レビュー
ドコモの新プラン“プレミア”と「ahamo」の比較・選び方
2020年12月22日 06:00
NTTドコモは12月18日、かねてより予告していた大容量プランの料金を見直した新料金プラン「5Gギガホ プレミア」「ギガホ プレミア」を発表した。
同社の新料金プランといえば、月額2980円で月間データ容量が20GB、さらに5分以内の通話が何度でも無料で利用できる「ahamo」が12月3日に発表されて以降ずっと注目を集めている。
他社だけでなく現在ドコモを使っているユーザーからも「ahamoに変えたい」という声が多く聞こえる中での新料金プランは、果たして「ahamoと比べてどうなのか」を本記事では検証していく。
「プレミア」と「ahamo」を比較
まずは新たに発表された「5Gギガホ プレミア」「ギガホ プレミア」と「ahamo」の料金、サービス内容を確認していく。
プラン名 | 5Gギガホ プレミア | ギガホ プレミア | ahamo |
基本使用料 | 6650円 | 6550円 | 2980円 |
データ容量 | 無制限 | 60GB/月 | 20GB/月 |
通話料 | 20円/30秒 | 5分以内の国内通話が無料 ※超過時 20円/30秒 | |
みんなドコモ割 | ○ | × | |
ドコモ光セット割 | ○ | × | |
dカードお支払割 | ○ | × |
何の割引もない状態ではahamoの月額の安さが際立つ。
また、ahamoには「5分以内の通話が定額」もついてくるため、データ容量や月額以外でのお得も見逃せない。
しかしながら「5Gギガホ プレミア」「ギガホ プレミア」には「みんなドコモ割」と「ドコモ光セット割」、「dカードお支払割」が適用できる点は見逃せない。
「みんなドコモ割」は指定プランを利用中のユーザーが、ファミリー割引内に3人以上いれば割引額が最大の1000円となる。
この状態で「ドコモ光セット割」「dカードお支払割」も適用したと仮定した場合の料金をahamoと比較したのが以下の表だ。
プラン名 | 5Gギガホ プレミア | ギガホ プレミア | ahamo |
基本使用料 | 6650円 | 6550円 | 2980円 |
データ容量 | 無制限 | 60GB | 20GB |
みんなドコモ割 | -1000円 | × | |
ドコモ光セット割 | -1000円 | × | |
dカードお支払割 | -170円 | × | |
割引後料金 | 4480円 | 4380円 | 2980円 |
割引を最大で適用した場合、今回発表された新プランとahamoの価格差は約1500円まで縮む。
ahamoに比べればまだ料金は高いが、「5Gギガホ プレミア」であれば月間データ容量は無制限に、「ギガホ プレミア」であれば月間データ容量は60GBとahamoの3倍にもなるため、毎月20GBを超える使い方をする可能性があれば、ahamoではなくプレミアを冠したプランを利用する方がいいだろう。
さらにプレミアではデータ利用量が3GB以下の場合、1500円が割り引かれる。
プラン名 | 5Gギガホ プレミア | ギガホ プレミア | ahamo |
基本使用料 | 6650円 | 6550円 | 2980円 |
データ容量 | 3GB以下利用時 | 20GB | |
みんなドコモ割 | -1000円 | × | |
ドコモ光セット割 | -1000円 | × | |
dカードお支払割 | -170円 | × | |
3GB以下利用時の割引 | -1500円 | × | |
割引後料金 | 2980円 | 2880円 | 2980円 |
これまでドコモで“データ容量が少ないユーザー向けのプラン”として用意されてきた「ギガライト」では、3GBまでの利用で2480円、5GBまでの利用で2980円が各種割引を適用した際の最安料金だった。
これと比べると、プレミアの3GBで2980円~は少々割高にみえる。しかし、ほかの家族で20GB以上利用するユーザーがいる場合、「みんなドコモ割」の割引を最大に適用できるよう、あまりデータ容量を必要としないユーザーも、「ahamo」には変えず「ギガライト」や今回発表されたプレミアを契約した方が、家族全体の料金としてみた場合には安く済む可能性がある。
プレミアかahamoか、使うデータ容量で決めるべし
ここまで新たに発表されたプレミアと、話題を集める「ahamo」の価格や内容を比較してきたが、どちらを選ぶべきかの鍵は「データ容量」だ。
大前提として「家族3人以上」で利用している場合は、みんなドコモ割など各種割引を最大適用できる可能性がある。
「ahamo」をキッカケにドコモに移ろうと考えている場合も同様で、家族3人以上で利用する可能性がある場合は「データ容量」に注目して考えるといい。
もし、全員が「20GB以内に収まる使い方」をするのであれば、プレミアよりも「ahamo」を利用した方が安くなる。
しかし、一人でも20GBを超える使い方をするのであれば、プレミアを選択した上でみんなドコモ割などの割引をフルに適用した方が使い勝手のいい契約内容になるのは間違いない。
また、ここでプレミアプランを選ぶ際、家族内のライトユーザーのデータ利用量も「3GB以内」なら、「ahamo」を契約した場合とほぼ同額の料金しか毎月かからない。
この逆で、“全員が20GB以内に収まるパターン”や、“そもそも自分しかドコモを契約していない”など、「みんなドコモ割」の恩恵などが受けられそうにない場合は、素直に「ahamo」を選択するのがいいだろう。
今回、ドコモが発表した“プレミア”を冠する2つのプランは、「ahamo」というわかりやすい選択肢の後だからこそ、魅力的に見えるプランだ。
携帯電話は、買い替えや料金プランの変更が「自分だけでは決められない」と、家族の都合などを理由に変えづらい人も多いだろう。
「ahamo」は料金の見直しを行うキッカケとして、そこから自分や家族それぞれに合ったプランを選びやすくしたのが、今回の「5Gギガホ プレミア」と「ギガホ プレミア」だ。