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特殊詐欺のスマホ契約、偽造の運転免許証とマイナカードの割合は? 河野大臣がデータを紹介

 河野太郎デジタル大臣は、自身の公式Webサイトにおいて、特殊詐欺の携帯電話回線の契約における“偽造カード”の割合を紹介している。

 2023年に特殊詐欺に悪用された携帯電話回線のうち、契約時の本人確認書類が把握されているものが619回線だった。そのうち運転免許証は534回線で使用されたが、偽造の運転免許証が386回線で使われていたという。

 そのほかのカードについて、偽造のマイナンバーカードが使われたのは23回線中1回線。偽造の在留カードが45回線中19回線、偽造の健康保険証が13回線中10回線、それ以外の偽造の本人確認書類が4回線中3回線で用いられた。

 619回線の本人確認書類のうち、偽造されたものは419回線で全体の68%になる。偽造の割合が最も高かったのが保険証で77%、免許証が72%、在留カードが42%、マイナンバーカードが4%となっている。

 また、特殊詐欺に利用された電話転送サービスの契約のうち、本人確認書類が判明しているのが242件。そのうち241件で免許証が使われ、その30%に当たる72件で偽造の免許証が使われた。残り1件は、本物のマイナンバーカードで契約されていたという。

 河野大臣は、確実な本人確認の方法として、本人確認書類の目視ではなく、マイナンバーカードか運転免許証のICチップの読取りを挙げている。

 総務省で開催されている「不適正利用対策に関するワーキンググループ」で、警察庁が示した資料によれば、身分証の偽造を請け負うWebサイトの存在が紹介されている。また、本物と見分けがつかないほど精巧に偽造・変造された本人確認書類が犯罪に用いられている実態が報告されている。