レビュー

povoやUQへの乗り換え時、機能やサポートの違いを確認しよう

最終更新 2021年3月23日 19:48
初出日時 2021年3月11日 06:00

 3月23日から始まるオンライン専用ブランド「povo」と提供中の「UQ mobile」の「くりこしプラン」。小~中容量の料金プランとして注目を集めている。

 その一方で、これまで3キャリアのいわゆるメインブランドの料金プランを使ってきたユーザーにとっては、はじめての乗り換えとなるユーザーもいるだろう。これまで使えたサービスが乗り換えで使えなくなるということも少なくない。

 そこで、今回はKDDIの「povo」と「UQ mobileのくりこしプラン」の基本的なサービス内容を比較し、紹介する(価格は特記なき場合税込)。

料金とデータ容量

 料金とデータ容量は、povoが20GB/2728円、くりこしプランS/M/Lがそれぞれ、3GB/1628円、15GB/2728円、25GB/3828円。

 データ容量を追加する場合、povoは1GB/550円、くりこしプランは100MB/220円、500MB/550円で追加できる。たとえば、povoで月間22GB使いたい場合、2728+(550×2)=3828円となる。

 また、povoでは「トッピング」として24時間データ使い放題を200円で提供する。容量がなくなってしまいがちな月末など、容量を追加するよりも安価に抑えられる方法を用意している。

 なお、データ容量超過後の最大通信速度は、くりこしプランS以外は最大1Mbps、くりこしプランSは最大300kbps。くりこしプランでは、余ったデータ容量を翌月に繰り越せる。

 音声通話について、いずれのプランも無料通話は付帯しない。音声通話は、従量課金と通話定額オプションを用意している。

 povoでは、1回5分までの通話定額を550円、時間無制限の通話定額を1650円で提供。

 くりこしプランでは、1回10分までの通話定額を770円、無制限の通話定額を1870円、月合計60分までの通話定額を550円で用意している。

名称povoくりこしプランSくりこしプランMくりこしプランL
容量20GB3GB15GB25GB
月額料金(税抜、円)2480円1480円2480円3480円
月額料金(税込、円)2728円1628円2728円3828円
追加データ容量料金550円/1GB100MB/220円、500MB/550円
データ使い放題24時間/200円
データ容量超過後の最大速度最大1Mbps最大300kbps最大1Mbps最大1Mbps
無料通話付帯
通話定額オプション無制限の通話定額:1650円
5分/回までの通話無制限:550円
無制限の通話定額:1870円
10分/回までの通話無制限:770円
月合計60分までの通話定額:550円

ネットワーク

 いずれもKDDIの4G LTE通信が利用できる。5Gについては、今夏以降に対応する。

 共通の機能として、テザリングや国際電話(従量課金)が利用できる。海外ローミングはpovoは詳細未定としながら対応を予定しているが、くりこしプランは非対応。

 eSIMへの対応も、povoは対応予定(時期未定)、くりこしプランは非対応となる。

 一方、キャリアメールに関しては、povoは提供しないが、くりこしプランでは、オプションで「@uqmobile.jp」のキャリアメールを用意している。

名称povoくりこしプランSくりこしプランMくりこしプランL
ネットワークKDDI 4G LTE(5Gは今夏対応)KDDI 4G LTE(今夏以降5G対応)
テザリング
海外ローミング対応予定(詳細未定)
国際電話
eSIM対応(時期未定)
キャリアメール〇(@uqmobile.jp)

留守番電話など

災害用音声お届けサービスは3キャリアとも2022年3月31日で終了します。本記事では機能の有無という点について掲載しております。

 「+メッセージ」機能は、povoのみ対応する。

  povoでは、留守番電話サービスのほか、三者通話サービス、迷惑電話撃退サービスが非対応となる。一方、くりこしプランは月418円の有料オプション「基本電話パック」の加入で提供する。

 緊急速報メールや災害用伝言板、災害用音声お届けサービスに関して、povoは未発表、くりこしプランは緊急速報メールを提供する。

 キャリア決済は、いずれも「auかんたん決済」を提供。

 フリーWi-Fiサービスは、povoは未発表、くりこしプランでは「au Wi-Fi(au Wi-Fiアクセス)」が利用できる。

名称povoくりこしプランSくりこしプランMくりこしプランL
+メッセージ
留守番電話有料(電話基本パック:418円/月)
緊急速報メール未発表
災害用伝言板未発表
災害用音声お届けサービス未発表
キャリア決済auかんたん決済
Wi-Fiau Wi-Fi(au Wi-Fiアクセス)

 なお、「ウォッチナンバー」に関して、auからpovo乗り換え時引き続き利用できるが、povoユーザーが新規に契約することはできない。

サポート

 オンライン専用サービスを謳うpovoでは、申込みやサポートはオンラインのみ、故障受付に関しては未発表。

 一方、くりこしプランでは、オンラインのほかUQスポットや一部のauショップなど店頭やコールセンターで、サポートと故障受付を行う。

名称povoくりこしプランSくりこしプランMくりこしプランL
サポートオンライン店頭/オンライン/コールセンター
故障受付未発表店頭/オンライン/コールセンター
利用できるユーザー20歳以上小学生以下は親権者名義で利用可能

 また、povoに関して、auスマートサポートや使い方サポート、遠隔操作サポート、位置検索サポート、店頭設定サポート、料金安心サービスなどのサポートサービスは利用できない。一方、かえトクプログラムなど、端末の買い替えを条件としたプログラムに加入中のユーザーは、今夏以降特典の利用ができるようになる。

 なお、povoでは20歳未満の契約や利用者登録はできないため、20歳未満のユーザーはpovoを利用できない。

各種割引

 povoでは、家族割や固定回線割り引きなどは提供しない。ただし、2021年夏までに契約したユーザーに関しては、家族人数のカウント対象となる早期申込特典を用意している。

 くりこしプランでは、学割と「60歳以上通話割」を提供している。

 学割はくりこしプランSは8カ月間638円/月、M/Lでは12カ月間1738円(2021年2月までは1100円)/月割り引く。

 「60歳以上通話割」は、無制限の通話定額に加入が必要だが1100円を毎月割り引く。「60歳以上通話割」適用のユーザーには、キャリアメールを無料で提供する。

名称povoくりこしプランSくりこしプランMくりこしプランL
家族割
固定回線割引
学割8カ月間 -638円/月12カ月間 -1738円/月12カ月間 -1738円/月
シニア割60歳以上通話割:-1100円/月
無制限の通話定額(1870円/月)加入が必要
キャリアメール無料付帯

メインブランドからの乗り換えはしっかりと確認を

 povoはまだ未発表の部分が多いが、メインブランドとpovo、UQ mobileのくりこしプランの間で機能やサービスにある程度差異がある。

 キャリアメールなどで、サービスを登録している場合乗り換え後にログインできなくなる可能性もあるため、キャリアメールで登録しているサービスについては、メールアドレスの変更など事前に対応が必要となる。

 SIMカードについて、auからpovoへの乗り換えについて、原則SIMカードの交換は不要だが、VoLTE非対応のSIMカードは交換が必要になる。iPhone 7などでpovoに乗り換えるユーザーは、この点にも注意が必要だ。

 また、対応機種について、いずれもほとんどのau端末は使用できるとされているが、SIMフリー端末など確認中の端末もあるほか、対象外となる端末もある。

 自分が使おうと思っている端末が、povoやUQ mobileで使えるのか、乗り換え前に確認しておこう。

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