ドコモが「通訳電話」拡充、10カ国語対応で1万人提供へ


 NTTドコモは、携帯電話経由で異なる言語での会話を可能にする「通訳電話サービス」について、2回目の試験提供を6月1日~9月30日まで実施する。対象ユーザー数や翻訳する言語を拡充する。利用料は無料で、6月1日から専用サイトでモニターを受け付ける。海外利用時などは通信料がかかる。

 「通訳電話サービス」は、音声で入力した内容をサーバー上で機械翻訳し、相手に伝える、というもの。ドコモでは、ネットワーク上で処理する“ネットワーククラウド”によるサービスの1つ、と位置付けており、通話経由で逐次翻訳する「遠隔利用」と、手元の携帯電話で目の前にいる人物と通訳しながら会話する「対面利用」という2つの使い方が用意されている。昨年11月から約1000人が参加した第1回の試験提供では、約7割が「また利用したい」と回答し、2回目の試験提供が1万人に対して行われることになった。

遠隔利用の手順イメージ

 対象ユーザーの拡大とともに、対応言語も拡充する。「遠隔利用」はこれまで通り、日本語と英語・中国語・韓国語との翻訳になるが、「対面利用」では他言語対応アプリを追加ダウンロードすることで、日本語と通訳できる言語として、新たにドイツ語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、タイ語、インドネシア語が加わる。

 また第1回の試験提供で寄せられた声をもとに、翻訳結果を再び読み上げる「音声再読み上げ機能」が追加されたほか、これまでは音声通話とパケット通信の組み合わせで提供されていたところ、パケット通信のみでサービスを提供し、利用開始手順を若干、簡略化した。

 現時点で案内されている対応機種は、ドコモのAndroidスマートフォン、タブレットで、Android 2.2/2.3を搭載するもの。同社では今後、対応機種を拡充する。

対面利用の手順イメージ




(関口 聖)

2012/5/14 15:50