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IIJ子会社、大規模イベントの通信需要を複数キャリア回線などでまかなう「マルチアクセスソリューション」を提供開始

 インターネットイニシアティブ(IIJ)子会社のIIJエンジニアリングは10日、イベント会場などで一時的に多くの人が集まる環境でも快適に通信が利用できる「マルチアクセスソリューション」の提供を開始した。

 大規模イベント会場など、一時的に多くの人が集まる環境で、複数のキャリア回線や衛星ブロードバンド通信サービスを組み合わせて、快適なインターネット環境の提供を図る。参考価格は、同時利用30人、通信量50GB、利用期間2日間で20万円(税抜)~としている。料金は、条件に応じて異なる。

大規模イベント時の回線輻輳

 大規模なイベント会場においては、一時的に多くのユーザーが集まるため、携帯回線に輻輳が発生し通信速度が低下し、電子チケットなどがしようしづらくなることがある。一方で、イベント期間の需要を満たすためだけに固定回線を常設するには、維持コストが重かったり、そもそも回線を引くことが難しかったりする。

 「マルチアクセスソリューション」では、複数の携帯回線や衛星回線から最適な経路を自動判別し、IIJバックボーン経由でインターネットに接続する通信環境を、パッケージで提供する。

 標準的な構成として、IIJモバイルサービスのNTTドコモ回線とKDDI回線、衛星ブロードバンド通信サービスの複数経路からルーターが混雑や遅延の少ない回線を自動で選択して通信する。

 パッケージのオプションとして、Wi-Fi接続の提供や、機材の設置や撤去なども対応できるという。

SUPER FORMULA 第1戦で先行採用

 なお、「マルチアクセスソリューション」は、3月9日~10日に開催された「SUPER FORMULA 第1戦」のイベントブースで先行採用された。

 携帯回線が混雑しやすい環境下でも、インターネット経由で快適なレース視聴ができる環境を提供できたとしている。