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“デジタルの中”で子供たちを守る、Googleの青少年保護の取り組みとは
2026年7月1日 18:56
7月に入り、あと3週間ほどで夏休みとなる小学生も多いはず。夏休みといえば、頭を悩ませるのは自由研究ではないだろうか。宿題なら、夏休み最終日にまとめてやったり、家族の力を借りてなんとか形にすることができるが(筆者個人の意見)、自由研究は、アイデア出しから、それを実行に移せる環境かどうかといったことまで、さまざまなことを検討し実施していく必要がある。
そんななか、学校現場ではタブレットによる教育が進められており、「1人1台スマートフォン」を持つ家庭も今や当たり前になりつつある。生成AIや動画配信サービスの動画など教育に役立つコンテンツを活用すれば、よりわかりやすく学びを進められ、自由研究などでも生成AIと一緒に考えて、より知識を深められる。
一方で、長時間スマートフォンを使ってしまったり、悪意あるアプリやサイトを利用してしまったり、デジタルデバイスを利用する上でさまざまな脅威がある。
子供が安全にスマートフォンを利用するには、どのような対策が必要なのか。夏休みを前にAndroidや生成AI「Gemini」、動画プラットフォーム「YouTube」を展開するグーグル(Google)が記者向けに説明会を開催し、「デジタルの中で子供を守る」さまざまな取り組みを紹介した。
学習に便利なGoogleサービス
Googleのサービスには、教育に役立つさまざまなサービスを提供している。
生成AI「Gemini」
生成AI「Gemini」は、わからないことを聞いたり悩みを相談したり、あるいは仕事のプレゼン資料や、資料をまとめてくれたりする。
たとえば、自由研究のネタに困った場合、Geminiにネタ候補を出してもらったり、何をするか一緒に考えてもらったりする。また、宿題や読書感想文をする際、「ガイド付き学習」モードで利用すると、単純に回答を出すわけではなく、ユーザーが自力で回答できるようにアシストしてくれる。読書感想文なら、感情のくみ取り方やそれを言語化して感想文に仕上げられるように出力され、思考力や答えにたどり着く力の向上をサポートする。
また、「Canvas」機能を利用すると、「月の満ち欠けと地球との位置をシミュレーションする」といったこともできる。このほか、休み中の学習計画を立ててもらったり、演習問題を出してもらったりできる。
デジタルの“中”で守る「YouTubeのファミリーセンター」
一方、子供の学びを支えるツールとして重要なのは、安全対策だ。同社では、原則として「子供を“デジタル”から守るのではなく、“デジタル”の中で守る」という方針をとっており、児童発達の専門家と協力し、「デジタル=悪」ではない形での対策を進めている。
デジタル技術の恩恵を受けながらも、家庭でデジタル体験を適切に管理できる機能として、YouTubeでは「YouTube Kids」や「ペアレンタルコントロール」「青少年向けの自主的なペアレンタルコントロール」といったものが用意されている。
「YouTube Kids」は、13歳未満のユーザー専用のアプリで、YouTube本体とは独立したアプリやWebサイトを用意している。ライブ配信動画の視聴機能やコメントの閲覧機能、YouTubeショートの閲覧機能がなく、広告もファミリー向けに審査された広告のみ表示される。
「YouTube」アプリやWebサイトでは年代別のペアレンタルコントロール機能が用意されている。13歳未満のユーザーには、保護者が視聴するコンテンツをコントロールできるようになっている。ライブ配信は視聴のみできるようになり、コメントは閲覧のみできるようになっている。また、YouTubeショートは保護者が1日の閲覧時間を制限できる(0分も選択可)。
13~17歳のユーザーにもペアレンタルコントロール機能が用意されているが、設定には保護者と子供双方の同意が必要で、子供のアカウントから機能をオフにできる。基本的にはYouTubeでのライブ配信や動画の投稿、コメントの投稿などができるが、配信/投稿時は保護者に通知が届くほか、YouTubeショートの閲覧時間制限の設定ができる。
これらの設定は、YouTubeのファミリーセンターから設定できる。ファミリーセンターではほかにも、就寝時間に合わせて動画の視聴を終了できる「おやすみ時間」や一定時間ごとに休憩を促すリマインド機能、特定のチャンネルを非表示にする機能が用意されている。また、再生履歴や検索履歴に基づいたおすすめ表示を停止できる「再生履歴/検索履歴の一時停止」や「履歴の消去」機能も用意されている。
Androidスマートフォンの「ファミリーリンク」
Androidスマートフォンにも、子供の利用ルールを設定できるアプリ「ファミリーリンク」が用意されている。保護者と子供のGoogleアカウントを連携させることで、保護者の端末から子供の端末の利用時間やアプリの権限管理や位置情報の確認などができる。
アプリでは、「利用時間」と「管理」「位置情報」のタブが用意されている。
「利用時間」タブでは、端末あたりの利用時間を確認できる。1日の利用時間に制限をかけたり、スクリーンタイムの設定ができる。また、アプリごとの利用時間や権限の確認、利用制限、Google Play以外から提供されたアプリのインストール許可、開発者向けオプションの許可などができる。
「管理」タブでは、ダウンロードできるアプリを制限したり、先述のYouTubeアプリの設定、Chromeブラウザの制限やGoogle検索のセーフサーチ設定などができる。
「位置情報」タブでは、端末ごとの位置情報を確認できるほか、ある地点を登録しておくと、その場所に到着または出発すると、保護者のスマートフォンに通知が届く設定ができる。たとえば、家や学校、通学時に通る駅、塾を設定しておけば、その都度通知が届くので、離れた場所から子供を見守るのに役立つ。
変わった機能として、子供の端末で通知音をリアルタイムに鳴動させる機能がある。Google Playパートナーシップアプリ部門日本統括部長のエヴァン小島氏は「子供はスマートフォンをよくなくしてしまう。また、なかなか自室から出てこない子供を呼ぶときにも便利」と経験を語る。
トークセッション「知識と経験を徐々に積み上げるのが重要」
後半には、4人によるトークセッションが開催された。
青少年のネット環境に詳しい弁護士の上沼紫野氏は、子供のネット利用制限について「理由に納得してもらえないと『見つからなければやってもいい』ということにつながってしまう」と指摘。また、「大人に近い年齢になって初めてSNSを使う」など極端に自由度が高まってしまうと「小さな失敗をせずにいきなり世界デビューするようなもの」とコメント。
YouTubeで解説動画を多数投稿するサイエンスアーティストの市岡元気氏も「包丁を一切使わせないまま大人になってしまうのは危険。将来、便利なものとして使い方を学びながらツールを利用することが重要」と語る。
YouTube Japan Head of MediaCo and Responsibility Partnershipsの早川ゆかり氏は、自身の子供との経験として、タブレットの利用制限について話す。小学校の宿題で「保護者と子供が一緒にタブレットの利用ルール」を決めた。その後、ルールに反して利用時間が過ぎてしまった時に注意すると、「自分が決めたルールだから」と子供が納得して利用をやめたことがあった。早川氏は「どうせ守らないだろうなぁ」と感じていたそうだが、子供と話し合い納得させる意義を実感したと話す。
一方、Google DeepMind プリンシパル サイエンティスト 東京拠点リードの全炳河氏は、子育てが自身が研究している「生成AI」と関連しているという。生成AIの開発には、知識と経験を積ませることが必要で「知識の上に経験を積んで高機能なAIができる。人間も同じで、デジタルコンテンツで知識にアクセスし、経験を積ませることが知的好奇心を育むうえで重要」と語る。


















































