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市販のスマートフォンでAST衛星経由の音声通話、楽天モバイルの三木谷氏がデモ公開

 楽天グループは、代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏とAST SpaceMobileのアーベル・アヴェラン(Abel Avellan)氏が、市販のスマートフォンを使って、低軌道衛星経由での音声通話を行う様子をYouTubeで公開した。

三木谷浩史氏と低軌道衛星経由で音声通話するデモ

 楽天グループとASTは、2020年3月に戦略的パートナーシップを締結し、市販のスマートフォンで低軌道衛星と直接通信の実現に取り組んでいる。ASTは、2022年9月に試験衛星「BlueWalker 3」の打ち上げに成功した。

 今回は、米国ハワイ州マウイ島の携帯電話ネットワークの圏外エリアと東京との間を、低軌道衛星経由で、市販のスマートフォンを使って音声通話する様子が公開された。

 公開されたデモでは、通常の地上系ネットワークを通じた音声通話と比べてやや遅延が大きい様子が見られるものの、大きな問題なく会話している様子がみられる。

 楽天は、AST SpaceMobileとのプロジェクトにより、山間地域や離島など携帯電話ネットワークによる通信が難しいエリアや、地震や大雨などの災害時にも使える通信手段として、低軌道衛星を経由した通信サービスの提供を目指している。