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KDDIが高輪ゲートウェイ駅周辺で“中継器”を使った5Gミリ波エリアを展開、「KDDI SUMMIT 2025」で実物展示

高輪ゲートウェイ駅周辺で“中継器”を使った5Gミリ波エリアを展開

 KDDIは、同社の本社がある高輪ゲートウェイ駅周辺で、中継器を使った5Gミリ波エリアの展開を実施している。10月29日まで高輪ゲートウェイシティ(東京都港区)で開催されている「KDDI SUMMIT 2025」では、実際に展開されているエリアでミリ波を体験できるほか、展示スペースでは中継器の実物が展示されている。

 5Gミリ波は、超高速超大容量超低遅延の性能を持つ一方、4G LTEや5G Sub6の電波よりも直進性が高く、広い範囲をエリア化するには、多くの基地局が必要となる。今回同社は、基地局からの電波を中継することでエリアを広範囲に広げる取り組みを実施しており、すでに新宿西口と大阪・関西万博(10月13日まで大阪夢洲で開催された)でも設置されており、今回が3例目となる。

 基地局は、駅正面にある建物の上に設置されている。この電波を駅上部に設置された中継器2機を使って中継し、エリアを広げている。

ミリ波の基地局
駅の上に設置された中継器

KDDI SUMMIT 2025では、ミリ波を体験できる展示

 「KDDI SUMMIT 2025」では、この広場でミリ波による超高速大容量通信を体験できる展示がされている。1つは、新幹線や飛行機など長距離を移動する前に動画を瞬時にダウンロードできるというもの。2つ目は、スタジアムなどで撮影される大量の素材(写真など)をワイヤレスですぐに転送できるというもので、コンシューマーと法人双方のユースケースを体験できる。

コンシューマー向けのダウンロード速度を体感できる展示
法人向けのアップロード速度を体感できる展示
カメラで撮影した大容量の素材をアップロードする

 ホール内での展示では、実際の中継器が展示されている。4面のうち、1面で電波を受けてほかの3面から中継した電波を発射する。担当者によると、基地局を設置するのと比較して4割程度の費用削減効果があるほか、重量が軽く街灯のポールなどにも設置できるため、柔軟なエリア拡大が期待できるという。

中継器