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IIJ、IoT向けに遠隔で操作できるeSIM規格「SGP.32」の有効性を検証
2025年2月12日 18:35
インターネットイニシアティブ(IIJ)は12日、IoT機器向けのeSIM規格「SGP.32」のユースケースの実証実験を実施し、IoT機器向けへの導入に有効であることを確認したと発表した。スマートフォンやタブレットなどのeSIMのように、ユーザーが任意のタイミングでSIMをダウンロードしたり有効化したり管理できることが確認された。
「SGP.32」は、GSMAが2023年5月に公開したIoT機器向けのeSIM規格。これまで一般的なIoT機器では、製造時に装着したSIMを機器のサービス終了まで使い続けていた。今回の規格では、リモートでeSIMをダウンロードし、都度最適なプロファイルを選択できるなど、さまざまなニーズに対応する新しい技術仕様となる。たとえば、使用するエリアにあわせたSIMの選択や、機器の製造後に任意のタイミングでSIMを組み込みたい、機器の設置先でSIMを入れ替えたい、といったニーズに対応できる。
「SGP.32」では、端末上で専用アプリを利用してeSIMを操作、管理するのではなく、リモートで操作できる。小型のIoT機器など、eSIMを操作するためのインターフェースを実装できない機器に導入したり、多数の機器に対してeSIMを統合的に管理したりできる。
実証実験では、設置環境に応じた適切なeSIMをリモートでダウンロードできること、スマートフォンとのペアリングなしでeSIMを有効化しIoT機器単体で動作することが確認された。また、eSIMをダウンロードするための初回プロファイル必須機能(いわゆるブートストラップ)の検証も実施された。