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「e-ZUKAスマートアプリコンテスト2024」、受賞アプリ決定
2024年10月16日 06:00
福岡県飯塚市は10月12日、同市内の九州工業大学で「e-ZUKAスマートアプリコンテスト2024」の最終審査会を開催し、受賞アプリを発表した。
同コンテストは、2012年から毎年開催されているアプリコンテスト。今回で13回目の開催となり、スマートフォン向けのアプリに限定せず、IoTなど、さまざまなスマートデバイスを関連するソフトウェアの開発も対象となっている。2024年のテーマは「Social Connect~アプリで社会課題を解決!~」とされていた。
今年から「身近な生活に役立つもの~『あったらいいな』こんなんもの~」をテーマに、市内の小中学生を対象とした小学生の部・中学生の部が新設されている。小学生の部については2チームがエントリーし、事前の審査で優勝作品が決まった。
中学生の部は、高校生以上の一般の部同様に最終審査会でのプレゼンテーションが行なわれ、エントリー15チームの中から一次審査を通過した3チームがプレゼンテーションを行なった。
中学生の部の優勝は庄内中学校のチーム「ナイスピクト!」が開発した同名のアプリ。複数のミニゲームをプレイしながらテーブルマナーや一般常識を学べるアプリになっており、しっかりと楽しめるゲーム性も考慮しながら知識を身につけられるように工夫されているところが評価された。
一般の部には88件のエントリーがあり、このうち一次審査を通過した10チームがプレゼンテーションを行なった。
審査の結果、見事グランプリに輝いたのは、宮崎西高校の阿万樹さんが開発した「Sensory Maps ―あなた専用の感覚地図―」。大学生や職業エンジニアがチームを組んでエントリーするなか、高校生が初めてグランプリを獲得する形となった。
音や光といった刺激が苦手な「感覚過敏」の症状を抱える人たちは、外出を苦痛に感じることも多く、これを和らげるために施設内の刺激が強い場所を伝える「センサリーマップ」を導入する公共施設が出てきている。
阿万さんが開発したアプリは、スマートフォンのセンサーを使い、施設管理者が光と音に関するセンサリーマップを簡単に作り、共有できるというもので、課題意識のユニークさや社会貢献度の高さなどが評価された。
このほか、食品ロスの削減を目指し、レシートを読み取って購入した食品ごとの賞味期限を推測し、管理するアプリ「Fresh Guide」(堤泰樹)、音声解析を用いて子育て中の喜怒哀楽をパートナー間で共有することで家庭内の問題解決に役立てるアプリ「ふぁみろぐ」(木藤家)など、生成AIをそれぞれの目的に応じてうまく活用している作品が増えており、1年前にはおぼろげだった生成AI活用の方向性が具体的に示されたコンテストとなっていた。
受賞 | チーム名 | アプリ名 | 所属 |
---|---|---|---|
グランプリ | 阿万樹 | Sensory Maps ―あなた専用の感覚地図― | 宮崎西高校 |
飯塚市長賞 | KyutXR | e-ZUKA journey | 九州工業大学 |
ICTビジネス研究会 | 本田祐大、添田碧人/第2食堂 | Battle'n'Chu/WalkCraft | 九州大学/和歌山大学 |
福岡県ITスタートアップビジネス大賞2025 | 本田祐大、添田碧人 | Battle'n'Chu | 九州大学 |
なうデータ研究所 | 木藤家 | ふぁみろぐ | 社会人 |
SDGsデジタル社会推進機構 | 阿万樹 | Sensory Maps ―あなた専用の感覚地図― | 宮崎西高校 |
セキュアサイクル | 谷澤健太、藤本隆晟、大塚敏郎 | マルチデバイスエージェント | 九州大学 |
タカハ機工 | はむさんど | Bonding | 和歌山大学 |
リンクトブレイン | 阿万樹 | Sensory Maps ―あなた専用の感覚地図― | 宮崎西高校 |
トヨタ自動車九州 | 筑豊魂 | アルケール | 麻生情報ビジネス専門学校、九州工業大学、北九州市立大学 |
TRIART | KyutXR | e-ZUKA journey | 九州工業大学 |
NOTE | 堤泰樹 | Fresh Guide | 社会人 |
アシアル | 本田祐大、添田碧人 | Battle'n'Chu | 九州大学 |
イジゲングループ | はむさんど | Bonding | 和歌山大学 |
トーマスラボ | ジャハ アシュミ | エルダーケア コネクト(ECC) | 立命館アジア太平洋大学 |