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NTT、カメラとAIで「職場の親密度」を可視化できるソリューション

 複数のカメラを使い、その部屋にいる人たちが密にコミュニケーションをとっているか、そうではないかを判別するソリューションをNTTが開発している。11月26日まで開催中の「NTT R&D FORUM 2025」で展示されている。

 NTT人間情報研究所のAI「MediaGnosis」を活用した仕組み。複数のカメラをオフィスなどに設置して、画像や映像処理を組み合わせてリアルタイムにセンシングする。複数の人がいる部屋でも、どの人とどの人がグループを形成してコミュニケーションをとっているのかを判定する。同じグループと判定された人たちは特定の色がついた枠で囲われる。

 表情や仕草などの情報から、仲の良さなどが客観的にわかる。設置する期間が長いほどデータが蓄積されるため、コミュニケーションのパターンを見つけやすくなる。職場環境の改善や店舗でのマーケティング分析、教育現場などでの用途を想定する。

 「人とのコミュニケーション」に重点を置いたソリューションで、表情や仕草も解析できることが特徴。人々がグループを形成していることを認識できる点などに独自性がある。同様の技術は、大阪・関西万博でも来場者の分析などで活用された。実際の商用導入では、社内のコミュニケーション活性化や店舗などビジネス向けの用途を見込む。