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Android版「ATOK」に上位版、Passportプレミアムで――クラウド変換も
(2013/12/3 13:37)
ジャストシステムは、日本語変換アプリ「ATOK」を月額制で利用できる「ATOK Passport」「ATOK Passport[プレミアム]」で12月3日よりクラウド推測変換サービスを提供する。また2014年2月7日からは、Androidアプリの上位版「ATOK for Android[Professional]」が登場、Passportのプレミアム会員が利用できる。
同社によれば、2011年度と比べ、2012年度のATOK出荷数およびダウンロード数は約4倍に伸びた。月額制サービス「ATOKPassport」やAndroid向けアプリが牽引しているという。ATOKの開発にあたっては、Windows版で導入された機能を他のプラットフォームでも利用できるようにする、というコンセプトが掲げられており、今回もその方針にのっとった進化を遂げている。
Windows版相当の「ATOK for Android[Professional]」
ATOK for Android[Professional]は、2014年2月7日より提供される、Android向け日本語変換アプリ。月額制の「ATOK Passport[プレミアム]」(月額500円)会員のみ利用できる。
Windows版ATOK相当の新たな変換エンジンを搭載し、高い変換精度、利便性を高めた機能を利用できる。手書き入力のほか、タブレット向けのソフトキーボードも搭載する。
この“Windows版ATOK相当の変換エンジン”とは、今回あわせて発表された最新版の「ATOK 2014」のこと。そのため、新たに搭載された機能のいくつかも「ATOK for Android[Professional]」でも利用できる。その1つが打ち間違いから、ユーザーが入力したいワードを類推して変換候補に出す機能。たとえば、「消費税」と入力したいのに、「そうひぜ」と打ってしまった場合、その都度、類推して適切と思われる変換候補として「消費税」を示す。これまでのATOKも、過去に入力したワードを学習して、類推した変換候補を出すことはできたが、今回は入力内容に対してその都度計算し、ユーザーが入力したかったワードを候補に出す。このほか、パソコン向けATOKの特徴である校正支援なども利用できる。
こうした機能が利用できるATOK for Android[Professional]は、「ハイエンドなAndroidスマートフォンやタブレット向け」(ジャストシステム コンシューマ事業部の井内由美氏)と位置付けられている。そのため、ジャストシステムでは、「普段のスマートフォンでは、通常版の『ATOK for Android』を利用し、タブレットで『ATOK for Android[Professional]』を利用してパソコンと同じように文書作成する、といった使い分けができる」としている。
クラウド推測変換サービスも登場
通常のATOK Passport(月額300円)と上位版にあたる「ATOK Passport[プレミアム]」は、ATOK for Android[Professional]のほか、クラウド経由で利用できるサービスに違いがある。通常版で利用できるのは、「ATOK Syncアドバンス」「ATOKキーワードExpress」と、今回発表された「ATOKクラウド推測変換サービス」のみ。
一方、上位版のATOK Passport[プレミアム]は先述した「ATOK for Android[Professional]」、クラウド上の辞典(大辞林、ウィズダム英和辞典など)が利用できる。
今回発表されたクラウド推測変換サービスは、時事や旬のワードをスピーディに収録して、変換候補に出すもの。約180万語のワードが収録され、アイコンでジャンルを示す。また「ATOKクラウド文章校正」も新たに提供される機能で、こちらは校正ツール「Just Right!」の校正エンジンがクラウド経由で利用できるもので、誤字・脱字・表記揺れをチェックできる。Android版でも利用できるとのこと。