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ソフトバンク、フレームレス構造で超狭額縁の「AQUOS CRYSTAL」

AQUOS CRYSTAL

 ソフトバンクモバイルは、フレームレス構造で超狭額縁を実現したシャープ製のAndroidスマートフォン「AQUOS CRYSTAL」を8月29日に発売する。Bluetoothスピーカーとのセットで販売され、価格は一括で5万4480円(税込、以下同)、割り引きを含めた24回払いでの実質負担額は、新規・MNPでは0円、機種変更では毎月140円。スピーカーを除いた端末単体での販売は予定されていない。

 「AQUOS CRYSTAL」は、フレームレス構造で超狭額縁を実現した5インチのS-CG Silicon液晶を搭載するのが最大の特徴。また、オーディオではHarman社による高音質化技術も搭載。これらをクリスタルディスプレイ、クリスタルサウンドとしてアピールする。

 端末の「AQUOS CRYSTAL」は米Sprintとの共同調達モデルで、米国でもSprintのブランドを通じて販売される。このため、「AQUOS CRYSTAL」の仕様は、共同調達や共通プラットフォームの採用を優先したグローバル市場寄りの内容になっている。その最大のメリットはスケールメリットと説明されており、端末価格は低く抑えられている。なお、同時に発表された「AQUOS CRYSTAL X」は、日本市場向けとして、画面サイズや解像度、おサイフケータイなど仕様を強化したモデルになっている。

 フレームレス構造の液晶は、狭額縁液晶の前面すべてをパネルで覆った上で、アクリルパネルの端をカットしてレンズ効果を持たせ、端までディスプレイが占めているように見えるという構造の液晶ディスプレイとなっている。合わせて、通話時の相手の音声をディスプレイ全体を振動させて伝える機能を搭載し、受話スピーカーの穴を省いたデザインを実現した。

 IGZO液晶ではなくS-CG Silicon液晶が採用されたのは、現時点ではフレームレス構造の実現にS-CG Silicon液晶のパネルが適しているため。シャープによれば、将来的にはIGZO液晶でのフレームレス構造も検討している。一方、解像度がフルHDではなく1280×720ドットのHDとなったのは、技術的な問題ではなく、共同調達による仕様を優先したため。

(左から)ホワイト、ブラック、ピンク、ブルー

 「AQUOS CRYSTAL」では、ボディ全体のデザインも、ディスプレイ同様に端をカットしたデザインを採用。音質面ではHarman社による圧縮音源の復元技術「Clari-Fi」を搭載している。

 また、国内ではBluetoothによるワイヤレススピーカーシステム「Harman Kardon ONYX STUDIO」が標準セットとしてパッケージに同梱される。「ONYX STUDIO」は内蔵バッテリーで最大5時間の駆動ができるほか、ACアダプターでも動作する。ウーハー×2、ツイーター×2のステレオで、バスレフポートも前後に搭載。15W×4のアンプで駆動する。

 このほか、カメラ機能、拡張されたスクリーンショット機能、ワンハンドアシスト、Feel UX ホームなど、シャープのAndroidスマートフォンとして最新の機能を搭載する。後日アップデートにより高音質で通話できる「VoLTE」にも対応する予定。

 なお、ワンセグ・フルセグなどのテレビ機能、グリップマジック、赤外線通信、おサイフケータイ、NFC、AV家電リンク、防水には非対応。

 通信方式は「Hybrid 4G LTE」として、「Softbank 4G」「Softbank 4G LTE」の両方をサポートする。OSはAndroid 4.4.2。CPUは1.2GHz、クアッドコアのMSM8926。メモリ(RAM)は1.5GB、ストレージ(ROM)は8GB。ディスプレイは約5インチ、1280×720ドットのS-CG Silicon液晶、カメラは800万画素のアウトカメラ、120万画素のインカメラを装備する。バッテリー容量は2040mAh。

 大きさは約67×131×10mm、重さは約140g。ボディカラーはホワイト、ブラック、ピンク、ブルーの4色。

2013年11月にシャープの説明会で展示されたフレームレス液晶のコンセプトモデル。後ろ側にフレームは存在しているが、アクリルパネルのエッジのカットとレンズ効果でディスプレイが占めているように見える

発表会での展示

米国で販売されるパッケージのデザイン。Sprint傘下の3つのブランドで展開される

太田 亮三