レビュー
「Pixel 3/3 XL」話題の夜景モードがついに登場
AIで「暗い場面」がどれだけ明るくなるのか
2018年11月15日 02:00
グーグルのAndroidスマートフォン「Pixel 3」「Pixel 3XL」の目玉機能のひとつ「夜景モード」が11月15日より、いよいよ利用できるようになる。12.2メガピクセルで1.4μmサイズのセンサーを採用するデュアルピクセルのシングルカメラで、どんな写真を撮ることができるのか。
正式公開に先駆け、報道陣に向けて公開されたプレビュー版の「夜景モード」を、「Pixel 3 XL」でさっそく試してみたのでその写真をご覧いただきたい。夜景モードはカメラメニューの「その他」から選ぶ形だ。
夜景を撮ろう
夜景モードという名前から連想するのは、やはり高いところから観る夜の風景だろう。
実際に撮影してみると、通常モードでもしっかり撮影できている。ただ、夜景モードではもう少し明るくなり、夜景を構成する灯りが際立つ印象を与える。
照明の少ない場所で撮ってみる
10月、「Pixel 3/3 XL」の発表会で、夜景モードを紹介する場面で用いられていたのは、夕暮れの公園というシチュエーションだった。
今回は、とっぷり日が暮れた後、近くに照明がない堤防の上という場面をあえて選んで撮影してみた。堤防の下には道路があり、そこからの光はある程度届いているが、かなり暗い環境だ。
明るさに乏しいだけあって、通常と夜景の違いは一見するとわかりにくいかもしれないが、見比べると、その違いは明白だ。
夜景モードのほうがより明るさをアップさせ、暗い場所での撮影にありがちなノイズ感も少ない。夜空の色合いも、昼間の青さを感じさせるほどだ。
場面によっては、夜というよりも早朝に撮影した写真のように思えることもあり、実際に撮ってみて驚いたのが正直なところだ。
照明がある場所での撮影は
では同じく日が落ちた後の状況で、ある程度、光がある場面だとどうだろうか。
ひとまず通りすがりの公園を撮影してみたところ、通常モードと夜景モードの違いはあまり感じられなかった。
夜の繁華街で撮影したものを比べても、通常と夜景の違いがわからない(本記事に掲載する写真は顔にモザイク処理を施しています)。通常モードでも十分美しく撮影できたというべき印象だ。
夕方、そして昼間に撮影してみる
夜景モードという名にはちょっとそぐわないが、暗い場面でしっかり明るさを上げてくれることがわかった。では夜になる前の夕方だとどうだろう。
撮影してみると、なるほど、しっかり明るさがアップしているようだ。白の色味(ホワイトバランス)も少し変化している。
またあえて昼間でも撮影して試してみた。
白の色味は変化しているが、さすがに明るさにはあまり影響していないようだ。この日は曇がちで、やや薄暗い印象もある日中だったがそれでも夜景モードはやはり暗いシーンでの撮影に適していることがあらためてわかった。
AIの撮影補正、その実力
スマートフォンにとって、カメラ機能は重要なアピールポイントのひとつであり、ユーザーも重視する部分だ。そして暗い場所での撮影は、多くのメーカーが長く性能の向上を図ってきた。
多くの場合、イメージセンサーの大型化や、レンズのF値の向上で暗い場所をより明るく記録できるよう進化してきた。最近では、複数のカメラを備え、それぞれのカメラで捉えた場面を合成して、より明るく撮るといった工夫をしている。
それに対して、「Pixel 3/3 XL」はシングルカメラとAIの組み合わせで、夜景モードを実現した。明るく記録し、被写体の色合いを機械学習でより正しい色味に補正してくれるという仕掛けとされている。
個人的に知りたい、あるいは期待したいのは、同様の機能を他のAndroidスマートフォンでも、という点だ。実は、報道陣向けに公開された「夜景モード」は、カメラアプリを更新することで利用できるようになったのだ。
もちろん何かしらハードウェア面で必要とされるものがあるのであれば、Pixel以外での利用は難しいところだろうが、アプリの更新という形であれば、体験してみたいユーザーは多いはず。端末メーカーにとっては、そうした流れをどう捉えるか、という新たな悩みも増えるかもしれないが、AIをさらに活用し、次のステージに向けた発展という意味でも2018年後半に登場する「Pixel 3/3 XL」の夜景モードは実に興味深い存在になりそうだ。
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