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英O2が“AIおばあちゃん”「デイジー」開発、詐欺師を長電話に引きずり込む

 英国の通信事業者であるヴァージンメディアO2(O2)は14日、詐欺電話対策として、高齢の女性のように話すAIを開発した。詐欺防止対策チームの一員「デイジー(Daisy)」と名付けられ、詐欺電話の相手と会話するという。

 詐欺対策に注力するエンジニアでもありYouTuberとして活動するジム・ブラウニング氏の協力を得てトレーニングされており、人間と見分けづらい“AIおばあちゃん”として、24時間体制で怪しい電話に応対するという。

 発表によれば、さまざまなAIモデルを組み合わせてリアルタイムに応答できるとのことで、多数の詐欺師に対して、一度の通話で40分、通話させ続けることにも成功した。デイジーは、通話相手に家族の話や、編み物に対する自身の気持ちを長々と語ったり、架空の口座情報などを提供したりしたという。

 プレスリリースで公開された動画では、「詐欺師さんたち、こんにちは。私は、あなたにとって“最悪の悪夢”です」と自己紹介を始めたデイジーが、「wのあとにドット(.)なの?」と話せば、相手が「wを三回、それからドットです」と応じたりするなど、要点を得ない会話をして、詐欺師を翻弄する様子が紹介されている。

 「デイジー」は、O2が実施している詐欺対策キャンペーンの一環として開発された。英国でも、電話による詐欺に悩む人が多く存在。O2では、今回の発表を通じて、あらためて怪しい通話やテキストをO2へシェアする方法を紹介し、詐欺の被害に避ける方策などを案内している。