届けする。

まずは指紋を登録する

 指紋認証センサーを試すにあたり、まずは指紋を登録する。登録の手順は一般的なスマートフォンと変わらず、センサーに指を当てて登録を行う。なお、登録できる指紋は最大で5個となっている。

 驚いたのは、登録があっという間に終わったこと。一般的なスマートフォンであれば、指をセンサーに何度か当て直す必要がある。AQUOS R6の場合は、指を一度当てて数秒待つと、その時点で登録が完了した。

【AQUOS R6の指紋登録】

指紋認証を試す(指1本)

 指紋の登録が済んだところで、いよいよ指紋認証の動作をチェックする。AQUOS R6は指2本での指紋認証にも対応しているが、まずは指1本でのオーソドックスな指紋認証を試してみた。

【AQUOS R6の指紋認証(指1本)】

 特筆すべきは、ロック画面に表示される指紋認証の範囲がかなり広いことだ。動画内では合計で5回認証を試したが、範囲を示す枠線ギリギリに指を置いても、スピーディーに認証された。

指紋認証を試す(指2本)

 続いて、指2本での指紋認証にトライする。指1本との比較でセキュリティを向上させられる機能で、左右の親指や片手の中指と薬指など、任意の組み合わせに対応している。

【AQUOS R6の指紋認証(指2本)】

 指1本で試したときと同様、こちらもスムーズに認証された。2本の指を当ててロックを解除するという動作は新鮮で、ワクワクするようなギミックといえる。

1回使うと戻れない……かも?

 筆者のスマートフォンは背面の物理センサーで指紋を認証するタイプだが、これまであまり不便さを感じたことはなかった。

 したがって、シャープの開発担当者にインタビューした際、AQUOS R6の指紋認証センサーに関する「1回使うと戻れなくなる」というコメントが、いまいちピンと来なかったのも事実。

 しかし、その実力を目の当たりにして、認識を改めることとなった。今回は端末のロック解除でのテストだったが、アプリのログインや購入許可など、さまざまなシーンで力を発揮してくれそうだ。

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