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「e-ZUKAスマートアプリコンテスト2023」、受賞アプリ決定

「スマートピルケース」でグランプリを受賞したチーム「やさしい生活」(九州大学大学院)

 福岡県飯塚市は11月12日、「e-ZUKAスマートアプリコンテスト2023」の最終審査会を開催し、受賞アプリを発表した。

 同コンテストは、2012年から毎年開催されているアプリコンテスト。今回で12回目の開催となり、昨年からスマートフォン向けのアプリに限定せず、IoTなど、さまざまなスマートデバイスを関連するソフトウェアの開発も対象となっている。2023年のテーマは「No Limit!暮らしを豊かにするスマートアプリ」とされており、これまでにないような新発想で開発されたアプリを募集していた。

 12日に開催された最終審査会では、多数の応募作品のうち、一次審査を通過した10チームが6分ずつプレゼンテーション、5分ずつ質疑応答を行ない、全チーム終了後に会場内の展示コーナーで実機デモを行なう形で、各チームがアプリの魅力をアピールした。

冒頭で挨拶する飯塚市 副市長の藤江美奈氏
審査員長の九州工業大学大学院情報工学研究院 准教授の小西直樹氏

 審査の結果、見事グランプリに輝いたのは、九州大学大学院のチーム「やさしい生活」が開発した「スマートピルケース」。LTE通信モジュールを搭載したピルケースは、照度センサーでフタの開閉を感知し、薬を飲んだことを自動記録する。システムはLINEボットと連携し、飲み忘れないようにリマインドを送ったり、重複して薬を飲まないようにログを確認したりできるようになっている。

グランプリを受賞した「スマートピルケース」

 同アプリは、スマートフォンの枠を越える形でスムーズな利用動線が実現されており、患者だけでなく家族やヘルパーなど、広範囲での利用価値が高く評価され、グランプリを獲得。2つの企業賞も獲得した。

 このほか、チーム「Raise」(トライデントコンピュータ専門学校)が開発した生成AI(GPT3.5-turbo)を用いて小学生高学年~中学年が炎上しないSNSの使い方を学んでいけるアプリ「LiterAI(りてらい)」が4つの企業賞を受賞。これら以外にも最新の生成AI技術を活用したアプリが多く、この1年の技術トレンドを反映したコンテストになっていた。

炎上しないSNSの使い方を学んでいけるアプリ「LiterAI(りてらい)」
受賞チーム名アプリ名所属
グランプリやさしい生活スマートピルケース九州大学大学院
飯塚市長賞プロ根性エクスプローラーズ和歌山大学
アシアル株式会社ITNMeet Timeトライデントコンピュータ専門学校
イジゲングループ株式会社糸島の臙脂色の大学imuu九州大学大学院
一般社団法人SDGsデジタル社会推進機構RaiseLiterAIトライデントコンピュータ専門学校
シフトプラス株式会社RaiseLiterAIトライデントコンピュータ専門学校
株式会社セキュアサイクルRaiseLiterAIトライデントコンピュータ専門学校
タカハ機工株式会社PatchWorksまちぶら飯塚社会人
株式会社トーマスラボ島村優希EmoEditor九州工業大学
トヨタ自動車九州株式会社プロ根性エクスプローラーズ和歌山大学
株式会社TRIART(未回答)モチベ向上委員会Mirrorld和歌山大学大学院
株式会社なうデータ研究所大平 祐大Explain | Explaining Things to AI九州大学大学院
株式会社NOTE実は甘党Spicy Ranking九州大学
一般社団法人ビジネス・アクション・クラブやさしい生活スマートピルケース九州大学大学院
富士通クラウドテクノロジーズ株式会社RaiseLiterAIトライデントコンピュータ専門学校
株式会社リンクトブレインやさしい生活スマートピルケース九州大学大学院
福岡県ITスタートアップビジネス大賞の最終審査会への進出の権利島村優希EmoEditor九州工業大学